異世界

PoliteFlower

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【宮殿】

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「ここは宮殿。俺達の女王が住んでるところさ。
首都の名前は神坂かみのさか
神坂の中の神王しんのうってとこに位置してる。
名前神ばっかで大袈裟だけどまぁ普通のでかい家だよ」



じょ、女王....!
天皇でも首相とかでもなくて
女王....!?



入口に着地したようだけどそこにある門はとても大きかった。
飛行機1台楽に通れそう。


木造りの門にはノアさんの服にあるのと同じ
赤い花の紋章があった。



「ハクと接触したってのはかなり重要なことだから
宮殿で色々話を聞かせてもらうことになるよ。
女王には失礼の無いように。」



そう言うとノアさんは門をくぐり、
私に手招きをした。



私もドキドキしながら門をくぐり、
そこから数メートル続く木造りの橋を渡って宮殿の中へと入った。



「あ、それと。俺みたいな服装してる人は戦士だから。
戦士とトラブルにだけはならないように。
特に女王側近メンバーの上級の戦士は
お前を触れなくても殺せる。
マジで気をつけて。」



ノアさんは一瞬立ち止まって振り返り私に伝えてくれた。



「ご、ご忠告ありがとうございます....」


私はドラゴンに乗る前以上に冷や汗をかいていた。
苦笑いしかできない。



「あ、それと。
女王自身も戦士だから。
だから失礼の無いように。」



ノアさんはもう一度立ち止まって言った。




「は、はい.....」



触れなくても殺せるって。
怖すぎる。



宮殿の中はただただだ広かった。
廊下はとても広くて全て木造り。


壁にはいくつも照明が並んでいて、
所々に飾られた花が可愛らしい。



天井はそんなに高くはないけど横幅が大きい。
あちこちにドアがあって、
木造りの壁は濃い茶色で、ドアはそれぞれベージュだった。



「今すでにあるたくさんのドアは戦士が住んでるところ。
女王の部屋に近づくほど
上級の戦士の部屋になってる。」



ノアさんは色々説明しながら私を奥へ奥へと案内して行った。



すると途中で別の戦士とすれ違った。



女性の戦士でまっすぐな黒髪のパッツンにポニテールの戦士だ。
パッツンで眉毛が見えない。


身長はノアさんと変わらないくらいで
背筋がピンお伸びていてとてつもない威厳を感じた。
目はノアさんと同じく濃い青色だ。
いつ見ても深海のような不思議な色....


「あらノア。おかえり。
ハントは中止って聞いたから今から私がハントに行ってくるわ。」


女性はおっとりとした感じでノアさんに話しかけた。
美人すぎる。上が黒いタンクトップで
腕には赤い花のタトューが入っている。


真千まちさん!
ありがとうございます。
突然中止してしまってすみません。
急用ができてしまって。」



「急用はそこにいる南国風なお嬢ちゃん?」


どうやら名前は真千さんと言うらしい。
真千さんは私に少し手を振った。


私は軽く会釈をした。


「そうです。ハクと接触したと。」




すると真千さんも顔色を変えた。



「そう...まさかその名を聞くとは思ってなかったわ。」


「俺も驚きましたよ。
また、嫌な予兆が来ましたね」


「まぁ常に刀に手をかけておけってことね」


「そうですね....」



ノアさん達の様子を見るとどうやらハクは相当に重要ならしかった。



いったい、ハクはなぜ私をここへ連れてきたんだろう....
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