今日もまた孤高のアルファを、こいねがう

第三十一話 side.シャロル

「あっ、はぁっ…いいっ」

「っ！」

膝をつき腰を前後に揺らめかせ、快感にとろけた表情を浮かべる。
リディの体は私自身をキツく食い締め離さない。与えられる快感に流されそうになるのを奥歯を噛み締め耐えた。

「やっ、あぁっ…きもちぃっ…シャロ、あっ」

「くっ…」

リディの腰の動きに合わせて下から突き上げると、リディは体を弓形にし快楽に震える。
腰を抱き奥を捏ねるように揺さぶると、私の子種を欲してリディの体が私自身を搾り取るように動く。

「シャロル、好きぃ…あっ、もっと…んんっ」

快楽に溶かされ体に力が入らなくなったのか、リディは私の上に重なり顔を寄せ、キスを強請る。その可愛い仕草に促されるままキスをすれば、リディの体は小刻みに震え、そのまま絶頂を迎える。

「キスでイくなんて、私のリディは可愛いな。次はどうして欲しい？それとも、もうイッたから満足か？」

聞かなくても分かることを、わざと質問してやればリディは潤んだ瞳で私を睨む。

「全然、んっ、足りないっ！」

荒い呼吸の合間に、小さな嗚咽をしながらリディは私に訴える。多分、拒絶反応が出ているのだろうが、圧倒的な快楽がそれを凌駕し、リディを突き動かしているようだ。

「…はぁっ、もっと愛して。シャロルの…んっ、精子をここにちょうだい」

身じろぐ度にリディの中にいる私が刺激しているのか、リディは甘い声を上げる。そして私の手を自分の腹、ちょうど子を宿す器官がある場合に持っていく。そのままリディの腹を撫でると、リディの鼓動が早くなったのが密着した体から伝わる。

「リディが望むままに。私もリディに、私の証を刻みたい」

「あぁっ…シャロルっ…あっ、いいっ」

体を反転させ、リディを組み敷く。膝裏を持ちあげ、体を二つ折りにすると、リディが私を咥え込んでいる部分が眼前に晒される。その光景に欲情を覚えた私は遠慮なく腰を打ちつけ中を穿つ。
腰を動かす度に、リディの愛液が結合部から溢れ淫靡な音を立てる。

「あっ、しゃ、シャロルっ…またっ、ああっ」

「イきそうか？私も、そろそろ」

リディの足は痙攣し、それに合わせ中もビクビクと締まる。私なリディの腹の最奥を捏ね、そこに熱を吐き出すのと、同時にリディも達し白濁を自身の腹の上に出す。

「んっ…ドクドクしてる…」

私の射精を感じとったリディが腹を撫で、うっとりとした表情を浮かべる。
その様に、達したばかりのはずなのに私の欲は再び硬く膨らみ、存在を主張する。私はリディの体を抱き起こし、下から突き上げた。

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リディと番になっていたら、フェロモンの影響を受け本能のままに抱いていただろう。だからフェロモンの影響を受けないからこそ、普段は恥ずかしがって見せてくれないようなリディの痴態を楽しめた。

「んっ…いっぱい出てる…んっ、抜かないでぇ」

リディの中で達してからすぐ、自身を引き抜くとリディが切ない声をあげる。同じようにリディの後孔もヒクつき、私が出した精が中から溢れだす。私達の下半身は、どちらの体液か分からないくらいに、互いの体液で濡れている。

「リディの中が私の精子でいっぱいになっている所、見せてくれないか？」

リディがそんな事しなくとも、すでに溢れ出ているのは見えていた。でも、普段は恥ずかしがって到底やらない行動を見たかったのだ。

「んっ…ここ。もっと、欲しいよシャロル」

私の望み通りにリディは足を広げ後孔を指で開くと、予想以上の言葉をくれる。そんな様子を見ていると、フェロモンに当てられた訳ではないのに、私の欲望は湧き上がっていく。
結局、私はリディが意識を飛ばすまで、リディをだき続けた。

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アルファとオメガを本能のままに繋ぎ合わせる番契約などなくとも、思いを伝え合い側にいること、体を重ねることだってできる。
私は、リディと本能で結びつくのではなく、互いの心が求め合う関係でいたい。
人を恋しいと思う気持ちは、リディと出会って初めて知った。そして、こんなに愛おしいと思う相手は、後にも先にもリディだけ。

「リディ、私の初恋と、これから先の全ての愛を貴方に捧げるから、命尽きるまで側に居てくれ」

私は腕の中で眠るリディに囁き、額にキスをした。