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久留里街道
はいはい、帰宅ですよ
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「提案がございまぁす!」
無事、久留里城の見学を終えて、天守閣から見下ろす久留里の里の風景を4人でのんびりと眺めていたのに。
南さんたら余程我慢が出来なかったのか、(他にも観光されている方がいるのに)しゅたっと右手を挙げた。
「しゅたっ」って形容詞?SE?って凄いなぁ。
凄い勢いで挙手している雰囲気が伝わってくる。
「はい。なんですか?」
「先生。お身体、というか体力の方は大丈夫ですか?」
「まぁ、昨日もよく歩きましたからぐっすりと眠れましたよ。」
夕べ本当に社長は、ベッドに入った瞬間もう寝息を立てていた。
秘書として婚約者として、社長を働かせ過ぎじゃないかと、つくづく心配して反省したんだ。
だって結局、夕べのBBQは社長がほとんど1人で焼いてたし、しかも社長が楽しみに焼いていた赤いウインナーやカリカリベーコンを酔っ払い編集者2人がほとんど食べちゃったんだよ。
私がギリギリで気がついて、慌てて残りを確保したけど、ウインナーやベーコンを2~3切れだけしか社長は食べなかった。
食べられなかった。
おかげで私は、社長が起きる前に起き出して酔っ払い共に説教する羽目になったんだ。
仕事をお願いして、社長を持て成すべく編集者が、作家をおざなりにして作家が楽しみに用意したものを、酔っていたとはいえ横から掻っ攫って食べてしまうとは何事だと。
さすがに2人ともしゅんとしていたけど。
社長は、自分が不幸になっても全く気にしない(親子揃ってこっそりいじけるタイプだと、お義母さんから聞いてるんだぞ。他人と揉めて空気を悪くするなら、自分1人我慢する方が良い。あんまり酷いなら死んじゃえばいいって簡単に思っちゃうタイプなんだから。タコさんウインナーが食べられなかったって事が原因で婚約者に自殺されたら、私は両親と墓前になんと謝ればいいんだよ)人だから、酔っ払って何にも覚えていないていで接しろと。
おかげでか、南さんの言動がいつもより剽軽気味だ。
「お帰りになる前に、こちらから1つプレゼントというか、寄り道をしたいなと。」
「プレゼント?」
てか、寄り道って言ったか?
運転すんの、社長だぞ?
「鴨川シーワールドに行きませんか?せっかくここまで来ましたから。」
「ええと?」
久しぶりに困惑した顔を社長が私に見せてくれた。
これは、スケジュールの確認だね?
社長と私の。
「取材の日は極力余計なスケジュールを入れませんよ。押し詰まった締切もありませんし、社長も急な依頼は受けて無いですよね。」
「あぁまぁ。Wi-Fi入って無いから、それ以降はわかんないけど。」
「私も今日は普通の祝祭日ですし、姉がここにいるように葛城家としても特に。」
ただし。
妻として亭主のちょっとしたテンションの違いで疲労の程度も分かるようになったのですよ。
最近。
この滅茶苦茶な取材旅行のおかげでね?
だって24時間ずっと一緒にいるんだもん。
「運転は私がします。…道、綺麗になっているんですよね?」
「軽に4人だからアクセルを踏み過ぎないでね。オイル交換しただけで、結構エンジンの調子が良くなってるから回り過ぎちゃうし、ブレーキパットも交換したからブレーキも効き過ぎる。」
「…だからそろそろ新しい車に買い替えましょうよ。」
「車検を通したばかりだしなぁ。」
てな訳で、国道456号から410号を経て、あっという間に鴨川の平野部に。
…割と楽に山越出来たけど?
「今は完全にセンターラインが引かれているけど、僕の父が走った時は山道に入るとほとんど1.5車線だったんだよ。おまけに鴨川までの抜け道だから、大型車の通行も多かった。」
って言ってたね。
普通の山道だし、それこそ小湊から大多喜に抜ける道とか、私が友達を連れて長野まで運転し(させられ)たルートよりはずっと楽。
★ ★ ★
さて。
鴨川シーワールドです。
いよいよ脇街道から逸れて行きますもうどうでもいいや。
社長は社長で、ちゃんとアカデミックかつ多少マニアックな視点と情報を交えつつまとめているグラビアと解説記事は結構好評で、南さんの雑誌でも人気上位をキープしているそうだし。
って言うか、社長が時々(毎回)暴走する無駄知識披露に食いつく読者様が、これまた結構いらっしゃるみたいで、私の方の原稿に反響があったりして。
まだ20代なのに矢鱈読者年齢層の高い作家にしては、随分と幅広い層の支持を受けている連載なのだ。
「と言うわけで社長。鴨川シーワールドについて無駄知識を1つ。」
「ないよ。」
「ないの?」
「だって来た事ないもん。母方のご先祖さまは大多喜に住んでいたけど、あそこからだと勝浦とか御宿にしか土地勘ないの。」
「そなの?」
「せいぜい小湊かな。あそこは日蓮絡みの史跡があるし。」
「鯛せんべいがよく事務所のお茶受けにあるけど、あれを買いに行くの?」
「あれは母の好みだからね。でもヨークマート行けば売ってるから。わざわざ買いに行かないよ。米屋のピーナッツモナカとか、わざわざ成田まで買いに行かずとも、そこらで買えるから、茶箪笥開ければなんか入ってるよ。」
「あの千葉県物産展みたいなお茶菓子は、そんな絡繰があったんだ。」
あまり遠出している様子はなかったし、何故に遊びに(花嫁修行に)行くと和菓子屋が充実しているなぁとは思っていたけど。
「行川アイランドなら、僕が多分幼稚園児の頃に行った写真が残っているけど、何しろ昔過ぎて記憶が殆ど残っていないなぁ。アルバムのページにはマザー牧場やアンデルセン公園でのスナップ写真が貼ってあるけど全っ然覚えていない。まぁ15年くらい前だから、風景もファッションも今と大差ないしねぇ。」
はぁ。
そっか。今度お義母さんに料理を習いに行く時、アルバムを見せてもらおうっと。
ここでメタ発言します。
「それじゃ、今回は無駄知識披露なしですね。」
「南さん達が、さっきからどっか行っちゃったよ?」
「どうせ、ドラクエか鴨川シーワールド名物、シャチの巨大ぬいぐるみを買いに行ったんですよ。」
今朝方、社長を粗雑に扱うな!ってお説教したばかりなのに。
テーマパークに来てテンションが上がったのかなぁ。
2人とも立派な社会人の筈だけどなぁ、、
あ、メタ発言って言うのは。
今月は忙しくて私の執筆が間に合わなかったからです。
(買いたそばからアップしていけるから、締切なんか無いようなものだけどね。過去の原稿だって、なんか偉い大学の教授さん達が自由に注釈つけまくっているし)
わぁわぁ言っている間に、お姉ちゃんと3人で九州取材旅行に行っていたからです。
なので、今回分には、そう言った寄り道や拾い食い(尺伸ばし)は無理なのかなぁって。
社長はその間に原稿を3つばかり書き上げて、差し当たり年内締切分の原稿を出版社に送っている。
なんだかんだ言って、生真面目なんだよねぇ、この人。
「房総漫画知識じゃダメかな?」
おや?
尺伸ばしが出来そうですよ。
「聞きましょう。」
はてさて。
………
「幕張サボテンキャンパスって漫画がある。…あった。今では文庫化して、その本も新刊書店や古本屋でも見かけなくなってるけど。」
幕張?
「ええと、随分とローカルな題名ですね。」
「昔はジャンプに幕張ってそのまんまの漫画が連載されてたけどね。野球をやらない野球漫画。」
「そのジャンル分はもう意味ないですね。」
「まぁ、アイスホッケー漫画が下ネタ漫画で終わった例もあるし。」
あぁ。
アレね。
「で、その漫画がどうしましたか?」
「うん。記憶を絞り出しているんだけど、登場人物が全員千葉県の駅名からつけられていて、鴨川とか行川とかがいたなぁって事くらいしか思い出せない。」
「おい!」
まぁ、社長は活字中毒者ではあるけど漫画は基本的にお義父さんかお義母さんのものばかりだしなぁ。
この人は、漫画を知識として知っているだけで、積極的に読もうとはしていない。
あ、それは社長が漫画を嫌っていたり下に見ているわけじゃないからね。
単に漫画を読む時間があったら、ちびやヒロ(や私)を可愛がっているだけで、作家デビューしてからは、ネタ被りしてたりするのに気がついちゃったら、原稿を全部書き直す厄介な作家先生なんです。
こいつ。
なので社長の漫画知識は、刹那的な時事ネタのギャグ漫画か、普遍的なあるあるネタの4コマばかりなんですよ。
おととい読んだ「究極超人あーる」にも描いてあったじゃない?
CMネタは風化するぞ、ほら風化したって。
「大体、ご飯だけでも美味しいわってなんのCMですか?」
「セブンイレブンのおにぎりだね。」
「…間髪入れずに答えてくれましたけど、社長は見た事あるんですか?」
「僕の両親が高校生の頃のCMだけどね。母が当時録画していたVHSのビデオテープをDVDに焼き直した時にたまたま見たんだ。あの頃はCMカットなんて機能はなかったし、今になればあの頃のCMを語るだけで本を1冊書けるよ。」
「…迂闊に企画を売り込まないでくださいよ。」
「画像や映像が無いと味気ない本になるし、許可を取るのが大変そうだから、そこら辺頑張ってくれちゃう出版社や編集者が現れないと無理。」
そうですか。
「同じ作者のササキ様に願いをって方ならまだ少しは展開出来るかなぁ。」
「ええと?幕張じゃ無くて舞浜?」
「横浜だよ。」
「湾岸漫画家ですか?」
なんでも、もはや企業名の読み方がわからない横浜のプロ野球団が優勝した頃の話だそうです。
…こないだ、日本シリーズに出てなかった?
無事、久留里城の見学を終えて、天守閣から見下ろす久留里の里の風景を4人でのんびりと眺めていたのに。
南さんたら余程我慢が出来なかったのか、(他にも観光されている方がいるのに)しゅたっと右手を挙げた。
「しゅたっ」って形容詞?SE?って凄いなぁ。
凄い勢いで挙手している雰囲気が伝わってくる。
「はい。なんですか?」
「先生。お身体、というか体力の方は大丈夫ですか?」
「まぁ、昨日もよく歩きましたからぐっすりと眠れましたよ。」
夕べ本当に社長は、ベッドに入った瞬間もう寝息を立てていた。
秘書として婚約者として、社長を働かせ過ぎじゃないかと、つくづく心配して反省したんだ。
だって結局、夕べのBBQは社長がほとんど1人で焼いてたし、しかも社長が楽しみに焼いていた赤いウインナーやカリカリベーコンを酔っ払い編集者2人がほとんど食べちゃったんだよ。
私がギリギリで気がついて、慌てて残りを確保したけど、ウインナーやベーコンを2~3切れだけしか社長は食べなかった。
食べられなかった。
おかげで私は、社長が起きる前に起き出して酔っ払い共に説教する羽目になったんだ。
仕事をお願いして、社長を持て成すべく編集者が、作家をおざなりにして作家が楽しみに用意したものを、酔っていたとはいえ横から掻っ攫って食べてしまうとは何事だと。
さすがに2人ともしゅんとしていたけど。
社長は、自分が不幸になっても全く気にしない(親子揃ってこっそりいじけるタイプだと、お義母さんから聞いてるんだぞ。他人と揉めて空気を悪くするなら、自分1人我慢する方が良い。あんまり酷いなら死んじゃえばいいって簡単に思っちゃうタイプなんだから。タコさんウインナーが食べられなかったって事が原因で婚約者に自殺されたら、私は両親と墓前になんと謝ればいいんだよ)人だから、酔っ払って何にも覚えていないていで接しろと。
おかげでか、南さんの言動がいつもより剽軽気味だ。
「お帰りになる前に、こちらから1つプレゼントというか、寄り道をしたいなと。」
「プレゼント?」
てか、寄り道って言ったか?
運転すんの、社長だぞ?
「鴨川シーワールドに行きませんか?せっかくここまで来ましたから。」
「ええと?」
久しぶりに困惑した顔を社長が私に見せてくれた。
これは、スケジュールの確認だね?
社長と私の。
「取材の日は極力余計なスケジュールを入れませんよ。押し詰まった締切もありませんし、社長も急な依頼は受けて無いですよね。」
「あぁまぁ。Wi-Fi入って無いから、それ以降はわかんないけど。」
「私も今日は普通の祝祭日ですし、姉がここにいるように葛城家としても特に。」
ただし。
妻として亭主のちょっとしたテンションの違いで疲労の程度も分かるようになったのですよ。
最近。
この滅茶苦茶な取材旅行のおかげでね?
だって24時間ずっと一緒にいるんだもん。
「運転は私がします。…道、綺麗になっているんですよね?」
「軽に4人だからアクセルを踏み過ぎないでね。オイル交換しただけで、結構エンジンの調子が良くなってるから回り過ぎちゃうし、ブレーキパットも交換したからブレーキも効き過ぎる。」
「…だからそろそろ新しい車に買い替えましょうよ。」
「車検を通したばかりだしなぁ。」
てな訳で、国道456号から410号を経て、あっという間に鴨川の平野部に。
…割と楽に山越出来たけど?
「今は完全にセンターラインが引かれているけど、僕の父が走った時は山道に入るとほとんど1.5車線だったんだよ。おまけに鴨川までの抜け道だから、大型車の通行も多かった。」
って言ってたね。
普通の山道だし、それこそ小湊から大多喜に抜ける道とか、私が友達を連れて長野まで運転し(させられ)たルートよりはずっと楽。
★ ★ ★
さて。
鴨川シーワールドです。
いよいよ脇街道から逸れて行きますもうどうでもいいや。
社長は社長で、ちゃんとアカデミックかつ多少マニアックな視点と情報を交えつつまとめているグラビアと解説記事は結構好評で、南さんの雑誌でも人気上位をキープしているそうだし。
って言うか、社長が時々(毎回)暴走する無駄知識披露に食いつく読者様が、これまた結構いらっしゃるみたいで、私の方の原稿に反響があったりして。
まだ20代なのに矢鱈読者年齢層の高い作家にしては、随分と幅広い層の支持を受けている連載なのだ。
「と言うわけで社長。鴨川シーワールドについて無駄知識を1つ。」
「ないよ。」
「ないの?」
「だって来た事ないもん。母方のご先祖さまは大多喜に住んでいたけど、あそこからだと勝浦とか御宿にしか土地勘ないの。」
「そなの?」
「せいぜい小湊かな。あそこは日蓮絡みの史跡があるし。」
「鯛せんべいがよく事務所のお茶受けにあるけど、あれを買いに行くの?」
「あれは母の好みだからね。でもヨークマート行けば売ってるから。わざわざ買いに行かないよ。米屋のピーナッツモナカとか、わざわざ成田まで買いに行かずとも、そこらで買えるから、茶箪笥開ければなんか入ってるよ。」
「あの千葉県物産展みたいなお茶菓子は、そんな絡繰があったんだ。」
あまり遠出している様子はなかったし、何故に遊びに(花嫁修行に)行くと和菓子屋が充実しているなぁとは思っていたけど。
「行川アイランドなら、僕が多分幼稚園児の頃に行った写真が残っているけど、何しろ昔過ぎて記憶が殆ど残っていないなぁ。アルバムのページにはマザー牧場やアンデルセン公園でのスナップ写真が貼ってあるけど全っ然覚えていない。まぁ15年くらい前だから、風景もファッションも今と大差ないしねぇ。」
はぁ。
そっか。今度お義母さんに料理を習いに行く時、アルバムを見せてもらおうっと。
ここでメタ発言します。
「それじゃ、今回は無駄知識披露なしですね。」
「南さん達が、さっきからどっか行っちゃったよ?」
「どうせ、ドラクエか鴨川シーワールド名物、シャチの巨大ぬいぐるみを買いに行ったんですよ。」
今朝方、社長を粗雑に扱うな!ってお説教したばかりなのに。
テーマパークに来てテンションが上がったのかなぁ。
2人とも立派な社会人の筈だけどなぁ、、
あ、メタ発言って言うのは。
今月は忙しくて私の執筆が間に合わなかったからです。
(買いたそばからアップしていけるから、締切なんか無いようなものだけどね。過去の原稿だって、なんか偉い大学の教授さん達が自由に注釈つけまくっているし)
わぁわぁ言っている間に、お姉ちゃんと3人で九州取材旅行に行っていたからです。
なので、今回分には、そう言った寄り道や拾い食い(尺伸ばし)は無理なのかなぁって。
社長はその間に原稿を3つばかり書き上げて、差し当たり年内締切分の原稿を出版社に送っている。
なんだかんだ言って、生真面目なんだよねぇ、この人。
「房総漫画知識じゃダメかな?」
おや?
尺伸ばしが出来そうですよ。
「聞きましょう。」
はてさて。
………
「幕張サボテンキャンパスって漫画がある。…あった。今では文庫化して、その本も新刊書店や古本屋でも見かけなくなってるけど。」
幕張?
「ええと、随分とローカルな題名ですね。」
「昔はジャンプに幕張ってそのまんまの漫画が連載されてたけどね。野球をやらない野球漫画。」
「そのジャンル分はもう意味ないですね。」
「まぁ、アイスホッケー漫画が下ネタ漫画で終わった例もあるし。」
あぁ。
アレね。
「で、その漫画がどうしましたか?」
「うん。記憶を絞り出しているんだけど、登場人物が全員千葉県の駅名からつけられていて、鴨川とか行川とかがいたなぁって事くらいしか思い出せない。」
「おい!」
まぁ、社長は活字中毒者ではあるけど漫画は基本的にお義父さんかお義母さんのものばかりだしなぁ。
この人は、漫画を知識として知っているだけで、積極的に読もうとはしていない。
あ、それは社長が漫画を嫌っていたり下に見ているわけじゃないからね。
単に漫画を読む時間があったら、ちびやヒロ(や私)を可愛がっているだけで、作家デビューしてからは、ネタ被りしてたりするのに気がついちゃったら、原稿を全部書き直す厄介な作家先生なんです。
こいつ。
なので社長の漫画知識は、刹那的な時事ネタのギャグ漫画か、普遍的なあるあるネタの4コマばかりなんですよ。
おととい読んだ「究極超人あーる」にも描いてあったじゃない?
CMネタは風化するぞ、ほら風化したって。
「大体、ご飯だけでも美味しいわってなんのCMですか?」
「セブンイレブンのおにぎりだね。」
「…間髪入れずに答えてくれましたけど、社長は見た事あるんですか?」
「僕の両親が高校生の頃のCMだけどね。母が当時録画していたVHSのビデオテープをDVDに焼き直した時にたまたま見たんだ。あの頃はCMカットなんて機能はなかったし、今になればあの頃のCMを語るだけで本を1冊書けるよ。」
「…迂闊に企画を売り込まないでくださいよ。」
「画像や映像が無いと味気ない本になるし、許可を取るのが大変そうだから、そこら辺頑張ってくれちゃう出版社や編集者が現れないと無理。」
そうですか。
「同じ作者のササキ様に願いをって方ならまだ少しは展開出来るかなぁ。」
「ええと?幕張じゃ無くて舞浜?」
「横浜だよ。」
「湾岸漫画家ですか?」
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