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第三十二話
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ユオサイド
みんなごめんなさい。
私のせいでせっかく楽しくしてたのが台無しですね。
美沙さんなんて今にも泣きそうな顔で私の頭を優しく撫でてくれるし、誠司さんも真人くんも困った顔して私をみてる。
ホントにどうしちゃったんだろ私…なんで泣いてるんだろ?
元彼に振られた時だって泣かなかったのに…何が悲しくて泣いてるんだろ。
私はこんなにも涙が出てくる理由がわからない。
真人くんが誠司さんと美沙さんに説明をしてくれている間も私の涙は止まることはないのに、何故か頭の中は酔いが覚めていった。
あの女の人の名前を知りさらにモヤモヤが膨らんでいく。
アヨさんって言うんだ…名前まで綺麗でムカつく。
心の中でそう思っていると美沙さんは私の心を読んでいるのだろうか?
私以上に怒りに震えた声でアヨさんについて聞いていた。
S「半年前までウチの店でレセプションとして働いてた子だよ。真人と入れ違いで辞めたんだけど…」
そうなんだ。
純太くんと一緒に働いてたんだ…
それだけ?
ホントに一緒に働いてただけ?
あの人は私の知らない純太くんは知っている。
これは女の勘
そう思ったら胸の奥が黒いモノで包まれた。
私は1人で立ち上がりカバンを持って個室を出た。
頭は酔いが覚めても体はそうはいかない。
やっぱりまだ足元がフラつく。
扉を開けて壁を支えにしながら個室を出て歩いているとそこには…今1番会いたくない純太くんが立っていた。
なんで…なんでいるの…
泣き顔なんてみられたくない…
なのに足が動かないよ…
美「ユオ?」
後ろから聞こえた美沙さんの声で私は我に返った。
美「純太くん、悪いけど先に失礼するね。」
美沙さんは私の手を引っ張って歩き出す。
J「待って美沙さんちょっとだけユオと話させて?」
美沙さんは私の顔を覗き込み、私より泣きそうな顔で「どうする?」と尋ねた。
美沙さんに無言のまま頷くと純太くんの顔を見て言った。
Y「嘘つきとは話したくない。失礼します。」
きっと、私はもう純太くんを好きになってしまった。
だからもう、これ以上傷つきたくなくて予防線を張る。
そんな情け無い自分が自分で嫌になった。
こんなことなら好きだと気づかない方が…
素直でいれたのかもしれない…
J「ユオごめん…」
私は視線を落とし謝る純太くんを通り過ぎると美沙さんの手を借りながら店を出た。
つづく
みんなごめんなさい。
私のせいでせっかく楽しくしてたのが台無しですね。
美沙さんなんて今にも泣きそうな顔で私の頭を優しく撫でてくれるし、誠司さんも真人くんも困った顔して私をみてる。
ホントにどうしちゃったんだろ私…なんで泣いてるんだろ?
元彼に振られた時だって泣かなかったのに…何が悲しくて泣いてるんだろ。
私はこんなにも涙が出てくる理由がわからない。
真人くんが誠司さんと美沙さんに説明をしてくれている間も私の涙は止まることはないのに、何故か頭の中は酔いが覚めていった。
あの女の人の名前を知りさらにモヤモヤが膨らんでいく。
アヨさんって言うんだ…名前まで綺麗でムカつく。
心の中でそう思っていると美沙さんは私の心を読んでいるのだろうか?
私以上に怒りに震えた声でアヨさんについて聞いていた。
S「半年前までウチの店でレセプションとして働いてた子だよ。真人と入れ違いで辞めたんだけど…」
そうなんだ。
純太くんと一緒に働いてたんだ…
それだけ?
ホントに一緒に働いてただけ?
あの人は私の知らない純太くんは知っている。
これは女の勘
そう思ったら胸の奥が黒いモノで包まれた。
私は1人で立ち上がりカバンを持って個室を出た。
頭は酔いが覚めても体はそうはいかない。
やっぱりまだ足元がフラつく。
扉を開けて壁を支えにしながら個室を出て歩いているとそこには…今1番会いたくない純太くんが立っていた。
なんで…なんでいるの…
泣き顔なんてみられたくない…
なのに足が動かないよ…
美「ユオ?」
後ろから聞こえた美沙さんの声で私は我に返った。
美「純太くん、悪いけど先に失礼するね。」
美沙さんは私の手を引っ張って歩き出す。
J「待って美沙さんちょっとだけユオと話させて?」
美沙さんは私の顔を覗き込み、私より泣きそうな顔で「どうする?」と尋ねた。
美沙さんに無言のまま頷くと純太くんの顔を見て言った。
Y「嘘つきとは話したくない。失礼します。」
きっと、私はもう純太くんを好きになってしまった。
だからもう、これ以上傷つきたくなくて予防線を張る。
そんな情け無い自分が自分で嫌になった。
こんなことなら好きだと気づかない方が…
素直でいれたのかもしれない…
J「ユオごめん…」
私は視線を落とし謝る純太くんを通り過ぎると美沙さんの手を借りながら店を出た。
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