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神父と異世界支援

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その頃、異世界では神父が大変な事になっていた。
神よどうか私をお救い下さい。   

なあ、賢者、その辺で許してやったらどうだ。これ以上やったら神父が本当に天国逝っちまうぞ。

大丈夫ですよ。傷つけた体と精神は全てなかった事になり、何の証拠も残しませんから、それに、いざとなったら存在ごと消しますから安心してください。

だから安心できないんだよ。お前の記憶魔法地味だけど痛みだけを相手に与えるからどんな痛みでも掛け合わせられるから無限に苦しめられるんだからさ。

なあ、神父。相談があるんだが、私達を向こうの世界に飛ばす時に通信用の道具があれば会話ぐらいは出来ないのか。

出来ます。出来ますともだからこのタンスの角に小指ぶつけた時の痛みから開放して下さい。

旅芸人は笑いながらこう言った。

なるほど。ならばここからは二手に分かれようぜ。勇者を救出する側とここに残ってアドバイスをする側にな。

僧侶はさっそく立候補した。

なら。おれおれの出番よ。かいふうくは必要でしょ。

いや、ここはおれが出るね。今こそムードメイカーの旅芸人の出番だ。

賢者が前にでてこう言った。
いえ、ここは私が出ましょう。そして、一緒に行くのは格闘家のあなたです。

皆異論はありませんね。

賢者は心の中でこう思った。
あくまで勇者には飾りでいてもらわないと困るんですよ。異世界で強くなられたらそれこそ今までの苦労が水の泡ですからね。
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