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ライバル登場?
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学園祭ですっかりレイモンドの婚約者で大切な女性という扱いになってしまった私は、男子学生が授業でさえもペアを組んでもらえない子になってしまった。
仕方がないので、レイモンドとペアになるのだが、そのたびにモテない残念なやつというようなことを言われる。
しかし、今日の歴史の授業のペアワークは違った。
「レイモンド様、私とペアになってくださいませんか?いつも余り物のあの子のお世話ばかりではねえ。」
女勇者現れた⁈
「君はアーバル侯爵家のエミリア嬢だね。君のような聡明な女性は、引く手数多ではないのか?ミリアリア嬢は、あんな格好をしていて男子学生に相手をされないから一応婚約者の私が慈善事業をしているのだよ。彼女が自分でペアを探せるなら君の手をとれるのだがね。」
「それなら、男装なんですもの。女子学生と組めばよろしいのではなくて?」
「なるほど、ミリアリア。君はそこの女子と組め。」
近くにいた同じ1年の子爵令嬢がこくこくうなづき、2人で席を移動した。
エミリア嬢は、歴史以外は授業が違うので…というか他のとっている授業がほぼ男子しかいない経済や医療、政治など貴族令嬢が学ぶ内容ではないので、レイモンドと一緒になる数少ないチャンスと思っているらしい。
ホルト王太子は将来国王になるため公爵令嬢でお妃教育を幼い頃から受けられているリイナ様がいるし、グレアム王子は学園で出会ったホーリーウッド王国の宰相の娘であるサーラ様と近々正式に婚約される。レイモンドにはなぜか私がいるけれど、うちより高位の公爵、侯爵の令嬢たちには三代続けてジャルフ伯爵家血縁と縁組の必要があるのか?まだとって変われるのではないかと言う考えがある。レイモンドには継げる領地もほとんどないが、王族で国王夫妻が可愛がっているため取り込みたい家もあるのだろう。
その日はエミリア嬢がレポートの相談と言ってレイモンドと空き教室にいたので、ひとりでのんびりと歩いて帰ることが出来た。
しかしその1時間後、レイモンドはまたうちにやって来た。しかもいつもより5割増の不機嫌を隠そうとしない。
「湯あみするから、用意しろ。」
「レイ。湯あみなら王宮戻ればいいじゃない。なんでうちの、しかも私の部屋で湯あみの要求するの?」
「あいつ、エミリアだったか。レポートの相談というから付き合ったのにベタベタ触りやがって…」
「だから王宮帰ればいいでしょ?」
「女の匂いなんかさせて帰ったら、父上に殺される。」
「それなら仕方ないわね。でも私の部屋である必要はないでしょ⁈」
「伯爵だって同じことだ。むしろこっちの方が危険だ。」
「そうね。お父様の方が陛下より心配だね。」
「じゃあ、あとはご自由にどうぞ。私は食事に行くから。」
「俺に1人で食べろというのか?相手しろ。」
「別に帰って王宮で食べればいいじゃない。」
「この後、リリーと約束がある。それからだと腹が減るだろうが。そんな事もわからないのか?」
どうやら今日もリリーと別室に籠るのね。仕方なく、レイモンドが湯あみを終え着替えてから、一緒に夕食をとるのだった。
仕方がないので、レイモンドとペアになるのだが、そのたびにモテない残念なやつというようなことを言われる。
しかし、今日の歴史の授業のペアワークは違った。
「レイモンド様、私とペアになってくださいませんか?いつも余り物のあの子のお世話ばかりではねえ。」
女勇者現れた⁈
「君はアーバル侯爵家のエミリア嬢だね。君のような聡明な女性は、引く手数多ではないのか?ミリアリア嬢は、あんな格好をしていて男子学生に相手をされないから一応婚約者の私が慈善事業をしているのだよ。彼女が自分でペアを探せるなら君の手をとれるのだがね。」
「それなら、男装なんですもの。女子学生と組めばよろしいのではなくて?」
「なるほど、ミリアリア。君はそこの女子と組め。」
近くにいた同じ1年の子爵令嬢がこくこくうなづき、2人で席を移動した。
エミリア嬢は、歴史以外は授業が違うので…というか他のとっている授業がほぼ男子しかいない経済や医療、政治など貴族令嬢が学ぶ内容ではないので、レイモンドと一緒になる数少ないチャンスと思っているらしい。
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その日はエミリア嬢がレポートの相談と言ってレイモンドと空き教室にいたので、ひとりでのんびりと歩いて帰ることが出来た。
しかしその1時間後、レイモンドはまたうちにやって来た。しかもいつもより5割増の不機嫌を隠そうとしない。
「湯あみするから、用意しろ。」
「レイ。湯あみなら王宮戻ればいいじゃない。なんでうちの、しかも私の部屋で湯あみの要求するの?」
「あいつ、エミリアだったか。レポートの相談というから付き合ったのにベタベタ触りやがって…」
「だから王宮帰ればいいでしょ?」
「女の匂いなんかさせて帰ったら、父上に殺される。」
「それなら仕方ないわね。でも私の部屋である必要はないでしょ⁈」
「伯爵だって同じことだ。むしろこっちの方が危険だ。」
「そうね。お父様の方が陛下より心配だね。」
「じゃあ、あとはご自由にどうぞ。私は食事に行くから。」
「俺に1人で食べろというのか?相手しろ。」
「別に帰って王宮で食べればいいじゃない。」
「この後、リリーと約束がある。それからだと腹が減るだろうが。そんな事もわからないのか?」
どうやら今日もリリーと別室に籠るのね。仕方なく、レイモンドが湯あみを終え着替えてから、一緒に夕食をとるのだった。
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