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クリスにお願いして、医師学校に同行する事にした。男性ばかりの学校で注目は浴びたが、授業を見学して自分が父さんに授業以上の教えを受けていたのだと分かった。本当は、もっといろんな授業に参加したかったが、そうもいかず資料室で過去の病気についての論文からリックのものを探す。
やはりリックの論文は、薬品や毒に詳しい内容だった。ルパートは、どちらかというと手術の手法などが論文テーマになっていた。父さんの論文も探してみた。父さんは、病後の生活と回復を助ける運動や食事など患者さんが薬に頼らない方法論が書かれていた。
他の二人についての情報はあまりなく、やはりリックを探すのが一番だろうということになった。
王宮に戻り、相変わらず私を側妃に欲しいゼルドを適当にあしらいつつリックをさがす毎日を過ごしていたある日、クリスが風邪のような症状で寝込んでしまった。
「おかしいわね。喉が痛くて声が出にくいというわりに喉の炎症はひどくないし、熱も上がってないのにひどい倦怠感があるなんて…まさか毒に?」
毒だとしても材料がわからないと解毒薬が作れない。
「気合いが足りないと旦那様に後でしごかれるぞ。」
クリスは影の1人にハッパをかけられているけれど、王太子なのよね?と不思議に思っていると
「みんなクリストファー様が幼い頃から鍛えてきた師匠みたいなものなので、不甲斐ない弟子だと思っているんです。」
とニーナが教えてくれた。
フェルティ王国の今後が少し心配になって笑ってしまった。でもおかげで落ち着いた。
「クリスが毒をもられたとするとリックが作っている可能性が高いわね。」
「リックについては、お2人が一緒なら警備の人数を減らして、そちらに投入できます。」
「よろしく。ニーナ、クリスの症状をまとめるのを手伝って。」
「それなんですけれど、クリストファー様は、もちろんある程度の毒耐性をつけさせているので、これで済んでいる可能性があります。もうひとつは、元々軽めにもって、体調不良で帰国のどさくさにリアーナ様を奪うつもりがなかなか効かず、積み重なりこうなったか。」
「ありがとう。それでこの症状だといままで知られている毒性のある植物だとかなり絞られるわね。」
「リアーナ様は材料が分かれば、解毒薬を作れるのですか?」
「医療補助は薬として患者に与えるには医師に確認しなければいけないけれど、作れるわよ。父さんに鍛えられたからね。勝手にやると資格剥奪されちゃうけれどクリスを助けないとね。」
薬は用法と量を間違えると毒になる。影たちに揃えてもらった材料で慎重に調合する。
試しに少し飲ませてみるとクリスの呼吸が楽になったようでホッとした。
「これでしばらく様子を見ます。ニーナ、みんなにリックを捕まえて、クリスと前王に何をしたか教えてもらいたいと伝えてね。私、ものすごく怒っているから、どんな手を使ってでもいいわ。」
「かしこまりました。」
以前は1人で乗り込んでなんて考えていたけど、私の限界を知った今はいかに影に指示を出し最大の効果を出すかを考えるという人を使う側にシフトした。影のみんなにはお願いという形にはなるが、私の考えをちゃんと伝えないと目的にたどり着けない。
夜が明ける頃、リックを確保したと連絡が入った。
やはりリックの論文は、薬品や毒に詳しい内容だった。ルパートは、どちらかというと手術の手法などが論文テーマになっていた。父さんの論文も探してみた。父さんは、病後の生活と回復を助ける運動や食事など患者さんが薬に頼らない方法論が書かれていた。
他の二人についての情報はあまりなく、やはりリックを探すのが一番だろうということになった。
王宮に戻り、相変わらず私を側妃に欲しいゼルドを適当にあしらいつつリックをさがす毎日を過ごしていたある日、クリスが風邪のような症状で寝込んでしまった。
「おかしいわね。喉が痛くて声が出にくいというわりに喉の炎症はひどくないし、熱も上がってないのにひどい倦怠感があるなんて…まさか毒に?」
毒だとしても材料がわからないと解毒薬が作れない。
「気合いが足りないと旦那様に後でしごかれるぞ。」
クリスは影の1人にハッパをかけられているけれど、王太子なのよね?と不思議に思っていると
「みんなクリストファー様が幼い頃から鍛えてきた師匠みたいなものなので、不甲斐ない弟子だと思っているんです。」
とニーナが教えてくれた。
フェルティ王国の今後が少し心配になって笑ってしまった。でもおかげで落ち着いた。
「クリスが毒をもられたとするとリックが作っている可能性が高いわね。」
「リックについては、お2人が一緒なら警備の人数を減らして、そちらに投入できます。」
「よろしく。ニーナ、クリスの症状をまとめるのを手伝って。」
「それなんですけれど、クリストファー様は、もちろんある程度の毒耐性をつけさせているので、これで済んでいる可能性があります。もうひとつは、元々軽めにもって、体調不良で帰国のどさくさにリアーナ様を奪うつもりがなかなか効かず、積み重なりこうなったか。」
「ありがとう。それでこの症状だといままで知られている毒性のある植物だとかなり絞られるわね。」
「リアーナ様は材料が分かれば、解毒薬を作れるのですか?」
「医療補助は薬として患者に与えるには医師に確認しなければいけないけれど、作れるわよ。父さんに鍛えられたからね。勝手にやると資格剥奪されちゃうけれどクリスを助けないとね。」
薬は用法と量を間違えると毒になる。影たちに揃えてもらった材料で慎重に調合する。
試しに少し飲ませてみるとクリスの呼吸が楽になったようでホッとした。
「これでしばらく様子を見ます。ニーナ、みんなにリックを捕まえて、クリスと前王に何をしたか教えてもらいたいと伝えてね。私、ものすごく怒っているから、どんな手を使ってでもいいわ。」
「かしこまりました。」
以前は1人で乗り込んでなんて考えていたけど、私の限界を知った今はいかに影に指示を出し最大の効果を出すかを考えるという人を使う側にシフトした。影のみんなにはお願いという形にはなるが、私の考えをちゃんと伝えないと目的にたどり着けない。
夜が明ける頃、リックを確保したと連絡が入った。
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