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10、幼女、装備を整える
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アリスは嬉しかった。
元々アリスは人と話すのが、遊ぶのが大好きなのだ。
だが、アリスは元々身体が強くはなかった。
同年代のこどもと遊ぼうにもついていけず、知らず知らずのうちに周りの子たちと距離が出来ていき、友達と言えるこどもは少なかった。
だから、天照大御神が自らの、天界の意思の為の方便だとしても、嬉しかったのだ。
誘われることが。家に招かれることが。
「はいっ!!テラちゃんのおうちにいきたいですっ」
だから、アリスは何も疑うことなく天照大御神の誘いを二つ返事で承った。
一方、天照大御神は心を痛めた。
目の前の幼女がなんの疑いもなく、瞳を輝かせながら自らの裏のある誘いに乗り、剰え純粋な笑みを見せているのが心に刺さる。
「あ、テラちゃん。わたしとおともだちになってくれませんか……?」
不安気に、けれど期待に満ちた表情を浮かべるアリスの純粋な気持ちを女神が拒絶できるはずもなかった。
「うんっ、おともだちだよ?よろしくね」
「はいっ、よろしくですっ」
こうして、アリスに友達が出来たのである。
中身は太陽神であり、天津国の最高神である女神だが。
2人は仲良く手を繋ぎ、勇者が住んでいた家へと向かうのであった。
……傍からみれば、可愛い幼女が仲良く歩いている様にしか見えないのは言うまでもない。
「ここだよ」
ある1件の大きくなく、小さくもない家の前で立ち止まると、テラはアリスにそう言った。
「わぁ……。ほんとうにはいっていいのですか?おじゃましてもいいのですか?」
「うんっ、いいよ。いこうっ」
家を見て興奮するアリスの手を取り、テラは家の中へと入ってゆく。
他人の家であるが。
家の中はこざっぱりと片付いていた。
生活に必要最低限のものぐらいしか置いてはいない。
見渡す限り、武器や防具は見当たらなかった。
「テラちゃん、なにしてあそびますか?」
アリスは目をらんらんと輝かせながら、そう問い掛けた。
「うーん、あのね、この家、おじいちゃんが住んでた家なんだけど、わたしも引っ越してきたばっかりで見てないところも多いから、いっしょに見て回ってくれる?」
一方の天照大御神はアリスも喜んで一石二鳥になればいいなと考えていた。
「はいっ!!いっしょにみてまわりましょう!!」
アリスは興奮気味にテラの手を取った。
それから2人で色々と勇者の家を見て回った結果、地下室が武器庫になっていることを発見したのである。
「わぁ、すっごいたくさんありますねぇ」
アリスはズラリと並んだ武器、防具を興味津々に眺めながら言葉を漏らした。
「あのね、おじいちゃん死んじゃって、もういらないんだって」
そんなアリスにテラはそう言う。
ちなみに勇者はまだ若く、未婚であった為に孫どころかこどももいない。
「そうなんですかぁ。いいなぁ、ほしいなぁ……」
アリスは羨ましそうにそう呟いた。
「いいよっ。じゃあ、アリスちゃんに全部あげる!!」
「えっ!?」
「だって、わたしつかわないし、アリスちゃんはおともだちだもんっ」
テラこと、天照大御神はアリスに向けてそう言ったのである。
「ふわぁ、いいんですかぁ!?でも、ぜんぶはもちはこべないです……」
「じゃあ、アリスちゃんが使いたくなったらいつでもとりにきて!!わたし、この家にいるから」
「ふぁぁ!!いいんですかぁ?また、あそびにきてもいいんですかぁ?」
「いいよっ!!だって、おともだちだもんっ」
喜色満面に言葉を漏らすアリスにテラはそう言った。
で、取り敢えず、勇者が魔王を倒した時の装備をアリスに勧め、神通力でリサイズし、アリスへと無事に渡すことができた天照大御神である。
装備一覧
頭 女神の祝福を受けた勇者の兜
体 女神の祝福を受けた勇者と鎧
腕 女神の祝福を受けた勇者の篭手
武器 女神の祝福を受けた天叢雲剣
何故か弟の刀だったが、気にしなかった天照大御神だった。
元々アリスは人と話すのが、遊ぶのが大好きなのだ。
だが、アリスは元々身体が強くはなかった。
同年代のこどもと遊ぼうにもついていけず、知らず知らずのうちに周りの子たちと距離が出来ていき、友達と言えるこどもは少なかった。
だから、天照大御神が自らの、天界の意思の為の方便だとしても、嬉しかったのだ。
誘われることが。家に招かれることが。
「はいっ!!テラちゃんのおうちにいきたいですっ」
だから、アリスは何も疑うことなく天照大御神の誘いを二つ返事で承った。
一方、天照大御神は心を痛めた。
目の前の幼女がなんの疑いもなく、瞳を輝かせながら自らの裏のある誘いに乗り、剰え純粋な笑みを見せているのが心に刺さる。
「あ、テラちゃん。わたしとおともだちになってくれませんか……?」
不安気に、けれど期待に満ちた表情を浮かべるアリスの純粋な気持ちを女神が拒絶できるはずもなかった。
「うんっ、おともだちだよ?よろしくね」
「はいっ、よろしくですっ」
こうして、アリスに友達が出来たのである。
中身は太陽神であり、天津国の最高神である女神だが。
2人は仲良く手を繋ぎ、勇者が住んでいた家へと向かうのであった。
……傍からみれば、可愛い幼女が仲良く歩いている様にしか見えないのは言うまでもない。
「ここだよ」
ある1件の大きくなく、小さくもない家の前で立ち止まると、テラはアリスにそう言った。
「わぁ……。ほんとうにはいっていいのですか?おじゃましてもいいのですか?」
「うんっ、いいよ。いこうっ」
家を見て興奮するアリスの手を取り、テラは家の中へと入ってゆく。
他人の家であるが。
家の中はこざっぱりと片付いていた。
生活に必要最低限のものぐらいしか置いてはいない。
見渡す限り、武器や防具は見当たらなかった。
「テラちゃん、なにしてあそびますか?」
アリスは目をらんらんと輝かせながら、そう問い掛けた。
「うーん、あのね、この家、おじいちゃんが住んでた家なんだけど、わたしも引っ越してきたばっかりで見てないところも多いから、いっしょに見て回ってくれる?」
一方の天照大御神はアリスも喜んで一石二鳥になればいいなと考えていた。
「はいっ!!いっしょにみてまわりましょう!!」
アリスは興奮気味にテラの手を取った。
それから2人で色々と勇者の家を見て回った結果、地下室が武器庫になっていることを発見したのである。
「わぁ、すっごいたくさんありますねぇ」
アリスはズラリと並んだ武器、防具を興味津々に眺めながら言葉を漏らした。
「あのね、おじいちゃん死んじゃって、もういらないんだって」
そんなアリスにテラはそう言う。
ちなみに勇者はまだ若く、未婚であった為に孫どころかこどももいない。
「そうなんですかぁ。いいなぁ、ほしいなぁ……」
アリスは羨ましそうにそう呟いた。
「いいよっ。じゃあ、アリスちゃんに全部あげる!!」
「えっ!?」
「だって、わたしつかわないし、アリスちゃんはおともだちだもんっ」
テラこと、天照大御神はアリスに向けてそう言ったのである。
「ふわぁ、いいんですかぁ!?でも、ぜんぶはもちはこべないです……」
「じゃあ、アリスちゃんが使いたくなったらいつでもとりにきて!!わたし、この家にいるから」
「ふぁぁ!!いいんですかぁ?また、あそびにきてもいいんですかぁ?」
「いいよっ!!だって、おともだちだもんっ」
喜色満面に言葉を漏らすアリスにテラはそう言った。
で、取り敢えず、勇者が魔王を倒した時の装備をアリスに勧め、神通力でリサイズし、アリスへと無事に渡すことができた天照大御神である。
装備一覧
頭 女神の祝福を受けた勇者の兜
体 女神の祝福を受けた勇者と鎧
腕 女神の祝福を受けた勇者の篭手
武器 女神の祝福を受けた天叢雲剣
何故か弟の刀だったが、気にしなかった天照大御神だった。
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