転生したら幼女でした。※ただし、レベル、ステータスは完スト

まさ☆まさお

文字の大きさ
6 / 14

5、幼女、睡眠妨害される

しおりを挟む
ご飯をごちそうになったアリスは行儀よく「ご馳走様でした」とお礼を言ったあと、お婆さんにお風呂に入れてもらい、寝ることになった。

お婆さんは孫が遊びに来た時のためにと、寝具は用意してあったといい、空き部屋へとアリスを案内した。

アリスは可愛らしいパジャマを纏い、お婆さんに部屋へと案内されると、「ありがとうございます!!おやすみなさい」と挨拶をし、ベッドに入った。

アリスはベッドに入るとすぐに可愛らしい寝息をたてはじめ、スヤスヤと夢の世界へと旅立ったのである。


アリスが夢の世界へと旅立ったあと、お婆さんは明日の朝食の準備を始めた。

孫が遊びに来なくなってしばらくぶりの来客で、可愛らしい女の子であるアリスはお婆さんにとっても可愛らしく、喜ばしいものである。

朝食の準備を済ませたお婆さんは、次に朝食の時に使う薪を用意しようと裏庭へ。

しかし、それがいけなかった。

住み慣れていても、夜の森は魔物が活発に行動している。しかも、昼の魔物よりも強く、獰猛なモノが多いのだ。

裏庭へと出たお婆さんが目にしたのは、ワーウルフと呼ばれる、半人半獣の狼男だった。





大きな音が響き、小さな家を揺らした。

そのせいか、おかげか幼女は目を覚ました。

眠りを邪魔された幼女はご機嫌ナナメである。

が、こんなことがあってもお婆さんの声が聞こえないのはおかしいと幼いながらにアリスは考え、様子を見に行くことにし、部屋を出た。

しかし、お婆さんの姿は見当たらず、家の外を見てみることに。

見ると、ドアが開いていたのでアリスはドアから出た。

そこにはワーウルフに裂かれて息絶えたお婆さんの姿があったのである。

しかも、まだワーウルフがすぐ近くにいた。

「……おばあさんになにしたの?おばあさん、やさしかったんだよ?ばんごはんのシチューはおいしかったし、おふろはきもちよかったし、おばあさんのまごのはなしをきかせてくれたの」

ワーウルフはドアから人が出てきたのを感じ、警戒を強めたが、それもアリスの姿を見てすぐに解き、今度はアリスに標的を移す。

「ねぇ。モンスターさん。わたしがあなたを殺してももんくいわないよね?おばあさんにひどいことしたもんね」

が、アリスは全く気にせず、怒り心頭にお婆さんが薪を割るのに用意したのであろう手斧を手に取った。

「グルルルァァァァ」

夜の森に人狼の咆哮が響く。

アリスは手斧を手に、咆哮し、駆け寄る人狼に向かって駆け出した。

鋭い爪がアリスを襲うが、アリスは驚きも、怖がりもせず、ただ無表情に襲いかかる人狼の手を手斧で断ち切った。

「グぁぁぁぁ」

まるで人間の様な叫び声を上げるワーウルフ。しかし、アリスは止まらずそのまま手斧を振り上げると、ワーウルフの首へと一切の躊躇なく振り下ろした。

仲間のワーウルフは仲間の首が飛ぶのを見て一瞬竦み上がったが、すぐに態勢をととのえ、1体、また1体と幼く小さなアリスに飛び掛かる。

アリスは今までと違い、楽しむようなことはせず、ただ無表情に次から次へと飛び掛る人狼の首を手斧で撥ねるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

おせっかい転生幼女の異世界すろーらいふ!

はなッぱち
ファンタジー
赤ん坊から始める異世界転生。 目指すはロマンス、立ち塞がるのは現実と常識。 難しく考えるのはやめにしよう。 まずは…………掃除だ。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

処理中です...