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第二章 ダストロッド
2.地下コンピューター室を目指して
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私はパトロイドの方を向き直り、機械獣ネコロンを左腕に装着した。神経回路をドッキングして情報を共有した。
これで私とネコロンは一体化した、攻撃した相手の回路に入り込み、内部から破壊することができる。攻撃の威力は片腕だからそこまで出ないけれどハッキングが機械に与える力は計り知れない。
パトロイドがパトロイドが2体同時に攻めて来た。1体は正面からもう1体はスルスルと滑り私の背後に廻った。そして挟み撃ちにするように警棒を振り上げ、思いっきり振り下ろしてきた。
ネコロンの自動演算がパトロイドの行動を瞬時に教えてくれる。私はそれが導き出した答えの通りに身体を動かすだけでこんなに簡単に避けることが出来るんだ。警棒は地面を直撃し、溜まっていた電流が地面を走る。
私はネコロンを地面に着ける。肉球部分が高反発ゴムになっていて電気を無効化できる。残留電気を無効化しゴム部分に電気が溜った。そして、対象にハッキングを仕掛け、パトロイドのメモリー世界に侵入した。
だだっ広い部屋に赤い球体が浮いていた。
(あれが核ね……あれを壊せば止まるはず)
その時、空中を舞う、小型戦闘機から砲撃が降り注いだ。ウイルス撃退システムが核を守ろうと作動したのだ。
でも攻撃は単調、もっと早い斬撃を経験した私にとっては止まって見えた。
私はプログラムを書換え、砲撃を跳ね返した。それは見事に機体に直撃し、炎上した。
私は核の元に辿り着き手を添えた。するとパトロイドの記憶が滝のように流れ込んで来た。
その記憶の中に牢の中で拘束された1人の機械人形の姿があった。眼は赤く光、何もかも恨んでいるかのような表情をしていた。腕に大きな重りを付けられ完全に囚われの身になっているようだ。
この人がサラちゃんの……そこで急に映像はざわめきプツリと消えてしまった。
残念だけどここまでのようね。私は掌握システムを起動し、パトロイドを私の思うがまま動かせるように書き換えた。
これで良しと!!
赤かった核が緑色に変貌した。
思念は現実に戻り、残っているパトロイドがさらに猛追を仕掛けてきた。その一撃を見事に防ぎ、私を守ってくれたパトロイド。その姿にどうやら同様しているようだった。
「オマエ裏切ったノカ!?」
「私の主人はアンナ=ビビアン様、傷つける者は誰であってもユルサナイ」
警棒を頭上でグルグル回し、周りのパトロイドを一掃した。
他のパトロイドはボロボロになり回路が切れたのか火花が散り機能を停止した。燃料に引火し火柱が上がる。一体の私がハッキングしたパトロイドを除いて。火柱で通れなくなった道を通るために私を手に乗せて火柱の中を突っ切った。そしてゆっくり手から降りる。
「ありがとう。パトロイド」
律儀にお辞儀をし、パトロイドは砕けちり火柱の中に転がった。どうやら先ほどの戦闘の際、どこかしら致命傷を負っていたようだ。
最後の力を振り絞り、私を死地から救ってくれた。ハッキングは時にモノの心を奪い、操り従えてしまう。
実際に意思とは異なる行動を強制させることは心病むが仕方ない。これが私の力、この世界に抗うために得た力なのだから。地下に向かうエレベーターの前でサラちゃんが待っていた。私は急いでそこへと駆けるのだった。
これで私とネコロンは一体化した、攻撃した相手の回路に入り込み、内部から破壊することができる。攻撃の威力は片腕だからそこまで出ないけれどハッキングが機械に与える力は計り知れない。
パトロイドがパトロイドが2体同時に攻めて来た。1体は正面からもう1体はスルスルと滑り私の背後に廻った。そして挟み撃ちにするように警棒を振り上げ、思いっきり振り下ろしてきた。
ネコロンの自動演算がパトロイドの行動を瞬時に教えてくれる。私はそれが導き出した答えの通りに身体を動かすだけでこんなに簡単に避けることが出来るんだ。警棒は地面を直撃し、溜まっていた電流が地面を走る。
私はネコロンを地面に着ける。肉球部分が高反発ゴムになっていて電気を無効化できる。残留電気を無効化しゴム部分に電気が溜った。そして、対象にハッキングを仕掛け、パトロイドのメモリー世界に侵入した。
だだっ広い部屋に赤い球体が浮いていた。
(あれが核ね……あれを壊せば止まるはず)
その時、空中を舞う、小型戦闘機から砲撃が降り注いだ。ウイルス撃退システムが核を守ろうと作動したのだ。
でも攻撃は単調、もっと早い斬撃を経験した私にとっては止まって見えた。
私はプログラムを書換え、砲撃を跳ね返した。それは見事に機体に直撃し、炎上した。
私は核の元に辿り着き手を添えた。するとパトロイドの記憶が滝のように流れ込んで来た。
その記憶の中に牢の中で拘束された1人の機械人形の姿があった。眼は赤く光、何もかも恨んでいるかのような表情をしていた。腕に大きな重りを付けられ完全に囚われの身になっているようだ。
この人がサラちゃんの……そこで急に映像はざわめきプツリと消えてしまった。
残念だけどここまでのようね。私は掌握システムを起動し、パトロイドを私の思うがまま動かせるように書き換えた。
これで良しと!!
赤かった核が緑色に変貌した。
思念は現実に戻り、残っているパトロイドがさらに猛追を仕掛けてきた。その一撃を見事に防ぎ、私を守ってくれたパトロイド。その姿にどうやら同様しているようだった。
「オマエ裏切ったノカ!?」
「私の主人はアンナ=ビビアン様、傷つける者は誰であってもユルサナイ」
警棒を頭上でグルグル回し、周りのパトロイドを一掃した。
他のパトロイドはボロボロになり回路が切れたのか火花が散り機能を停止した。燃料に引火し火柱が上がる。一体の私がハッキングしたパトロイドを除いて。火柱で通れなくなった道を通るために私を手に乗せて火柱の中を突っ切った。そしてゆっくり手から降りる。
「ありがとう。パトロイド」
律儀にお辞儀をし、パトロイドは砕けちり火柱の中に転がった。どうやら先ほどの戦闘の際、どこかしら致命傷を負っていたようだ。
最後の力を振り絞り、私を死地から救ってくれた。ハッキングは時にモノの心を奪い、操り従えてしまう。
実際に意思とは異なる行動を強制させることは心病むが仕方ない。これが私の力、この世界に抗うために得た力なのだから。地下に向かうエレベーターの前でサラちゃんが待っていた。私は急いでそこへと駆けるのだった。
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