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王太子殿下の執務室に初めて足を踏み入れたが、紺色を基調とした落ち着いた部屋で、殿下用の机と一回り小さい秘書官用の机とソファーセットがあり、秘書官用の机の上にある書類をサラサラと片付けているジョシュア様がいた。
「ジョシュア、帰った。クラビア公爵が来たから、話を始めるぞ。」
「では、この書類を陛下に提出して来ますから、少しだけお待ちいただけますか。」
ジョシュア様が急いで陛下の元へ行っている間にお茶が用意されて、従僕が部屋から出ていった。
ジョシュア様が戻り4人でソファーに座る。
「殿下、私はセリーナを紹介しましたが、アイリスの身代わりにしたつもりはありません。ちゃんと仕事を見て、アドバイザーを依頼したのではないのですか?」
「もちろん仕事はちゃんとしてもらったよ。それにセリーナを身代わりとは思っていない。」
「好きだった人に似ているからとまだ会ったばかりの女性を手元に置こうとするのは…」
「私の好きな女性本人なんだから、何も問題ないだろう?」
「殿下…」
「セリーナを王都に呼ぶ前に調査をして、セリーナ本人に確認をした。あのアイリス嬢はセリーナだったんだろう。」
「申し訳ありません。あの当時はどうしてもああするしか考えつかず、殿下にもセリーナにも迷惑をかけました。だからセリーナと新しく知り合ってもらえたらと考えておりましたが、既にご存知だったのですか…」
「それで話というのは、セリーナをクラビア公爵家の養女にして欲しい。モルトン伯爵家が悪いわけではないが、セリーナは候補にするには年齢的に反対される可能性がある。家格をあげてバックを固めておきたい。」
「クラビア公爵、先ほど陛下にサインを頂いてきた王太子妃候補認定書です。こちらに養女にして後見するとサインを頂ければ。」
ジョシュア様はそのために走って陛下の所へ行ったらしい。
「ジョシュア、君は本当に有能だな。息子に欲しかったよ。」
「クラビア公爵、私は宰相になるつもりですから、今後は息子のように扱っていただいても構いません。ちなみにクラビア公爵が養女にされない場合は、我がティーダ公爵家が手を上げますので。」
「なぜセリーナにそこまで?」
「決まっているじゃないですか、殿下が結婚してくれる、しかも優秀。母が気に入りましたからクラビア公爵夫人と母が後見なら、盤石だと思いますよ。」
「もちろんセリーナは娘同然なので養女にするが、ティーダ公爵家とも今後仲良くさせてもらおうか。」
「父にはセリーナ嬢の話は、視察に行って一目惚れしたクラビア公爵家に縁続きの伯爵令嬢がいるとしか話していません。母は王太子の叔母として事情を知りましたが、父に政治的関与をさせて壊したくないと協力的です。」
「父親にさえ話さないと?」
「父が母以外には優しくないのを知っていますから。」
「いつでも宰相執務室に遊びに来てくれ。歓迎する。」
私と殿下を置き去りにして2人で話を進めてくれる。
「では、足固めは出来ましたので、ちゃんとモルトン伯爵にお嬢さんをくださいってお願いしてきてくださいね。そこで断られたらあとは知りません。」
ジョシュア様に言われて、殿下は
「当たり前だ。セリーナを幸せにするとちゃんと言ってくるよ。」
と言ってくれる。
ジョシュア様の力により、私たちは、一歩どころか十歩くらい進んだ感じがした。
「ジョシュア、帰った。クラビア公爵が来たから、話を始めるぞ。」
「では、この書類を陛下に提出して来ますから、少しだけお待ちいただけますか。」
ジョシュア様が急いで陛下の元へ行っている間にお茶が用意されて、従僕が部屋から出ていった。
ジョシュア様が戻り4人でソファーに座る。
「殿下、私はセリーナを紹介しましたが、アイリスの身代わりにしたつもりはありません。ちゃんと仕事を見て、アドバイザーを依頼したのではないのですか?」
「もちろん仕事はちゃんとしてもらったよ。それにセリーナを身代わりとは思っていない。」
「好きだった人に似ているからとまだ会ったばかりの女性を手元に置こうとするのは…」
「私の好きな女性本人なんだから、何も問題ないだろう?」
「殿下…」
「セリーナを王都に呼ぶ前に調査をして、セリーナ本人に確認をした。あのアイリス嬢はセリーナだったんだろう。」
「申し訳ありません。あの当時はどうしてもああするしか考えつかず、殿下にもセリーナにも迷惑をかけました。だからセリーナと新しく知り合ってもらえたらと考えておりましたが、既にご存知だったのですか…」
「それで話というのは、セリーナをクラビア公爵家の養女にして欲しい。モルトン伯爵家が悪いわけではないが、セリーナは候補にするには年齢的に反対される可能性がある。家格をあげてバックを固めておきたい。」
「クラビア公爵、先ほど陛下にサインを頂いてきた王太子妃候補認定書です。こちらに養女にして後見するとサインを頂ければ。」
ジョシュア様はそのために走って陛下の所へ行ったらしい。
「ジョシュア、君は本当に有能だな。息子に欲しかったよ。」
「クラビア公爵、私は宰相になるつもりですから、今後は息子のように扱っていただいても構いません。ちなみにクラビア公爵が養女にされない場合は、我がティーダ公爵家が手を上げますので。」
「なぜセリーナにそこまで?」
「決まっているじゃないですか、殿下が結婚してくれる、しかも優秀。母が気に入りましたからクラビア公爵夫人と母が後見なら、盤石だと思いますよ。」
「もちろんセリーナは娘同然なので養女にするが、ティーダ公爵家とも今後仲良くさせてもらおうか。」
「父にはセリーナ嬢の話は、視察に行って一目惚れしたクラビア公爵家に縁続きの伯爵令嬢がいるとしか話していません。母は王太子の叔母として事情を知りましたが、父に政治的関与をさせて壊したくないと協力的です。」
「父親にさえ話さないと?」
「父が母以外には優しくないのを知っていますから。」
「いつでも宰相執務室に遊びに来てくれ。歓迎する。」
私と殿下を置き去りにして2人で話を進めてくれる。
「では、足固めは出来ましたので、ちゃんとモルトン伯爵にお嬢さんをくださいってお願いしてきてくださいね。そこで断られたらあとは知りません。」
ジョシュア様に言われて、殿下は
「当たり前だ。セリーナを幸せにするとちゃんと言ってくるよ。」
と言ってくれる。
ジョシュア様の力により、私たちは、一歩どころか十歩くらい進んだ感じがした。
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