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第1章・第4話「サクヤとジュート」
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シンゲン島。周りを海に囲まれた、島民三十人足らずの小さな島。
島の中心にはマウバウ山という火山があり、そこには火の精獣・カウムが居た。
火山を管理して、人が暮らせるよう島の気温を保っていたカウムに巫女として仕えていたのは、長く美しい赤髪をしたサクヤという十七歳の女性。
カウムの巫女になったのはサクヤが七歳の時で、誰もが恐がる外見をしたカウムを見ても臆する事無く話し掛け、声を出して笑ったという豪快な性格。背は低いが力が強く、くだらない事で喧嘩していた大人の男達に対して、樽に目一杯入れた水をぶっかけ喧嘩を止めたという伝説もある。その豪快さとは真逆の外見も相まって、みんなから一目置かれ慕われていた。
そんなサクヤは、ある日島に流れ着いた男と出会う。
銀髪で赤い瞳の男はジュートと名乗ったが、どこから来たのか、何故この島に流されて来たのか、その全てを忘れていた。右の目と頭部に大きな傷があり、それが原因だと考えられた。
そして男の傍らには四つ足の黄金色の獣が、彼を守る様に常に寄り添っていた。
サクヤは彼を家に運び、介抱した。
やがてジュートの傷も治り、右目は失っているものの一人で動けるまでには回復した。
「ありがとう、サクヤ。僕はもう大丈夫。」
ジュートはサクヤの家を出ようと考えていた。
「ここを…出て行くの?」
「何者かもわからない僕がこのままここに居たら、君に迷惑がかかる…」
ジュートは島民の反応を見て、そう感じていた。
しかし…サクヤの心はもうジュートに惹かれていた。
「ジュート、あなたの本当の気持ちが知りたい。」
「サクヤ…僕は…」
ジュートもサクヤに惹かれていたのだった。だが…
「サクヤ、あの男は駄目だ。」
「どこから流れ着いたのかも分からん。とにかく島の人間以外と結ばれるなど…巫女として許される事ではない。」
島民から反対されるサクヤだったが、ジュートへの気持ちを抑える事は出来なかった。
サクヤは…ジュートの子を身籠った。
「カウム様、すいません。私は…」
《何も詫びる事は無い》
「でももう、島のみんなは私を巫女としてここに来させてはくれないと思います。」
《ふむ。では…お別れだな》
「カウム様!」
《気にするな。良い子を産め》
「…はい。」
サクヤの涙と笑顔を見た後カウムは、寂しさを誤魔化す為に暫く眠る事とした。
そして…サクヤとジュートの子が産まれる。
ジュートに似た顔立ちと銀髪。しかし赤い瞳をしたジュートと違い、その男の子の瞳はエメラルドグリーンだった。
男の子は、サクヤが『ジュウビ』と名付けた。
「エデン。ほら、ジュウビよ。宜しくお願いね。」
エデン。それはジュートが島に流れ着いた時に寄り添っていた四つ足の黄金色の毛をした獣。
記憶を失ったジュートには名前も分からなかったその四つ足の獣に、『エデン』と名前を付けたのもサクヤだった。
ジュウビに鼻先を近付け、クンクンと匂いを嗅ぐエデン。
エデンはサクヤの方を見た。サクヤはその時、エデンがまるで微笑んでいるように見えた。
それから数年の時が経つ。ジュウビとエデンは兄弟の様に過ごしていた。
ジュートは島民と打ち解けようと必死に頑張り、その姿にいつしか島民達も心を許していた。サクヤ、ジュート、そしてジュウビとエデン…みんな平和な日々を過ごしていた。
そんなある日、高齢者が多い事もあって新たな子どもが産まれないこの島で、カウムに仕える神子をどうすべきか島民達で話し合いが行われ、ジュウビが七歳になったら神子にする事で一致した。もちろんサクヤにも異議は無く、寧ろ喜んでいた。
そしてジュウビが七歳になるその日、サクヤはジュウビを連れてカウムの元を訪れる。
「カウム様、どちらにおいでですか?サクヤです。カウム様。」
カウムの声は聞こえない。
「カウム様…」
「こんにちは。」
自分にはもうカウムに会う資格が無いのだと感じ、諦めかけたその時…七歳のジュウビが誰かに挨拶をした。
驚くサクヤ。
「ジュウビ?もしかして…カウム様が見えるの?」
そう、サクヤには傍に居るカウムが見えなかったのだ。
「そんな…」
「うん。うん。…お母さん、俺の手を握って。」
「え?」
ジュウビの手を握ると、サクヤにもカウムの姿がボンヤリとだが見えた。
《久しいな、サクヤ》
「カウム様!」
サクヤの涙と笑顔を再び見たカウムは、ゆっくりとうなずいた。
《本来、我々精獣と関わる事が出来るのは命を分ける時までだ。サクヤは今、このジュウビの力を通して俺を視感する事が出来ている》
つまり神子も巫女も、子供が出来れば精獣と触れ合う事が出来なくなる。
「ねぇ、カウムは何でこんな所に居るの?もっと外に出て遊べばいいのに。」
「ジュ、ジュウビ、敬いなさいっ。カウム様よカウム様っ。それに、カウム様がここを離れたら力を失って…」
《…自信がないのさ》
サクヤは驚いた。カウムがそんな事を言うとは夢にも思っていなかったからだ。
《分身を置けば俺がここを離れても火山も島の気温も管理出来る。ただ…俺はこんな姿だからな。皆が恐がるんだ》
「みんなが恐がるんじゃなくて、避けられるのが恐いんだね。」
《?!…ふっ、ハッキリ言う。…ああ、そうだ。恐いな》
「カウム様、そんな…」
「大丈夫だよカウム。俺はカウムの事、全然恐くない!」
ジュウビの笑顔を見て、悩んでいた自分の事を情けなく思うカウム。
「俺がカウムを連れ出してやるよ!」
「ちょ、ちょっとジュウビ!」
あまりに礼の無いジュウビの言葉遣いに、遂には怒るサクヤ。
《いい、いい。面白い奴だ》
カウムは心底喜んでいた。
《じゃあ、お前がこの島を離れる時が来たら…俺を連れ出してくれるか》
「分かった!」
エメラルドグリーンの目で、真っ直ぐカウムを見て答えるジュウビであった。
島の中心にはマウバウ山という火山があり、そこには火の精獣・カウムが居た。
火山を管理して、人が暮らせるよう島の気温を保っていたカウムに巫女として仕えていたのは、長く美しい赤髪をしたサクヤという十七歳の女性。
カウムの巫女になったのはサクヤが七歳の時で、誰もが恐がる外見をしたカウムを見ても臆する事無く話し掛け、声を出して笑ったという豪快な性格。背は低いが力が強く、くだらない事で喧嘩していた大人の男達に対して、樽に目一杯入れた水をぶっかけ喧嘩を止めたという伝説もある。その豪快さとは真逆の外見も相まって、みんなから一目置かれ慕われていた。
そんなサクヤは、ある日島に流れ着いた男と出会う。
銀髪で赤い瞳の男はジュートと名乗ったが、どこから来たのか、何故この島に流されて来たのか、その全てを忘れていた。右の目と頭部に大きな傷があり、それが原因だと考えられた。
そして男の傍らには四つ足の黄金色の獣が、彼を守る様に常に寄り添っていた。
サクヤは彼を家に運び、介抱した。
やがてジュートの傷も治り、右目は失っているものの一人で動けるまでには回復した。
「ありがとう、サクヤ。僕はもう大丈夫。」
ジュートはサクヤの家を出ようと考えていた。
「ここを…出て行くの?」
「何者かもわからない僕がこのままここに居たら、君に迷惑がかかる…」
ジュートは島民の反応を見て、そう感じていた。
しかし…サクヤの心はもうジュートに惹かれていた。
「ジュート、あなたの本当の気持ちが知りたい。」
「サクヤ…僕は…」
ジュートもサクヤに惹かれていたのだった。だが…
「サクヤ、あの男は駄目だ。」
「どこから流れ着いたのかも分からん。とにかく島の人間以外と結ばれるなど…巫女として許される事ではない。」
島民から反対されるサクヤだったが、ジュートへの気持ちを抑える事は出来なかった。
サクヤは…ジュートの子を身籠った。
「カウム様、すいません。私は…」
《何も詫びる事は無い》
「でももう、島のみんなは私を巫女としてここに来させてはくれないと思います。」
《ふむ。では…お別れだな》
「カウム様!」
《気にするな。良い子を産め》
「…はい。」
サクヤの涙と笑顔を見た後カウムは、寂しさを誤魔化す為に暫く眠る事とした。
そして…サクヤとジュートの子が産まれる。
ジュートに似た顔立ちと銀髪。しかし赤い瞳をしたジュートと違い、その男の子の瞳はエメラルドグリーンだった。
男の子は、サクヤが『ジュウビ』と名付けた。
「エデン。ほら、ジュウビよ。宜しくお願いね。」
エデン。それはジュートが島に流れ着いた時に寄り添っていた四つ足の黄金色の毛をした獣。
記憶を失ったジュートには名前も分からなかったその四つ足の獣に、『エデン』と名前を付けたのもサクヤだった。
ジュウビに鼻先を近付け、クンクンと匂いを嗅ぐエデン。
エデンはサクヤの方を見た。サクヤはその時、エデンがまるで微笑んでいるように見えた。
それから数年の時が経つ。ジュウビとエデンは兄弟の様に過ごしていた。
ジュートは島民と打ち解けようと必死に頑張り、その姿にいつしか島民達も心を許していた。サクヤ、ジュート、そしてジュウビとエデン…みんな平和な日々を過ごしていた。
そんなある日、高齢者が多い事もあって新たな子どもが産まれないこの島で、カウムに仕える神子をどうすべきか島民達で話し合いが行われ、ジュウビが七歳になったら神子にする事で一致した。もちろんサクヤにも異議は無く、寧ろ喜んでいた。
そしてジュウビが七歳になるその日、サクヤはジュウビを連れてカウムの元を訪れる。
「カウム様、どちらにおいでですか?サクヤです。カウム様。」
カウムの声は聞こえない。
「カウム様…」
「こんにちは。」
自分にはもうカウムに会う資格が無いのだと感じ、諦めかけたその時…七歳のジュウビが誰かに挨拶をした。
驚くサクヤ。
「ジュウビ?もしかして…カウム様が見えるの?」
そう、サクヤには傍に居るカウムが見えなかったのだ。
「そんな…」
「うん。うん。…お母さん、俺の手を握って。」
「え?」
ジュウビの手を握ると、サクヤにもカウムの姿がボンヤリとだが見えた。
《久しいな、サクヤ》
「カウム様!」
サクヤの涙と笑顔を再び見たカウムは、ゆっくりとうなずいた。
《本来、我々精獣と関わる事が出来るのは命を分ける時までだ。サクヤは今、このジュウビの力を通して俺を視感する事が出来ている》
つまり神子も巫女も、子供が出来れば精獣と触れ合う事が出来なくなる。
「ねぇ、カウムは何でこんな所に居るの?もっと外に出て遊べばいいのに。」
「ジュ、ジュウビ、敬いなさいっ。カウム様よカウム様っ。それに、カウム様がここを離れたら力を失って…」
《…自信がないのさ》
サクヤは驚いた。カウムがそんな事を言うとは夢にも思っていなかったからだ。
《分身を置けば俺がここを離れても火山も島の気温も管理出来る。ただ…俺はこんな姿だからな。皆が恐がるんだ》
「みんなが恐がるんじゃなくて、避けられるのが恐いんだね。」
《?!…ふっ、ハッキリ言う。…ああ、そうだ。恐いな》
「カウム様、そんな…」
「大丈夫だよカウム。俺はカウムの事、全然恐くない!」
ジュウビの笑顔を見て、悩んでいた自分の事を情けなく思うカウム。
「俺がカウムを連れ出してやるよ!」
「ちょ、ちょっとジュウビ!」
あまりに礼の無いジュウビの言葉遣いに、遂には怒るサクヤ。
《いい、いい。面白い奴だ》
カウムは心底喜んでいた。
《じゃあ、お前がこの島を離れる時が来たら…俺を連れ出してくれるか》
「分かった!」
エメラルドグリーンの目で、真っ直ぐカウムを見て答えるジュウビであった。
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