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ドラゴンやフェニックスは幼女の乗り物兼、ペットらしい
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瑠依の言ってた【言ったことが本当になる】それをしっかりと自分の目で見た。
猛り狂ってたはずのフェニックスは大人しくなり、瑠依へと近づくと、さも当たり前のように、その鳳凰の頭をゆっくりと差し出し、抵抗もせずに撫でられたのだ。
……瑠依を疑ってた訳じゃないが、この魔法は本当にチートではなかろうか。
いや、これ、異能力だから魔法って扱いなだけで、根本的に違う物じゃないの?
もっと異質で異常ななにか。
あいの魔法もそうだけど、この幼女たちはそれこそ俺みたいな異端でイレギュラーな何かじゃなかろうか。
俺があれこれ考えている間に、瑠依はフェニックスとおともだちになったらしく、フェニックスはその姿を丸々とした手乗り文鳥くらいのサイズになり、瑠依の頭の上に乗っていた。
「ししょー!とりさん、おともだちになったから、おうちにつれてかえるです!」
「……きちんと、世話はするんだぞ」
それしか言えなかった俺は悪くないよね?
「ふふっ、なら、わたしもおともだちを作ってくるかな」
呆れる俺の手を離し、あいはそう言ったあと、とてとてと歩いてゆく。
「あ、おい、あい。どこ行くんだ?」
尋ねた俺の方を振り返り、あいは楽しそうに笑ってこう言った。
「ふふっ、だから言っただろ?おともだちをつくりにいくのだ」
「怪我すんなよ?」
「すると思うのか?」
「……はやく帰ってこいよ」
「ふふっ、師匠は意地悪だな。わたしだって、心配されたり、守ってもらいたいと思うか弱い乙女なんだぞ?すぐに帰ってくるわ」
少し拗ねたような表情を浮かべながらあいはそう言い残して、まるで瑠依みたいに駆け出してゆくのだった。
☆
「……ねぇ」
「あ?」
あいが駆け出し、背中が見えなくなると、有栖川が声を掛けてきた。
「……瑠依もあいも、弟子入りどころか、普通に高ランクの魔法使いだと思うんだけど……。私、自信なくしちゃいそう……」
珍しく弱音を吐く有栖川だが、仕方ないだろう。控え目に言っても規格外である。
「だな。全くだ」
頷きながら俺は答えた。
「……アンタなんかその2人よりももっとヤバイじゃんか」
そんな俺に対して有栖川はそんな心外なことを言ってくる。
「おい、バカやめろ。で、別にお前がへこむ必要なんてないだろうが」
「え?」
「お前はお前だ。誰かと比べても仕方ないだろうが。お前は有栖川 風音だろ?ワガママで気が強いくせに、本当は強がってる14才の可愛い女の子でお嬢さまでみんなに愛されるアイドルだろ?それでいいじゃねーか。それでも不安なら俺が一緒に居てやるよ。仕事が、辛いなら一緒にサボろうぜ?俺なんていつでも働きたくないからな」
「くすっ、ほんと、ダメ人間みたいなことばっかり言うね」
そう言いながら見せた笑顔は今までの有栖川の中で一番可愛く、不意にどきりとした。
「ところで、上栫どこいった?」
気恥ずかしくてごまかすようにそう言うと、有栖川はむすりと頬を膨らませる。
「……ふぅん。やっぱり私より花梨のことが気になるんだ?」
「ばっかやろう。マジでダメなんだって。俺以外の誰かが怪我したら俺、タダ働きなんだぜ?」
「は?」
「いや、だから、タダ働きとかしたくないじゃん?」
「……なに?じゃあ、あんなに心配してくれてたのも、守ってやるって言ってくれたのも、タダ働きがしたくないから?」
そう言う有栖川の声は今までで一番低く、一番冷たく、一番殺気がこもっていた。
そして、有栖川の顔に生気がなく、瞳に光がない。
……あれ?なんでこいつこんなに怒ってんの?
「お、お、おおお、落ち着け!!話せばわかる!!」
「うっさい死ね!!」
そして、朝ぶり本日2度目のシャイニングウィザードをくらうのであった。
「……ばか!!」
遠のく意識の中、そんな有栖川の呟きが聞こえた気がする。
☆
「ふふっ、師匠よ、お主も懲りん奴だな」
楽しそうにからから笑いながらあいがそんなことを言ってきた。
「あんまり乙女心を弄ぶとロクな死に方しないぞ?」
乙女心を弄んだのか?よくわからん。
「で、ここはまた、俺の精神世界?」
「ご名答。流石は師匠だな」
くすくす笑うあいだが、マジで精神世界に突入してくんの辞めてくんないかな。
「……で、どうした?」
「あぁ、そうだったそうだった。わたしも瑠依みたいにおともだちができたぞ!」
珍しく年相応にはしゃぐあいであった。
「……どんなの?」
「こいつだ。ほれ、わたしの師匠に挨拶しな」
そこには巨大な体躯の禍々しいドラゴンがいた。
「……よろしく頼む」
そいつはそう一言だけ言うと、ぬいぐるみサイズになったのである。
「……ほんと、むちくちゃだな。瑠依は連れて帰るつってたけど、どうせお前もだろ?きちんと世話しろよ」
「ふふっ、まかせておけ」
あいはそう言って、膨らみもしていない薄い胸を張った。
猛り狂ってたはずのフェニックスは大人しくなり、瑠依へと近づくと、さも当たり前のように、その鳳凰の頭をゆっくりと差し出し、抵抗もせずに撫でられたのだ。
……瑠依を疑ってた訳じゃないが、この魔法は本当にチートではなかろうか。
いや、これ、異能力だから魔法って扱いなだけで、根本的に違う物じゃないの?
もっと異質で異常ななにか。
あいの魔法もそうだけど、この幼女たちはそれこそ俺みたいな異端でイレギュラーな何かじゃなかろうか。
俺があれこれ考えている間に、瑠依はフェニックスとおともだちになったらしく、フェニックスはその姿を丸々とした手乗り文鳥くらいのサイズになり、瑠依の頭の上に乗っていた。
「ししょー!とりさん、おともだちになったから、おうちにつれてかえるです!」
「……きちんと、世話はするんだぞ」
それしか言えなかった俺は悪くないよね?
「ふふっ、なら、わたしもおともだちを作ってくるかな」
呆れる俺の手を離し、あいはそう言ったあと、とてとてと歩いてゆく。
「あ、おい、あい。どこ行くんだ?」
尋ねた俺の方を振り返り、あいは楽しそうに笑ってこう言った。
「ふふっ、だから言っただろ?おともだちをつくりにいくのだ」
「怪我すんなよ?」
「すると思うのか?」
「……はやく帰ってこいよ」
「ふふっ、師匠は意地悪だな。わたしだって、心配されたり、守ってもらいたいと思うか弱い乙女なんだぞ?すぐに帰ってくるわ」
少し拗ねたような表情を浮かべながらあいはそう言い残して、まるで瑠依みたいに駆け出してゆくのだった。
☆
「……ねぇ」
「あ?」
あいが駆け出し、背中が見えなくなると、有栖川が声を掛けてきた。
「……瑠依もあいも、弟子入りどころか、普通に高ランクの魔法使いだと思うんだけど……。私、自信なくしちゃいそう……」
珍しく弱音を吐く有栖川だが、仕方ないだろう。控え目に言っても規格外である。
「だな。全くだ」
頷きながら俺は答えた。
「……アンタなんかその2人よりももっとヤバイじゃんか」
そんな俺に対して有栖川はそんな心外なことを言ってくる。
「おい、バカやめろ。で、別にお前がへこむ必要なんてないだろうが」
「え?」
「お前はお前だ。誰かと比べても仕方ないだろうが。お前は有栖川 風音だろ?ワガママで気が強いくせに、本当は強がってる14才の可愛い女の子でお嬢さまでみんなに愛されるアイドルだろ?それでいいじゃねーか。それでも不安なら俺が一緒に居てやるよ。仕事が、辛いなら一緒にサボろうぜ?俺なんていつでも働きたくないからな」
「くすっ、ほんと、ダメ人間みたいなことばっかり言うね」
そう言いながら見せた笑顔は今までの有栖川の中で一番可愛く、不意にどきりとした。
「ところで、上栫どこいった?」
気恥ずかしくてごまかすようにそう言うと、有栖川はむすりと頬を膨らませる。
「……ふぅん。やっぱり私より花梨のことが気になるんだ?」
「ばっかやろう。マジでダメなんだって。俺以外の誰かが怪我したら俺、タダ働きなんだぜ?」
「は?」
「いや、だから、タダ働きとかしたくないじゃん?」
「……なに?じゃあ、あんなに心配してくれてたのも、守ってやるって言ってくれたのも、タダ働きがしたくないから?」
そう言う有栖川の声は今までで一番低く、一番冷たく、一番殺気がこもっていた。
そして、有栖川の顔に生気がなく、瞳に光がない。
……あれ?なんでこいつこんなに怒ってんの?
「お、お、おおお、落ち着け!!話せばわかる!!」
「うっさい死ね!!」
そして、朝ぶり本日2度目のシャイニングウィザードをくらうのであった。
「……ばか!!」
遠のく意識の中、そんな有栖川の呟きが聞こえた気がする。
☆
「ふふっ、師匠よ、お主も懲りん奴だな」
楽しそうにからから笑いながらあいがそんなことを言ってきた。
「あんまり乙女心を弄ぶとロクな死に方しないぞ?」
乙女心を弄んだのか?よくわからん。
「で、ここはまた、俺の精神世界?」
「ご名答。流石は師匠だな」
くすくす笑うあいだが、マジで精神世界に突入してくんの辞めてくんないかな。
「……で、どうした?」
「あぁ、そうだったそうだった。わたしも瑠依みたいにおともだちができたぞ!」
珍しく年相応にはしゃぐあいであった。
「……どんなの?」
「こいつだ。ほれ、わたしの師匠に挨拶しな」
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「……よろしく頼む」
そいつはそう一言だけ言うと、ぬいぐるみサイズになったのである。
「……ほんと、むちくちゃだな。瑠依は連れて帰るつってたけど、どうせお前もだろ?きちんと世話しろよ」
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