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第三部 side:リシェ

継承のために… ※ 軽3P

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今ルキウス城の客室のベッドの上でリシェールと見つめ合っている。
ちなみにアレク様の闇結界の中なので、陽太さんは締め出されてる。
じっとこうしていても時間が経過してしまう!
「あ、あの…アレク様、本当に傍に居るんですか?」
アレク様は出て行こうかギリギリまで迷ったらしいけど、今こうしてベッドの傍に居る。
見てられるのもやり辛いかな……。
「二人で見えない所でやられる方がキツイ。」
そうだよ、前に一度治療だったけどリシェールとしたことあるじゃないか!
…けどそれは僕だけが思ってることだから、他の三人に申し訳ないなって。
「リシェールと柚希?俺も混ざれるならご馳走だけど。」
って陽太さんは言ってくれた…心広いなー。
ただそれを言った直後、アレク様に締め出されたんだけどね。
「…時間が無いんだ、出ていけアレクシウス。」
「断る!」
また二人の関係が悪化して…こんな空気で無理だよ…。
でもこの場でどうにか出来るのって僕だけだ。
さっき自分で何でもするって言ったんだから!

覚悟を決めた僕はリシェールにキスする。
「継承にキスは要らないが…。」
不機嫌顔で何かぼやいたアレク様と、それに対し睨む視線を向けるリシェール。
よくわからないけど息は合ってるみたい。
リシェールの方から舌を絡めて来たけど、僕はちょっとこの時、前にリシェールとした時の事を思い出せばいいんじゃないかなって考えていた。
前の時は治療で、確か僕は……頭真っ白になってた!
駄目だ、何の参考にもならなかった…。
「ゆ、柚希?」
既に舌を引いて動揺するリシェール。
盛大に噴き出すアレク様。
…お留守だった!
「ご、御免リシェール。前にその…した時と同じようにすればって。」
僕のその言葉で閃いたアレク様が、ベッドに乗って来る。
「リシェ、魅惑だ。」
「あ、はい、わかりました!」
咄嗟にすぐ魅惑をMAXで使う。
直後すぐにリシェールに押し倒された。
提案したアレク様も、辛そうに服を脱がして来る。
見てられるよりは、参加してもらったほうが気は楽だけど。
あれ?これって僕だけ正気じゃない?キツイ!

そもそもどうしてこうなったかと言うと、僕は最近ゲームの中で、アレク様の指導で少しずつ能力の封印を解いていた。
昔封印されてしまった能力を使えるようになれば、現実では役に立てないけど、ゲームや異世界側でならみんなを護れるんじゃないかなって。
だから前にリシェールに継承した時より、使える魔法が増えている。
今回はそれをリシェールに継承する必要がある。

「あぁ…っ!も、もういいから……っ!!」
もう小一時間ぐらいリシェールに股間を舐め回され、アレク様がようやく唇を解放してくれた瞬間を狙って、リシェールに頼む。
僕は何回リシェールの口に出してしまったか、数え切れなくなっていた。
「私は…大切な柚希を、1ミリたりとも傷付けたくない…。」
魅了は効いているのに、絶対に無理させないようにしてくれてるんだ。
どうしてそんなに想ってくれるのかな。
だってむしろ巻き込んだのは、いつも僕の方だった気がするのに。
アレク様は何か言おうとしてやめた感じだった。
自分に闇魔法を掛けて、魅了を解除しようとしてるみたい。
だから僕も覚悟を決めた。
「僕もリシェールの事が大切だよ。初めて会った時、顔が似てるのもあったけど、『この子を助けなくちゃいけない』って思った。多分リシェールじゃなかったらそこまでしたかな?って。」
「…今もリシェールの事になるとリシェの怒りは半端無いしな。」
勿論アレク様が一番だけど、二股とかじゃなくて……何だろう言い現わせないんだ。
言い方からして僕とリシェールのこの状態を、アレク様は知ってるんだ。
多分いずれ教えてくれると思うから、今は無理に聞き出さない。
「だからね、リシェールがすることは平気だし、嬉しいよ?」
だいぶ呼吸が整った状態で笑顔を向けてみた。
リシェール……以前は守るべき相手だった。
でもいつの間にか僕より背が伸びて、強くなって…それが僕のためだって知ってた。
互いに本当の兄弟みたいに思ってた…でも違う。
「……っ…柚希っ!」
涙を流しながらリシェールは、僕の中に入ってきた。
僕も何故か涙を流していた。
アレク様が涙を吸ってくれる。
リシェ―ルとそのまま暫く抱き合って、じっとしていた。
何だろう…不思議な気分。
失われていた何かが、僕の中に流れ込んで来るような。
リシェールも同じように感じてるみたい。

そこで僕の意識は途切れていた…その間何をしていたか思い出せなかった。
リシェールは、アレク様の指示で陽太さんの所に行ったようだった。
僕から受け継いだ『属性強化』を陽太さんにも引き継ぐために。
「…リシェ、平気か?」
凄く心配そうなアレク様。
記憶が無い間僕は何をしていたんだろう…。



何だろう、凄く……。
「熱い…頭痛い…。」
姉さんを助けなきゃいけないのに、
また気が遠くなりそうで。
アレク様がいつの間にか抱き締めてくれていた。
背に手を回したいのに、身体が自由にならない。
氷魔法で冷やしてくれてるみたいだけど、その感覚が無いぐらいに熱くて。 
「リシェ、眠っていいから…。」
「姉さんを…時間が無…。」
泣きながら首を振って、意識が落ちないようにと必死になる。
多分アレク様なら、強力な睡眠魔法を持ってると思うけど、今は魔力の浪費が出来ないから使わないはず。
きっとアレク様は、僕が眠ったら起こさない。
僕も起きれない気がしている。
「……ちょっと待ってろ。」
アレク様は出て行った。
僕は寝ないようにしながら、頭痛と必死に戦う。
そういえば以前にもこんな発熱…あの時確か、力の封印を少し解いた翌日だったような。
とするとこれは、僕の身体が力に追い付いて無いから?
理解はしたけど、どうしたら…。

その時アレク様が戻って来て、僕に何か飲ませる。
「にが…っ…。」
何だろう…余計熱くて眠気が。
「アルコールだ。」
問い掛ける眼差しを向けたらそう言われた。
どうして…寝ちゃうのに……。

「…大丈夫、アレク様。僕が魔力を循環させますから、姉さんを助けて下さい。」
「リシェ?…さっきのはやっぱり…。」
柚希の意識が落ちたから、さっきもこうして光神としての僕の意識が力を制御した。
「僕は貴方と過ごしたリシェであって、ファルセアの弟でもあるのです。この力は僕の力だから、僕なら暴走を抑えられるから…。だから姉さんを頼みます。」
僕が微笑むと、アレク様は全身に氷魔法を行き渡らせて、再び抱き締めてくれる。
「必ず助ける。」
それだけ言うと口付けをしながら、僕の中にゆっくり入って来た。
「あ…っ!ふ…っぅ…!」
繋がっている中から冷やされる。
触れ合う肌が冷えて全身が気持ちいい。
でも多分体調を気遣ってくれているのか、動かないでじっとそのままで。
「んっ…!ふぅ…んんっ!」
荒くなるキスでイきそうになる。
「は…っあ…だ、大丈夫…動い…て?」
涙目でお願いすると、アレク様は僕の額に触れて熱を確認しながら、ゆっくりと動く。
「んっ…あぁっ!もぅ…感じて……っ!」
熱のせいで中が敏感になっていて、一擦りで達しそうになる。
中がきゅんきゅんして、アレク様をやわやわ締め付けてしまう。
「くっ……っ!柚希…っ!」
より強く抱き締められながら、腰が激しく打ち付けられて、我慢なんか出来るわけがなくて。
「ふっ…ああ――っ!!あああっん!りょぅいちさんっ!!」
柚希と呼ばれた僕は反射的にアレク様じゃなく、涼一さんを呼んでいた。
ようやく身体が動くようになった僕は、涼一さんの背中に腕を回して、2、3度達してしまった。
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