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1章 俺の彼女は終わっている
彼女、伝授する~彼女、誤魔化す......?
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三時間後、ようやく人間の部屋と呼べるほど片付いた。
「いやーありがとねー。みんな疲れたでしょ? 私もう疲れちゃってさー」
掃除の九割は俺と美湖さんがしたので疲れていないと思うのだが、疲れで突っ込む気力がなかった。
俺と燐華さん、美湖さんでテーブルを囲むように座る。
「燐華さん! 先ほどのお話の続きいいですか!」
「あー? ......あぁ、強くなる方法?」
美湖さんが真剣な表情なのにも関わらず、燐華さんはヘラヘラと笑っている。
強くなる方法。
大方予想がつく。
「強くなるなんて、これしかないっしょ!」
俺の予想通り、燐華さんはベッドの下から日本酒の瓶を取り出した。
「酒を飲めば嫌なことや都合の悪いことなんて忘れる! 相手が強かろうとなんだろうとわかんなくなる! よって最強になれる人類の英知が生み出した魔法のドリンク!」
燐華さんはテーブルに日本酒を叩きつけるように置く。
そして、同じくベッドの下から蓋を開ける道具を取り出し、開封する。
「お酒を飲めばいいんですね! じゃあ、コップを......」
美湖さんは立ち上がってコップを取りに行こうとした。
そんな美湖さんの手を掴み、引き留める燐華さん。
「私と美湖ちゃんの仲じゃん。回し飲みでいいっしょ」
そう言うと燐華さんは開封したお酒を飲んだ。
「わ、わかりました!」
美湖さんは座り、お酒を受け取る。
そして、がぶがぶと飲んだ。
「み、美湖さん......。お酒弱いのにそんなに飲んじゃ......」
しかし。聞く耳を持たない。
燐華さんは飲みっぷりに感動し、拍手している。
「......ごふっ!」
変なところにお酒が入ってしまったのか、口からお酒が吹き出た。
「ちょ。大丈夫ですか!」
「ゴホっ......。だ、大丈夫です......。......ふぅ」
お酒を飲んだ美湖さんの顔は既に真っ赤で、とろんとしていた。
「よーし飲んだね。美湖ちゃんは今、最強なんだよ」
「ふぁたしがさいひょー?」
もう既に酔いが回っており、呂律が回っていない。
「そう、最強! 志永くんにも勝てるよ!」
真っ赤な顔で美湖さんが見つめてくる。
「力を試してみよっか。いけ美湖ちゃん! 志永くんをやっつけちゃえー!」
「ふぉー!」
美湖さんは拳を突き上げ、俺に向かって突進してきた。
美湖さんは俺にぶつかり、倒れる。
俺は美湖さんが床に頭をぶつけないように全力で頭を守った。
「あ、危なかった......」
倒れ込んだ美湖さんは、そのまま寝てしまった。
「り、燐華さん! 危ないじゃないですか!」
「いやーごめんごめん。まさかこんなことになるとは思わなくて......」
「とりあえず美湖さんをベッドに寝かせてあげたいんで、燐華さん運んでくださいよ」
あまりベタベタ触るのもよくないと思った俺は、燐華さんに助けを求める。
燐華さんは立ち上がり、美湖さんをベッドに運ぼうとした。
「うーん無理!」
「......ですよねぇ」
仕方なく、二人で協力して美湖さんをベッドに寝かせた。
一時間後、起きた美湖さんは酔ってた時の記憶が残っていたのか、土下座で俺に謝り続けた。
美湖さんが目覚めてからしばらく経過すると、外が夕焼けで赤くなってきた。
「あ、私そろそろ帰りますね」
「じゃあ俺も帰ろうかな」
「えー、泊まっていってよー......。せっかく掃除したんだしー」
燐華さんがあぐらをかいて体をユラユラ揺らしながら言う。
「泊まるっつったって、寝る場所がないじゃないですか」
「んーじゃあせめてご飯だけでも作ってよー」
「もしかしてそれ目的なんじゃ......」
「あ、バレた?」
照れながら頭をかく燐華さん。
「私は明日の準備がありますし......すみません。先に帰らせていただきます」
「うん、じゃあねー」
「美湖さん、さようなら」
美湖さんはペコリと頭を下げると、先に帰った。
「......そういえば燐華さん。もし言うのが嫌だったらいいんですが......」
「ん? なぁーに?」
「......さっき、私なんか弱っちいって言った時、そのー......」
なんであんな悲しそうな顔をしたのか。
そう聞こうとした。
「......あぁ! あれ? いやだって実際弱っちいでしょ? 美湖ちゃんも持ち上げられないし!」
一瞬困ったような顔をした後に、いつも通り笑って回答した。
「......まぁ確かに非力ですね。筋トレでもしたらどうですか?」
「えーやだー」
燐華さんは酒を飲み、寝っ転がってしまった。
そして、しばらくするとそのまま寝てしまった。
「やれやれ......」
俺は立ち上がり、燐華さんをベッドに寝かせる。
布団をかぶして部屋の電気を消し、俺は家の外に出た。
合鍵で部屋の鍵を閉め、マンションから立ち去る。
(......なにがあったんだろう)
過去に何かしらあって一人で抱え込んでしまっているような気もするが、俺はこれ以上聞かないようにすることにした。
燐華さんが心を完全に開き、自ら話すその時まで。
「いやーありがとねー。みんな疲れたでしょ? 私もう疲れちゃってさー」
掃除の九割は俺と美湖さんがしたので疲れていないと思うのだが、疲れで突っ込む気力がなかった。
俺と燐華さん、美湖さんでテーブルを囲むように座る。
「燐華さん! 先ほどのお話の続きいいですか!」
「あー? ......あぁ、強くなる方法?」
美湖さんが真剣な表情なのにも関わらず、燐華さんはヘラヘラと笑っている。
強くなる方法。
大方予想がつく。
「強くなるなんて、これしかないっしょ!」
俺の予想通り、燐華さんはベッドの下から日本酒の瓶を取り出した。
「酒を飲めば嫌なことや都合の悪いことなんて忘れる! 相手が強かろうとなんだろうとわかんなくなる! よって最強になれる人類の英知が生み出した魔法のドリンク!」
燐華さんはテーブルに日本酒を叩きつけるように置く。
そして、同じくベッドの下から蓋を開ける道具を取り出し、開封する。
「お酒を飲めばいいんですね! じゃあ、コップを......」
美湖さんは立ち上がってコップを取りに行こうとした。
そんな美湖さんの手を掴み、引き留める燐華さん。
「私と美湖ちゃんの仲じゃん。回し飲みでいいっしょ」
そう言うと燐華さんは開封したお酒を飲んだ。
「わ、わかりました!」
美湖さんは座り、お酒を受け取る。
そして、がぶがぶと飲んだ。
「み、美湖さん......。お酒弱いのにそんなに飲んじゃ......」
しかし。聞く耳を持たない。
燐華さんは飲みっぷりに感動し、拍手している。
「......ごふっ!」
変なところにお酒が入ってしまったのか、口からお酒が吹き出た。
「ちょ。大丈夫ですか!」
「ゴホっ......。だ、大丈夫です......。......ふぅ」
お酒を飲んだ美湖さんの顔は既に真っ赤で、とろんとしていた。
「よーし飲んだね。美湖ちゃんは今、最強なんだよ」
「ふぁたしがさいひょー?」
もう既に酔いが回っており、呂律が回っていない。
「そう、最強! 志永くんにも勝てるよ!」
真っ赤な顔で美湖さんが見つめてくる。
「力を試してみよっか。いけ美湖ちゃん! 志永くんをやっつけちゃえー!」
「ふぉー!」
美湖さんは拳を突き上げ、俺に向かって突進してきた。
美湖さんは俺にぶつかり、倒れる。
俺は美湖さんが床に頭をぶつけないように全力で頭を守った。
「あ、危なかった......」
倒れ込んだ美湖さんは、そのまま寝てしまった。
「り、燐華さん! 危ないじゃないですか!」
「いやーごめんごめん。まさかこんなことになるとは思わなくて......」
「とりあえず美湖さんをベッドに寝かせてあげたいんで、燐華さん運んでくださいよ」
あまりベタベタ触るのもよくないと思った俺は、燐華さんに助けを求める。
燐華さんは立ち上がり、美湖さんをベッドに運ぼうとした。
「うーん無理!」
「......ですよねぇ」
仕方なく、二人で協力して美湖さんをベッドに寝かせた。
一時間後、起きた美湖さんは酔ってた時の記憶が残っていたのか、土下座で俺に謝り続けた。
美湖さんが目覚めてからしばらく経過すると、外が夕焼けで赤くなってきた。
「あ、私そろそろ帰りますね」
「じゃあ俺も帰ろうかな」
「えー、泊まっていってよー......。せっかく掃除したんだしー」
燐華さんがあぐらをかいて体をユラユラ揺らしながら言う。
「泊まるっつったって、寝る場所がないじゃないですか」
「んーじゃあせめてご飯だけでも作ってよー」
「もしかしてそれ目的なんじゃ......」
「あ、バレた?」
照れながら頭をかく燐華さん。
「私は明日の準備がありますし......すみません。先に帰らせていただきます」
「うん、じゃあねー」
「美湖さん、さようなら」
美湖さんはペコリと頭を下げると、先に帰った。
「......そういえば燐華さん。もし言うのが嫌だったらいいんですが......」
「ん? なぁーに?」
「......さっき、私なんか弱っちいって言った時、そのー......」
なんであんな悲しそうな顔をしたのか。
そう聞こうとした。
「......あぁ! あれ? いやだって実際弱っちいでしょ? 美湖ちゃんも持ち上げられないし!」
一瞬困ったような顔をした後に、いつも通り笑って回答した。
「......まぁ確かに非力ですね。筋トレでもしたらどうですか?」
「えーやだー」
燐華さんは酒を飲み、寝っ転がってしまった。
そして、しばらくするとそのまま寝てしまった。
「やれやれ......」
俺は立ち上がり、燐華さんをベッドに寝かせる。
布団をかぶして部屋の電気を消し、俺は家の外に出た。
合鍵で部屋の鍵を閉め、マンションから立ち去る。
(......なにがあったんだろう)
過去に何かしらあって一人で抱え込んでしまっているような気もするが、俺はこれ以上聞かないようにすることにした。
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