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鬼とパンツ

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ザクロは勇者を品定めする様に見るとこう言った。

その長い鼻、黄色い髪、真っ赤な顔、狐と天狗の血が入った人間でも妖怪でもない半妖ってやつか。そうじゃなきゃお前のその妙な力の正体が分からないからな。妖力でもないし僧達の法力とかいう力でもない。妖力に似た妙な力だなおい。

ヒョウタンボウは大声で笑いながらこう言った。

ガハハハ。さすが我が娘よな。この男が持つ妙な力に気づくとはな。その前にザクロほれ早くこれに着替えろ。

ヒョウタンボウは懐から虎柄のパンツを差し出した。

言われなくても分かってる。

そう言うから彼女は身体から炎を出して身体を乾かすと虎柄のパンツを身につけた。

さあ、だいたい状況は察したどうせあれだろ。クソ親父コイツに修行をつけてやれってんだろ。良いぜ。なかなか面白そうな奴だからな。それにしてもお前何でさっきから目をつぶってんだ。

勇者は震えながらこう言った。上隠して下さい。



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