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怒りの兎
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一方、その頃、会場では一方とも言える試合展開に東洋側は早くも諦めムードになり、西洋側は早くも勝利を確信し、勝利の美酒と称して宴が始まってしまっている。
そんななか、興奮した様子でヘルメスが興奮した様子で実況と解説を始めた。
「さすが、十二星座きっての実力者プロハンターのサジタリウス。かって一人で十二支を壊滅させたその実力は健在です。十二支の中でも屈指の実力者であるあの兎がなす全てもなくやられています。これは厳しい展開となってきました。東洋側の大黒天さんこれは今後どの様な展開になると思いますか。兎の逆転はありえると思いますかどう予想されます。大黒天さん。」
大黒天は兎が危ない状態にも関わらず、何も心配していない様な安心しきった顔でこう言った。
「いや、いや、ここからですよヘルメスさん。彼女が真の実力を発揮するのは、それに、彼女の力は何も戦闘力だけではありません。その人望も彼女の力の一つです。彼女がピンチになったら必ず駆けつける救世主がいるのをお忘れですかヘルメスさん。そう馬の戦士が彼女を救うでしょう。」
兎は怒りに震えながら、姿なき、狙撃者に向かってこう言った。
「痛い目を見るのはそっちよ。もうそろそろ、姿を見せて正々堂々と勝負しないとあなたに地獄をみせるわよ。私、そういうふうにこそこそ隠れて攻撃するなんて姑息なマネあの狸を思い出してイライラするのよね。」
謎の声は馬鹿にした様な声でこう言った。
「何を言い出すかと思えばそんな脅し聞くとでも思うたか。所詮は獣。ここに来て、知恵を働かせ、私を言葉巧みに騙して手玉に取るかと思えば、まさかの脅しとはがっかりだ。もう良い。ひと思いにやってやろう。」
サジタリアウスが矢を放とうとしたその時だった。どこからか、カチカチと言う音が聞こえ始め、目の前にいた兎の姿が消えたのだ。
これにはさすがのサジタリウスも少し取り乱してこう思った。
何に消えただと。それに、この音は何だ。この不気味な音は心なしか。だんだんこっちに近づいてくる気がするぞ。それにカチカチのテンポがだんだん早くなって来たぞ。いや、気のせいだ。俺は姿なき狙撃者サジタリウス。俺の実態を捉える事など不可能だ。
その時、サジタリアスは後ろでカチカチと音がするのに気がついた。しかし、もう手遅れだった。サジタリウスは悲鳴を上げ火だるまになり地面に転がりまわった。
「アァァァァァ熱い熱い背中が燃える様だ。何故だ。何故何だ。私の居場所がわかったんだ。それに、居場所がわかったとしてもたどり着く事は出来ないはず何故だ。何故何だ。私の作り出した異次元にどうやって人馬一体である私に気づかれる事なく入ってきた。」
その時だった。突然、サジタリウスの頭上に水が降り注ぎサジタリアスの炎を消したのだ。さらに、兎はサジタリウスの後ろに回り込んで傷薬と思われる液体を塗り込んでいく。これには、プライドの高いサジタリウスは傷付けられたらしく、潔く負けを認めて降参を申し出た。
「これは私の負けだな。倒そうとしていた敵に情けをかけられるとは。私も落ちぶれたものだ。強き獣よ。健闘を祈る」
サジタリウスが自分のハチマキに手をかけ、外そうとしたその時だった。
「ぎゃアァァァァァァァァ。何だ。背中が燃える様に暑いぞ。イヤァァ。」
兎は一切の慈悲のない冷酷な能面のような冷たい笑顔を浮かべながらゆっくりと口を開いてこう言った。
「何言ってるの。ギブアップなんて許さないわよ。お楽しみはこれからよ。貴方は私の忠告を無視した。もう二度と姑息なマネができない様に体に刻みこんであげる。」
もはや、そこにはあの弱々しかった兎の姿は無かった。
そこからはまさに地獄だった。火傷跡に数千種類のスパイスを配合して作った特性の傷口に塗れば鬼も泣き出す香辛料を塗りまくる。そして、顔にや目にも塗りたかり、視界を完全に奪う。サジタリウスは文字通り目の前が真っ暗になった状態でただ痛めつけられるという耐えがたい苦痛を味わった。
これには、さすがのサジタリウスも耐えられなくなったのか自分の作り出した異次元から脱出し逃走しようとその姿を現した。
上半身は白人の老人姿で立派なヒゲを蓄え、アルプスのどっかの山で女の子と暮していたいそうな容姿で馬のヒズメの柄のテイシャツを着た人間その物だった。しかし、下半身は立派な黒い馬その物でかなり引き締まった足をしており、競走馬顔負けのその脚はどんな馬にも負けない可能性を感じる。まさに、その姿は神話などで語られている怪物の一種ケンタウロスそのものだった。
サジタリウスが異次元から出た事で周りの神々の目に触れる事に気づいたのか兎はさっきとうってかわって弱々しい声でサジタリウスの前を走り、まるで自分が追われている様な演技をし出した。
「助けて。誰か。下半身馬の野獣に倒されちゃう。」
その時、だった。
どこから、ともなく馬面の男が表れサジタリウスのハチマキを一瞬で奪った。
そんななか、興奮した様子でヘルメスが興奮した様子で実況と解説を始めた。
「さすが、十二星座きっての実力者プロハンターのサジタリウス。かって一人で十二支を壊滅させたその実力は健在です。十二支の中でも屈指の実力者であるあの兎がなす全てもなくやられています。これは厳しい展開となってきました。東洋側の大黒天さんこれは今後どの様な展開になると思いますか。兎の逆転はありえると思いますかどう予想されます。大黒天さん。」
大黒天は兎が危ない状態にも関わらず、何も心配していない様な安心しきった顔でこう言った。
「いや、いや、ここからですよヘルメスさん。彼女が真の実力を発揮するのは、それに、彼女の力は何も戦闘力だけではありません。その人望も彼女の力の一つです。彼女がピンチになったら必ず駆けつける救世主がいるのをお忘れですかヘルメスさん。そう馬の戦士が彼女を救うでしょう。」
兎は怒りに震えながら、姿なき、狙撃者に向かってこう言った。
「痛い目を見るのはそっちよ。もうそろそろ、姿を見せて正々堂々と勝負しないとあなたに地獄をみせるわよ。私、そういうふうにこそこそ隠れて攻撃するなんて姑息なマネあの狸を思い出してイライラするのよね。」
謎の声は馬鹿にした様な声でこう言った。
「何を言い出すかと思えばそんな脅し聞くとでも思うたか。所詮は獣。ここに来て、知恵を働かせ、私を言葉巧みに騙して手玉に取るかと思えば、まさかの脅しとはがっかりだ。もう良い。ひと思いにやってやろう。」
サジタリアウスが矢を放とうとしたその時だった。どこからか、カチカチと言う音が聞こえ始め、目の前にいた兎の姿が消えたのだ。
これにはさすがのサジタリウスも少し取り乱してこう思った。
何に消えただと。それに、この音は何だ。この不気味な音は心なしか。だんだんこっちに近づいてくる気がするぞ。それにカチカチのテンポがだんだん早くなって来たぞ。いや、気のせいだ。俺は姿なき狙撃者サジタリウス。俺の実態を捉える事など不可能だ。
その時、サジタリアスは後ろでカチカチと音がするのに気がついた。しかし、もう手遅れだった。サジタリウスは悲鳴を上げ火だるまになり地面に転がりまわった。
「アァァァァァ熱い熱い背中が燃える様だ。何故だ。何故何だ。私の居場所がわかったんだ。それに、居場所がわかったとしてもたどり着く事は出来ないはず何故だ。何故何だ。私の作り出した異次元にどうやって人馬一体である私に気づかれる事なく入ってきた。」
その時だった。突然、サジタリウスの頭上に水が降り注ぎサジタリアスの炎を消したのだ。さらに、兎はサジタリウスの後ろに回り込んで傷薬と思われる液体を塗り込んでいく。これには、プライドの高いサジタリウスは傷付けられたらしく、潔く負けを認めて降参を申し出た。
「これは私の負けだな。倒そうとしていた敵に情けをかけられるとは。私も落ちぶれたものだ。強き獣よ。健闘を祈る」
サジタリウスが自分のハチマキに手をかけ、外そうとしたその時だった。
「ぎゃアァァァァァァァァ。何だ。背中が燃える様に暑いぞ。イヤァァ。」
兎は一切の慈悲のない冷酷な能面のような冷たい笑顔を浮かべながらゆっくりと口を開いてこう言った。
「何言ってるの。ギブアップなんて許さないわよ。お楽しみはこれからよ。貴方は私の忠告を無視した。もう二度と姑息なマネができない様に体に刻みこんであげる。」
もはや、そこにはあの弱々しかった兎の姿は無かった。
そこからはまさに地獄だった。火傷跡に数千種類のスパイスを配合して作った特性の傷口に塗れば鬼も泣き出す香辛料を塗りまくる。そして、顔にや目にも塗りたかり、視界を完全に奪う。サジタリウスは文字通り目の前が真っ暗になった状態でただ痛めつけられるという耐えがたい苦痛を味わった。
これには、さすがのサジタリウスも耐えられなくなったのか自分の作り出した異次元から脱出し逃走しようとその姿を現した。
上半身は白人の老人姿で立派なヒゲを蓄え、アルプスのどっかの山で女の子と暮していたいそうな容姿で馬のヒズメの柄のテイシャツを着た人間その物だった。しかし、下半身は立派な黒い馬その物でかなり引き締まった足をしており、競走馬顔負けのその脚はどんな馬にも負けない可能性を感じる。まさに、その姿は神話などで語られている怪物の一種ケンタウロスそのものだった。
サジタリウスが異次元から出た事で周りの神々の目に触れる事に気づいたのか兎はさっきとうってかわって弱々しい声でサジタリウスの前を走り、まるで自分が追われている様な演技をし出した。
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