異世界

PoliteFlower

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【突然知らない場所に】

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父が家を出たあと程なくして私も家を出た。

またつまらない学校にいかなければならない。



ため息をつきつつも大学に着いてから
広すぎる教室に入って授業の準備を始める。




「あの.....」


「あのぅ......」



「あのぉぅ........」


私ははっとして振り返ると知らない子が立っていた。
同じ授業を受けている人に間違いはないけど誰か知らない。



あまりにも長い間話かけられてなさすぎて
話しかけられていることすらに一瞬気がつかなかった。


「すみません、なかなか気づかなくて...」


私ははははっと下手すぎる愛想笑いをした。



そしてぱっと顔を見ると私はびっくりした。
何この人?髪が真っ白。アルビノ?こんな人いたかな。


やたらに身長が高く、
髪は長くてストレート。
前髪はパッツンですごく美人だ。




「ハクです。」




私は一瞬固まって動けなかった。




「えっと...昨日の....ハク....ですか?」



「そうです。少し、来ていただけますか?」



確かに目は昨日と同じエメラルドだ。


てっきり勝手に♂だと思ってたけど...



「えっと....メス...いえ、女性だったんですね」



私は完全に動揺してあたふたしていた。



ハクは私に手を差し出してきた。


「少し近くで話をしましょう。」



ハクはニコッとした。



私はよくわからないままハクの手をそっと掴んだ。








..................


あれ?



さっき、確かにハクの手を掴んだ。
でも、今私の手は何も掴んでいない。



前を向くとハクはいない。



え....?



周りを見渡すと明らかに大学ではない場所にいる。


ここはどこ?



周りをキョロキョロと見回しても誰もいない。


背の高い木々がひたすら生い茂っていて、
空気はひんやりとしている。



森?
林?


ハクは?



ハク...?



どこにいるの?



私は完全によくわからない場所に
置き去りされてしまったようだった。




どうして?
何が起こったの?



私はへなっとその場に座り込んだ。



あまりにも唐突すぎて何が何だかわからなかった。


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