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〇月×日『1年生』★
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矢野くんと2人でお昼ご飯のために中庭へ向かう途中のことだった。
「ぁっ、すみません」
男子生徒が僕にぶつかってきて、僕はその拍子に弁当箱を落としてしまった。
「あの、中身…すみません…」
男子生徒が弁当箱を拾って渡してくれる。
「ぁー……たぶん大丈夫だと思う」
形は崩れてしまったかもしれないけど、中身がこぼれたわけではないから、食べられないことはないだろう。
「本当にすみません……急いでて…」
「気にしないで」
申し訳なさそうにするその男子生徒は、どうやら1年生のようだ。
僕よりずっと背が高く、矢野くんくらいはある。
色白で綺麗な目鼻立ち。
こんな目立つ生徒がいたら矢野くんのように騒がれて、王子様扱いされてそうだけど。
「ちょっとまってよぉ、歩くーん」
どこか甘えるような声色で姿を現したのは花村さんだった。
思わず身構えてしまう。
花村さんと会うのは、花村さんに無理矢理アパートに連れてかれた日以来だった。
隣にいる矢野くんも、花村さんを警戒しているようだった。
「おいていくなんて酷い」
花村さんは僕等に気づいているはずなのに、目の前の歩という1年生しか見えていないようで、彼の腕にしなだれかかる。
「茜さん……」
歩と呼ばれる彼は、困ったような……いや、本当に困ってる顔をしている。
助けて欲しいと訴えかけられているようだ。
「ねぇ、もう1回しよ?まだ時間あるでしょ?」
長いまつげの下の大きな瞳が、少年を見上げる。
今の会話から、2人の服装が軽く乱れている理由がわかってしまった。
「花、お前変わらねぇな」
矢野くんが花村さんを呆れ顔で見ると、花村さんはやっとこっちを見て大げさなリアクションをする。
「昂平じゃん、久しぶりぃ。変わらないなんて失礼だなぁ。今は歩くん一筋なのぉ」
花村さんが腕を少年の体に巻き付ける。
「一筋て、お前が?もう卒業だってのに、……こいつ1年だろ」
矢野くんが少年を見ると、少年は小さく会釈した。
「土岐歩です。……先週転校してきました」
「災難だな。」
転校生。
学内に周知されていないから噂になっていなかったのか…………花村さんに目をつけられたから遠巻きにされているのか。
後者なら矢野くんの言った通り災難だ。
矢野くんも1年生の時花村さんに目をつけられていたから、この土岐歩という少年のことを不憫に思いつつ自分は御役御免だと思っているのだろう。
「あ、僕留年しそうだから心配しないでー」
花村さんの言葉に、僕と矢野くんはギョッとしてしまった。
3年の花村さんが留年するということは、これから3年生になる僕らと同学年になるということだ。
…………クラスに花村茜がいるなんて最悪すぎる。
矢野くんも同じことを考えているのか、若干顔が青ざめているように見える。
「…………バカ言ってないで卒業しろよ」
「昂平だって人のこと言えないでしょ。何回授業サボって僕といいことしたか覚えてないわけ?」
花村さんがケラケラと笑う。
土岐くんが小さく眉を寄せ、一瞬だけ矢野くんを見た。
その後視線は下を向いてしまって、表情はどこか悲しげにかわった。
花村茜の素行の悪さは有名だ。
転校してきて間もない彼でも知っているのかもしれない。
花村茜の不特定多数の被害者の1人である矢野くんを知って、自分も本当に被害者だと知ったのかもしれない。
花村さんは彼一筋と言ったが、彼が花村さんに好意を寄せているようには見えない。
矢野くんの時のように何か弱みを握られておどされているんだろうか。
「ゆず、もう行くぞ」
矢野くんに腕を引かれて歩き出す。
"助けて"
土岐歩、彼の目がそう言ってるように聞こえたのに、僕は矢野くんに引かれるままにその場を後にしてしまった。
〇月×日『××人目の被害者』
「っ、茜さんっ、……俺、」
歩は歯を食いしばった。
駄目だ、このままではイってしまう。
今、自分の腹の上に跨っている2つ年上の男の中に出してしまう。
「あゆむくんっ、イっていいよ、出してよっ、ここに出してっ」
慣れた様子で腰を振りながら、花村が自分の腹に手を当てる。
艶かしい白い肌が、情欲をそそる。
細い腰がグラインドして、何度も歩を攻め立てる。
「っう……ッ、駄目…っ」
苦しくて朦朧としてくる意識の中、頭を振った。
自分が花村の中で果てる度に、自分の罪が増える。
だけど花村はお構い無しに体を揺すって、自分に吸い付いてくる。
グチャグチャと秘部からするイヤラシイ音と、肌の打つかる音が耳まで犯してくる。
「わかったからぁっ、もっと突いてっ、突いてくれたら外に出していいからっ」
花村が首に腕を巻き付けてくる。
同時に歩は花村を床に押し倒した。
「あっ、あゆ……っ、もっと、もっとぉっ」
床に押し倒した花村の脚をめいっぱい開いて、腹の奥へと自分を何度も突き立てた。
突けば突くほど花村はきつく自分を締め上げてくる。
たまらず射精しそうになるのを堪える。
彼より先に果ててはダメだ。
花村の腹まで反り返るそれを手のひらで包んで擦りあげる。
花村が体を仰け反らせてよがる。
「んっ、ぅ、ぁぁあっっ」
花村の体が痙攣して、精液が飛び散る。
きつく締めあげられる前に花村の中から引き抜いて、果てた。
やっと射精できたことと、花村の中に出さずに済んだことに歩は安堵した。
「ん……歩くん凄い…」
脚を広げたまま横たわる花村を見下ろして、堪らなくなった。
適当に衣服の乱れを直して倉庫を飛び出た。
走りながら倉庫を振り返る。
ただの物置と化したあの小さな倉庫で花村と抱き合った。
誰が来てもおかしくない、学校の敷地内で男と抱き合ってた。
頭を冷やさなきゃいけない。
中庭を走り抜け、校舎へ入ろうと急いだ。
体に小さな衝撃がはしり、何かが地面に転がった。
自分の胸の中には小さな体、地面には弁当箱。
それが柚野まこととの出会いだった。
「ぁっ、すみません」
男子生徒が僕にぶつかってきて、僕はその拍子に弁当箱を落としてしまった。
「あの、中身…すみません…」
男子生徒が弁当箱を拾って渡してくれる。
「ぁー……たぶん大丈夫だと思う」
形は崩れてしまったかもしれないけど、中身がこぼれたわけではないから、食べられないことはないだろう。
「本当にすみません……急いでて…」
「気にしないで」
申し訳なさそうにするその男子生徒は、どうやら1年生のようだ。
僕よりずっと背が高く、矢野くんくらいはある。
色白で綺麗な目鼻立ち。
こんな目立つ生徒がいたら矢野くんのように騒がれて、王子様扱いされてそうだけど。
「ちょっとまってよぉ、歩くーん」
どこか甘えるような声色で姿を現したのは花村さんだった。
思わず身構えてしまう。
花村さんと会うのは、花村さんに無理矢理アパートに連れてかれた日以来だった。
隣にいる矢野くんも、花村さんを警戒しているようだった。
「おいていくなんて酷い」
花村さんは僕等に気づいているはずなのに、目の前の歩という1年生しか見えていないようで、彼の腕にしなだれかかる。
「茜さん……」
歩と呼ばれる彼は、困ったような……いや、本当に困ってる顔をしている。
助けて欲しいと訴えかけられているようだ。
「ねぇ、もう1回しよ?まだ時間あるでしょ?」
長いまつげの下の大きな瞳が、少年を見上げる。
今の会話から、2人の服装が軽く乱れている理由がわかってしまった。
「花、お前変わらねぇな」
矢野くんが花村さんを呆れ顔で見ると、花村さんはやっとこっちを見て大げさなリアクションをする。
「昂平じゃん、久しぶりぃ。変わらないなんて失礼だなぁ。今は歩くん一筋なのぉ」
花村さんが腕を少年の体に巻き付ける。
「一筋て、お前が?もう卒業だってのに、……こいつ1年だろ」
矢野くんが少年を見ると、少年は小さく会釈した。
「土岐歩です。……先週転校してきました」
「災難だな。」
転校生。
学内に周知されていないから噂になっていなかったのか…………花村さんに目をつけられたから遠巻きにされているのか。
後者なら矢野くんの言った通り災難だ。
矢野くんも1年生の時花村さんに目をつけられていたから、この土岐歩という少年のことを不憫に思いつつ自分は御役御免だと思っているのだろう。
「あ、僕留年しそうだから心配しないでー」
花村さんの言葉に、僕と矢野くんはギョッとしてしまった。
3年の花村さんが留年するということは、これから3年生になる僕らと同学年になるということだ。
…………クラスに花村茜がいるなんて最悪すぎる。
矢野くんも同じことを考えているのか、若干顔が青ざめているように見える。
「…………バカ言ってないで卒業しろよ」
「昂平だって人のこと言えないでしょ。何回授業サボって僕といいことしたか覚えてないわけ?」
花村さんがケラケラと笑う。
土岐くんが小さく眉を寄せ、一瞬だけ矢野くんを見た。
その後視線は下を向いてしまって、表情はどこか悲しげにかわった。
花村茜の素行の悪さは有名だ。
転校してきて間もない彼でも知っているのかもしれない。
花村茜の不特定多数の被害者の1人である矢野くんを知って、自分も本当に被害者だと知ったのかもしれない。
花村さんは彼一筋と言ったが、彼が花村さんに好意を寄せているようには見えない。
矢野くんの時のように何か弱みを握られておどされているんだろうか。
「ゆず、もう行くぞ」
矢野くんに腕を引かれて歩き出す。
"助けて"
土岐歩、彼の目がそう言ってるように聞こえたのに、僕は矢野くんに引かれるままにその場を後にしてしまった。
〇月×日『××人目の被害者』
「っ、茜さんっ、……俺、」
歩は歯を食いしばった。
駄目だ、このままではイってしまう。
今、自分の腹の上に跨っている2つ年上の男の中に出してしまう。
「あゆむくんっ、イっていいよ、出してよっ、ここに出してっ」
慣れた様子で腰を振りながら、花村が自分の腹に手を当てる。
艶かしい白い肌が、情欲をそそる。
細い腰がグラインドして、何度も歩を攻め立てる。
「っう……ッ、駄目…っ」
苦しくて朦朧としてくる意識の中、頭を振った。
自分が花村の中で果てる度に、自分の罪が増える。
だけど花村はお構い無しに体を揺すって、自分に吸い付いてくる。
グチャグチャと秘部からするイヤラシイ音と、肌の打つかる音が耳まで犯してくる。
「わかったからぁっ、もっと突いてっ、突いてくれたら外に出していいからっ」
花村が首に腕を巻き付けてくる。
同時に歩は花村を床に押し倒した。
「あっ、あゆ……っ、もっと、もっとぉっ」
床に押し倒した花村の脚をめいっぱい開いて、腹の奥へと自分を何度も突き立てた。
突けば突くほど花村はきつく自分を締め上げてくる。
たまらず射精しそうになるのを堪える。
彼より先に果ててはダメだ。
花村の腹まで反り返るそれを手のひらで包んで擦りあげる。
花村が体を仰け反らせてよがる。
「んっ、ぅ、ぁぁあっっ」
花村の体が痙攣して、精液が飛び散る。
きつく締めあげられる前に花村の中から引き抜いて、果てた。
やっと射精できたことと、花村の中に出さずに済んだことに歩は安堵した。
「ん……歩くん凄い…」
脚を広げたまま横たわる花村を見下ろして、堪らなくなった。
適当に衣服の乱れを直して倉庫を飛び出た。
走りながら倉庫を振り返る。
ただの物置と化したあの小さな倉庫で花村と抱き合った。
誰が来てもおかしくない、学校の敷地内で男と抱き合ってた。
頭を冷やさなきゃいけない。
中庭を走り抜け、校舎へ入ろうと急いだ。
体に小さな衝撃がはしり、何かが地面に転がった。
自分の胸の中には小さな体、地面には弁当箱。
それが柚野まこととの出会いだった。
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