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心配そうなジョシュア様とエルシィ様には、陛下への報告や医師の手配、移動の準備のため先に王都へ戻ってもらうことにした。
「セリーナ嬢、いいのですか?あなたはれっきとした婚約者ですよ。他人に間違われたまま殿下のお世話をするのですか?」
「殿下が元気になってくださるまで、しっかりと看病します。もし、私を思い出せないなら、私とのご縁がなかったのだと思います。」
「セリーナは、それで、本当にいいの?」
「お2人には、何から何までお世話になりっぱなしです。もし殿下とお別れすることになってもお友達でいて下さいね。」
「当たり前よ。私もジョシュアもセリーナが大好きだからね。」
エルシィ様は私を抱きしめてから、馬にまたがり駆け出し、ジョシュア様は会釈して、それを追いかけて行った。
迎えがくるまで、私は木こり小屋に泊まり込み、殿下の看病をする。幸い怪我は経過が良いので、私のこと以外は、1年ほどの記憶の欠落は、なんとかなるだろう。
小屋に戻るとベッドに横になってはいるが、目覚めている殿下がいた。
「ジョシュアたちは帰ったのか。アイリス、あなたは帰らないのか?」
「お二人は殿下を王都に戻す準備の為、お帰りになりました。私は殿下のお世話をするので残りました。」
「しかし、あなたは結婚している女性だろう?怪我をしているが夫以外の男の世話をして、あとで不名誉なことになったら、私は…」
「私のことは、ただの侍女と思ってください。私が看病したいのです。」
「アイリス、ありがとう。あなたがこの1年、私と友人となってくれていて、友情だとしてもうれしいよ。ただアイリスと呼んで、あとで噂の元になったらまずいから、あなたを別の名前で呼んでもいいかな。」
「そうですね。私もその方がいいです。」
アイリス様と間違われたまま、アイリスと呼ばれるのは辛すぎる。侍女と思って、違う名前でいた方が楽だと思う。
「それじゃ…いまからセリーナって呼ぶよ。」
「で、殿下。なぜ…」
「なんでだろう?頭に浮かんだんだ。知り合いにいないのに…王宮侍女でいるのかもしれないから、都合がいいと思う。」
殿下に見えないように溢れそうな涙を拭う。殿下の中にちゃんとセリーナが残っているのが、嬉しかった。
「セリーナ嬢、いいのですか?あなたはれっきとした婚約者ですよ。他人に間違われたまま殿下のお世話をするのですか?」
「殿下が元気になってくださるまで、しっかりと看病します。もし、私を思い出せないなら、私とのご縁がなかったのだと思います。」
「セリーナは、それで、本当にいいの?」
「お2人には、何から何までお世話になりっぱなしです。もし殿下とお別れすることになってもお友達でいて下さいね。」
「当たり前よ。私もジョシュアもセリーナが大好きだからね。」
エルシィ様は私を抱きしめてから、馬にまたがり駆け出し、ジョシュア様は会釈して、それを追いかけて行った。
迎えがくるまで、私は木こり小屋に泊まり込み、殿下の看病をする。幸い怪我は経過が良いので、私のこと以外は、1年ほどの記憶の欠落は、なんとかなるだろう。
小屋に戻るとベッドに横になってはいるが、目覚めている殿下がいた。
「ジョシュアたちは帰ったのか。アイリス、あなたは帰らないのか?」
「お二人は殿下を王都に戻す準備の為、お帰りになりました。私は殿下のお世話をするので残りました。」
「しかし、あなたは結婚している女性だろう?怪我をしているが夫以外の男の世話をして、あとで不名誉なことになったら、私は…」
「私のことは、ただの侍女と思ってください。私が看病したいのです。」
「アイリス、ありがとう。あなたがこの1年、私と友人となってくれていて、友情だとしてもうれしいよ。ただアイリスと呼んで、あとで噂の元になったらまずいから、あなたを別の名前で呼んでもいいかな。」
「そうですね。私もその方がいいです。」
アイリス様と間違われたまま、アイリスと呼ばれるのは辛すぎる。侍女と思って、違う名前でいた方が楽だと思う。
「それじゃ…いまからセリーナって呼ぶよ。」
「で、殿下。なぜ…」
「なんでだろう?頭に浮かんだんだ。知り合いにいないのに…王宮侍女でいるのかもしれないから、都合がいいと思う。」
殿下に見えないように溢れそうな涙を拭う。殿下の中にちゃんとセリーナが残っているのが、嬉しかった。
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