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第5章の6「効いてねぇ!」
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照明が点いていないA階段を、誘導灯の光を頼って三階に向かい駆け上がる鏡と竜沢。
C階段も二人並んで通って余りある程の幅だったが、A階段はもっと広くて三人が並んでも余裕のある幅だ。
「…!」
若干前を走っていた鏡が何かに気付き、軽く後ろに飛んだ。
「鏡?!」
竜沢をかばうかの様に手を広げ、次に右腕を前に出した。鏡の腕に黒い何かが絡み付いている。
「…こんな物を使うのは忍者軍団の方ですね。ブロウさんかな?」
鏡の腕に黒い鎖(プラスチックの様な素材)が巻き付いていた。鎖の先端には黒い分銅(これはゴムの様な素材)が付いている。
「我が暗器、よくぞかわした。」
このA階段もC階段と同じ折り返し階段になっているのだが、今竜沢達が居る階段から折り返した階段の途中に姿を現すゴンザ。
※つまり鏡とゴンザの間には手すり、空間、手すりがある。
「しかし川波、お前ではない。」
ゴンザの狙いは竜沢。ブラックマスクの所へは鏡一人で行かせたい…そんな思惑だ。
「そちらの思いはどうでもいいんです。僕に付き合ってもらいますよ。」
鏡が鎖をつかみ、引っ張る。
「ふむ…いいだろう。だが…」
重心を低くし、鏡の引く力に対抗するゴンザ。そしてゴンザの後方から竜沢の方へ向かって駆け下りてくる影が二つ。
「竜沢くん、避けて!」
森林が階段を駆け下りながら竜沢の方に黒いメジャーを投げてきた!
「み、見えね…えげっ!」
額にメジャーをくらう竜沢。
「ぐふふふぅ!」
次は黒房が駆け下りる勢いのまま、メジャーを受けた反動で階段の手すりに背中をぶつけた竜沢目掛けて突っ込んできた!
「させません!」
鏡は右腕に鎖分銅を絡ませた状態で極限まで体を伸ばし、左足で黒房の足を蹴った。珍しい鏡の足技。
「あぐっ?!ぎゃあぁぁぁぁ!」
足を蹴られ、勢いよく階段を転げ落ちる黒房。
「おのれ!」
鎖を引くゴンザ。鏡の体がまた竜沢から離される。
「くらえぃ!」
森林は黒いシャーペンを竜沢に投げ、もう一方の手で黒いハサミを持ち、振りかぶった。
「くっ!」
「何っ?!」
鏡は鎖を引っ張り返し、竜沢の方へ近付く!その引く力に驚くゴンザ。珍しい鏡の力技。
「ぐべっ?!ぎゃあぁぁぁぁ!」
左腕でシャーペンを叩き落とし、そのまま左腕を下から上に切り返して森林のボディへ一発入れる鏡!階段を転げ落ちる森林。
「竜沢くん、僕の後ろに。」
「鏡…」
鎖を引きながら竜沢の前に入り、一歩ずつ階段を上がる鏡。ゴンザはそれに合わせ、同じ様に一歩ずつ後ろ向きに階段を上がる。
鏡と竜沢が踊り場まで上がって来た時には、ゴンザも一つ上の踊り場まで上がっていた。階段の上と下…そこで睨み合うゴンザと鏡。
「どうやら竜沢を倒すには、お前を少し痛め付けねばならん様だな……行くぞ!」
ゴンザが階段の途中まで素早く駆け下り、背中の忍者刀を抜いて鏡の方へ飛んだ!
「くっ!」
鏡の右腕に絡んでいる鎖の片側は、いつの間にか階段の手すりに結び付けられていた。
〝左腕で受けるしかあるまい!〟
ゴンザはブラックマスクから聞いて知っていた。鏡が左腕にかなりのダメージを負っている事を。その左腕で忍者刀の一撃を受ければその痛みで一瞬動きが止まる。その隙に竜沢を倒す…そう考えていた。だが…
「じゃあ…」
前に出つつ左へ避ける鏡。分銅鎖を引っ張られないなら前に出れば緩む。緩めば絡みを取るのは容易であり、鏡は正面からのゴンザの攻撃を左にかわし、素早く鎖を外した。
「あ…」
身体能力は高いが思考能力は低いゴンザは忍者刀を振りかぶったまま階段に着地する事になり、鎖を外した鏡によるサイドからの右ジャブを右顔にくらった。
「おご………ぐぶっ!」
よろけて階段を踏み外しそうになるゴンザの顔面に、即座に向きを変えた鏡の右フックが入った。
階段に仰向けで倒れ、二段三段とズリ落ちるゴンザ。
「ふぅ。まぁそれなりに…でしたね。」
ゴンザ達は沈黙。鏡が息を吐き、力を抜いた…瞬間!
「な、何だっ?!」
ゴンザの体からかなりの勢いで煙が出た。ゴンザはやられると思った瞬間、忍ばせていた煙球を作動させていたのだ。
煙で視界がゼロになり、動けなくなる竜沢と鏡。
「くそっ…大丈夫か、鏡。」
「はい。ただ…」
何者かが、さっきまでゴンザが居た階段上辺りに居る事に気付く鏡。そして、風を切る音が聞こえた!
「竜沢くん、伏せて!」
何かが飛んで来る…煙で何も見えないが音でそう判断した鏡。そしてその通り、何かが階段や手すりに当たる音が何度か響いた。
「な、なんも見えん!鏡、大丈夫なのか?!」
「はい。竜沢くんこそ、さっき何かが頭に当たった様でしたが大丈夫なんですか?」
「あ。えーと…血はもう止まってるな。大丈夫だ。」
「ぷ。さすが…」
音が止み、煙が晴れるまでそんなやり取りをしている二人。
「お、おい…」
煙がほぼ無くなり、竜沢の目に鏡の姿が映った。鏡は飛んでくる何かから竜沢を守る為に、伏せた竜沢の上に被さる様に立っていた。鏡の額から落ちた血が竜沢の頬に当たった。
「鏡?!」
立ち上り、鏡を見る竜沢。
「何て顔してるんです。こんなの直ぐ治りますよ。」
「それは俺だろ!」
そう言って守る様に鏡を自分の後ろに回す竜沢。踊り場や階段に落ちていたのは巨大なブーメランだった。
「駄目ですよ竜沢くん。僕の後ろに隠れてくれないと。」
その言葉に、いい加減我慢出来なくなった竜沢が吠える。
「ば………っか野郎!」
階段内に響くその声に、キョトンとする鏡。
「お前ら揃いも揃って…俺を守るんじゃねぇ!」
竜沢は心底怒っていた。
流香、七月、学美は大勢の塾生に突っ込んだ。甲と隆正も、それぞれ右腕、右足を犠牲にした。そして鏡は自分が傷付く事も厭わずに守った。全ては竜沢を無傷でブラックマスクの所まで行かせる為…。竜沢はその事にかなり腹を立てていたのだ。
「いいか鏡!俺はなぁ…」
その時、ブーメランを投げたであろう男が階段上に姿を現した。男は、袖口だけダブっている黒のカンフー着と、肌にフィットした黒のスラックスを着用。鏡はその男を知っていた。
「んな簡単にやられねぇんだよ!俺の体は…俺のこの回復力は…俺が守りたい人達の為にあるんだからな!」
そう叫び、階段を駆け上がる竜沢。
「竜沢くん!」
〝奴は何も持っていない。巨大なブーメランももうない。なら…〟
竜沢は真っ直ぐ突っ込む。
「そいつは袖口に武器を隠してます!」
鏡が声を上げると同時に、男は袖口から奇妙な物を出した。
「さぁ、もう消えろ竜沢。」
男は武器を構える。
その武器は、持ち手部分から先端まで六角形の棒状をしており、長さは二十センチ程と小さい。持ち手から十センチ…つまり半分辺りには鉤状の物が取り付けられており、本体と同じ様に六角形をしている。十手の様に刀の刃を受けられる様な形になっており、例えるなら小さめの十手だ。
「イリュージョンですかー?!」
相手の揚げ足を取るのは竜沢の得意技だ。竜沢は武器に恐れる事なく距離を詰める!
「この野郎ぉ……落ちろ!」
男はちょっと頭に来たのか、まだ竜沢との距離が遠いうちからその武器を竜沢目掛けて振り下ろした。
「なっ?!」
竜沢の眼前に、届かないはずのその武器が迫ってきた!
「竜沢くん!」
竜沢を追い、血を滴らせながら階段を駆け上がる鏡が叫ぶ。
「っめんな!」
普通は驚いてオーバーに避けて階段を落ちるか、左右どちらかにかわそうとして態勢を崩して階段を落ちるか…なのだが、竜沢は…武器にヘディングした。
しかしちょっとミスって割とヤバい角度に当たったので、ふさがりかけてた額の傷がまた開いた。おまけに額に当たった後、胸板にも当たってちょっと痛い。
「………」
無言でおでこと胸板を押さえて震える竜沢。やはりちょっと…いや、かなり痛い様だ。
「効いてねぇ!」
「涙目涙目ぇ!」
顔を上げ、涙目で笑顔を見せる竜沢にツッコむ男。
「ふん、しかし…頭で俺の武器を落とした奴ぁ初めてだ。」
でしょうね。
「しかも…」
竜沢はヘディングで落とした武器を踏んでいた。
武器には紐が付いており、その紐は男の袖口とつながっていたが、竜沢が踏んでいるので手元に戻せない。
「川波鏡以外にもこんな骨のありそうな奴が居るとはな。」
不敵に笑む男。鏡が竜沢の横に来た。
「あなたはマラソンの時…」
「久しぶりだな、川波鏡。」
男は立てている短めの髪をかき上げ、名を名乗る。
「俺は利也(としや)。音根利也だ。」
「音根?!」
「さて、どっちとやろうか?どっちも…うまそうだ。」
音根利也は舌なめずりし、その鋭い目を細めた。
C階段も二人並んで通って余りある程の幅だったが、A階段はもっと広くて三人が並んでも余裕のある幅だ。
「…!」
若干前を走っていた鏡が何かに気付き、軽く後ろに飛んだ。
「鏡?!」
竜沢をかばうかの様に手を広げ、次に右腕を前に出した。鏡の腕に黒い何かが絡み付いている。
「…こんな物を使うのは忍者軍団の方ですね。ブロウさんかな?」
鏡の腕に黒い鎖(プラスチックの様な素材)が巻き付いていた。鎖の先端には黒い分銅(これはゴムの様な素材)が付いている。
「我が暗器、よくぞかわした。」
このA階段もC階段と同じ折り返し階段になっているのだが、今竜沢達が居る階段から折り返した階段の途中に姿を現すゴンザ。
※つまり鏡とゴンザの間には手すり、空間、手すりがある。
「しかし川波、お前ではない。」
ゴンザの狙いは竜沢。ブラックマスクの所へは鏡一人で行かせたい…そんな思惑だ。
「そちらの思いはどうでもいいんです。僕に付き合ってもらいますよ。」
鏡が鎖をつかみ、引っ張る。
「ふむ…いいだろう。だが…」
重心を低くし、鏡の引く力に対抗するゴンザ。そしてゴンザの後方から竜沢の方へ向かって駆け下りてくる影が二つ。
「竜沢くん、避けて!」
森林が階段を駆け下りながら竜沢の方に黒いメジャーを投げてきた!
「み、見えね…えげっ!」
額にメジャーをくらう竜沢。
「ぐふふふぅ!」
次は黒房が駆け下りる勢いのまま、メジャーを受けた反動で階段の手すりに背中をぶつけた竜沢目掛けて突っ込んできた!
「させません!」
鏡は右腕に鎖分銅を絡ませた状態で極限まで体を伸ばし、左足で黒房の足を蹴った。珍しい鏡の足技。
「あぐっ?!ぎゃあぁぁぁぁ!」
足を蹴られ、勢いよく階段を転げ落ちる黒房。
「おのれ!」
鎖を引くゴンザ。鏡の体がまた竜沢から離される。
「くらえぃ!」
森林は黒いシャーペンを竜沢に投げ、もう一方の手で黒いハサミを持ち、振りかぶった。
「くっ!」
「何っ?!」
鏡は鎖を引っ張り返し、竜沢の方へ近付く!その引く力に驚くゴンザ。珍しい鏡の力技。
「ぐべっ?!ぎゃあぁぁぁぁ!」
左腕でシャーペンを叩き落とし、そのまま左腕を下から上に切り返して森林のボディへ一発入れる鏡!階段を転げ落ちる森林。
「竜沢くん、僕の後ろに。」
「鏡…」
鎖を引きながら竜沢の前に入り、一歩ずつ階段を上がる鏡。ゴンザはそれに合わせ、同じ様に一歩ずつ後ろ向きに階段を上がる。
鏡と竜沢が踊り場まで上がって来た時には、ゴンザも一つ上の踊り場まで上がっていた。階段の上と下…そこで睨み合うゴンザと鏡。
「どうやら竜沢を倒すには、お前を少し痛め付けねばならん様だな……行くぞ!」
ゴンザが階段の途中まで素早く駆け下り、背中の忍者刀を抜いて鏡の方へ飛んだ!
「くっ!」
鏡の右腕に絡んでいる鎖の片側は、いつの間にか階段の手すりに結び付けられていた。
〝左腕で受けるしかあるまい!〟
ゴンザはブラックマスクから聞いて知っていた。鏡が左腕にかなりのダメージを負っている事を。その左腕で忍者刀の一撃を受ければその痛みで一瞬動きが止まる。その隙に竜沢を倒す…そう考えていた。だが…
「じゃあ…」
前に出つつ左へ避ける鏡。分銅鎖を引っ張られないなら前に出れば緩む。緩めば絡みを取るのは容易であり、鏡は正面からのゴンザの攻撃を左にかわし、素早く鎖を外した。
「あ…」
身体能力は高いが思考能力は低いゴンザは忍者刀を振りかぶったまま階段に着地する事になり、鎖を外した鏡によるサイドからの右ジャブを右顔にくらった。
「おご………ぐぶっ!」
よろけて階段を踏み外しそうになるゴンザの顔面に、即座に向きを変えた鏡の右フックが入った。
階段に仰向けで倒れ、二段三段とズリ落ちるゴンザ。
「ふぅ。まぁそれなりに…でしたね。」
ゴンザ達は沈黙。鏡が息を吐き、力を抜いた…瞬間!
「な、何だっ?!」
ゴンザの体からかなりの勢いで煙が出た。ゴンザはやられると思った瞬間、忍ばせていた煙球を作動させていたのだ。
煙で視界がゼロになり、動けなくなる竜沢と鏡。
「くそっ…大丈夫か、鏡。」
「はい。ただ…」
何者かが、さっきまでゴンザが居た階段上辺りに居る事に気付く鏡。そして、風を切る音が聞こえた!
「竜沢くん、伏せて!」
何かが飛んで来る…煙で何も見えないが音でそう判断した鏡。そしてその通り、何かが階段や手すりに当たる音が何度か響いた。
「な、なんも見えん!鏡、大丈夫なのか?!」
「はい。竜沢くんこそ、さっき何かが頭に当たった様でしたが大丈夫なんですか?」
「あ。えーと…血はもう止まってるな。大丈夫だ。」
「ぷ。さすが…」
音が止み、煙が晴れるまでそんなやり取りをしている二人。
「お、おい…」
煙がほぼ無くなり、竜沢の目に鏡の姿が映った。鏡は飛んでくる何かから竜沢を守る為に、伏せた竜沢の上に被さる様に立っていた。鏡の額から落ちた血が竜沢の頬に当たった。
「鏡?!」
立ち上り、鏡を見る竜沢。
「何て顔してるんです。こんなの直ぐ治りますよ。」
「それは俺だろ!」
そう言って守る様に鏡を自分の後ろに回す竜沢。踊り場や階段に落ちていたのは巨大なブーメランだった。
「駄目ですよ竜沢くん。僕の後ろに隠れてくれないと。」
その言葉に、いい加減我慢出来なくなった竜沢が吠える。
「ば………っか野郎!」
階段内に響くその声に、キョトンとする鏡。
「お前ら揃いも揃って…俺を守るんじゃねぇ!」
竜沢は心底怒っていた。
流香、七月、学美は大勢の塾生に突っ込んだ。甲と隆正も、それぞれ右腕、右足を犠牲にした。そして鏡は自分が傷付く事も厭わずに守った。全ては竜沢を無傷でブラックマスクの所まで行かせる為…。竜沢はその事にかなり腹を立てていたのだ。
「いいか鏡!俺はなぁ…」
その時、ブーメランを投げたであろう男が階段上に姿を現した。男は、袖口だけダブっている黒のカンフー着と、肌にフィットした黒のスラックスを着用。鏡はその男を知っていた。
「んな簡単にやられねぇんだよ!俺の体は…俺のこの回復力は…俺が守りたい人達の為にあるんだからな!」
そう叫び、階段を駆け上がる竜沢。
「竜沢くん!」
〝奴は何も持っていない。巨大なブーメランももうない。なら…〟
竜沢は真っ直ぐ突っ込む。
「そいつは袖口に武器を隠してます!」
鏡が声を上げると同時に、男は袖口から奇妙な物を出した。
「さぁ、もう消えろ竜沢。」
男は武器を構える。
その武器は、持ち手部分から先端まで六角形の棒状をしており、長さは二十センチ程と小さい。持ち手から十センチ…つまり半分辺りには鉤状の物が取り付けられており、本体と同じ様に六角形をしている。十手の様に刀の刃を受けられる様な形になっており、例えるなら小さめの十手だ。
「イリュージョンですかー?!」
相手の揚げ足を取るのは竜沢の得意技だ。竜沢は武器に恐れる事なく距離を詰める!
「この野郎ぉ……落ちろ!」
男はちょっと頭に来たのか、まだ竜沢との距離が遠いうちからその武器を竜沢目掛けて振り下ろした。
「なっ?!」
竜沢の眼前に、届かないはずのその武器が迫ってきた!
「竜沢くん!」
竜沢を追い、血を滴らせながら階段を駆け上がる鏡が叫ぶ。
「っめんな!」
普通は驚いてオーバーに避けて階段を落ちるか、左右どちらかにかわそうとして態勢を崩して階段を落ちるか…なのだが、竜沢は…武器にヘディングした。
しかしちょっとミスって割とヤバい角度に当たったので、ふさがりかけてた額の傷がまた開いた。おまけに額に当たった後、胸板にも当たってちょっと痛い。
「………」
無言でおでこと胸板を押さえて震える竜沢。やはりちょっと…いや、かなり痛い様だ。
「効いてねぇ!」
「涙目涙目ぇ!」
顔を上げ、涙目で笑顔を見せる竜沢にツッコむ男。
「ふん、しかし…頭で俺の武器を落とした奴ぁ初めてだ。」
でしょうね。
「しかも…」
竜沢はヘディングで落とした武器を踏んでいた。
武器には紐が付いており、その紐は男の袖口とつながっていたが、竜沢が踏んでいるので手元に戻せない。
「川波鏡以外にもこんな骨のありそうな奴が居るとはな。」
不敵に笑む男。鏡が竜沢の横に来た。
「あなたはマラソンの時…」
「久しぶりだな、川波鏡。」
男は立てている短めの髪をかき上げ、名を名乗る。
「俺は利也(としや)。音根利也だ。」
「音根?!」
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