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第八十九話
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純太サイド
そして、ユオは美沙さんと誠司さんの結婚式を終えてすぐ体調を崩した。
本人いわく…
結婚式前日に食べたプリンが賞味期限切れだったらしい。
そういえばユオは毎日のように食べてたプリンを食べなくなった。
そして賞味期限が切れそうだからっと言って仕方なく食べてた。
今までだったら考えられない!
速攻でプリンがいなくなってたのに…
ユオは…プリンが嫌いになったのか?
…そういえば…
俺と上手くいってなかった時もプリンが食べれなくなったって美沙さんが言ってた…け?
ってことは…なに?
プリンが食べれない=俺が原因?
俺が原因で賞味期限切れプリンにやられたのか?
俺…なんかしたっけ…?
J「ユオ?病院行く?」
Y「うおぇっ。吐きそうだからあっち行って!」
J「大丈夫かよ…」
Y「うおぇっ!」
ユオは走ってトイレに駆け込んだ。
賞味期限切れのプリンでそこまでなる?
俺は慌てて美沙さんに電話した。
J「もしもし?美沙さん?すいませんいきなり…あの…賞味期限切れのプリン食べたら気持ち悪くなって微熱が出て真っ青な顔になるもんなの?」
美「はぁ?なにそれ!ユオが賞味期限切れのプリン食べたの?」
J「そうそう!それで今寝込んでるんですよ…」
美「えっ?マジで?何日切れてたの?」
J「たぶん…2日って言ってたかな?」
美「じゃ~大丈夫だよ。いつも1週間以上切れてるのを食べててもピンピンしてたから。」
J「いや、でも寝込んでるんですよ…」
美「本人に聞いたら分かるよ。寝込んでる理由が!」
美沙さんは何か知ってるのかそう言って一方的に電話を切った。
J「なんだよ…もう…」
スマホを見つめてつぶやくとユオがゾンビのようにトイレから戻って来た。
ダンゴムシのように布団に丸まるユオを突っつきながら聞く。
J「ユオ?本当にプリンが原因なの?他に変なの食ったんじゃないの?」
Y「食べてないもん…」
J「そっか…でも病気なら早く治さなきゃ…ね?」
Y「病気じゃないもん…」
J「はっ?いや、病気じゃん?」
Y「病気じゃない!」
J「あぁ~はいはい!病気じゃないもんね~」
Y「妊娠だよ?」
J「分かったって!妊娠だろ?……はっ!?妊娠って…だ…誰が?」
Y「ME!」
J「YOU?」
Y「YES!」
J「YESって言ってる場合かよ!マジなの?」
Y「うん…嬉しくないの?」
J「嬉しくない…ワケがない!嬉しすぎるだろ!なんですぐ言わないんだよ!」
Y「……もう少しだけ私の純太くんでいてほしかったから…」
J「えっ?」
Y「…赤ちゃんに夢中になって私の事は構ってくれなくなるのかな…っと思って…」
J「そんなワケないだろ?」
Y「分かってるよ…?分かってるんだけどね…マタニティブルーってやつ?」
J「マタニティーブルー…か…」
Y「だって、好きだったプリンも食べたくなくなるし…他の人は大丈夫なのに…純太くんの顔見たら吐きそうだし…嫌になっちゃうよ…」
J「俺だけ…?俺の顔だけなの?吐きそうになるの!」
Y「うん…w」
具合の悪そうだったはずのユオの顔は若干笑っている。
J「……泣」
Y「まぁ~仕方ないじゃん?父親ってそんなもんよ!」
J 「父親…か…俺…もっとしっかりするよ…」
Y「頼むよ!父ちゃん!お腹…触る?」
ユオは俺の手をお腹に優しくあてる。
J「ここにいるんだね…赤ちゃん…ユオ…今まで俺を信じてとなりにいてくれてありがとう…これからもずっと…となりで笑っててね…」
Y「はい…」
俺の大好きな恋人は少しだけ母の顔になっていた。
愛してるよ…ユオ
つづく
そして、ユオは美沙さんと誠司さんの結婚式を終えてすぐ体調を崩した。
本人いわく…
結婚式前日に食べたプリンが賞味期限切れだったらしい。
そういえばユオは毎日のように食べてたプリンを食べなくなった。
そして賞味期限が切れそうだからっと言って仕方なく食べてた。
今までだったら考えられない!
速攻でプリンがいなくなってたのに…
ユオは…プリンが嫌いになったのか?
…そういえば…
俺と上手くいってなかった時もプリンが食べれなくなったって美沙さんが言ってた…け?
ってことは…なに?
プリンが食べれない=俺が原因?
俺が原因で賞味期限切れプリンにやられたのか?
俺…なんかしたっけ…?
J「ユオ?病院行く?」
Y「うおぇっ。吐きそうだからあっち行って!」
J「大丈夫かよ…」
Y「うおぇっ!」
ユオは走ってトイレに駆け込んだ。
賞味期限切れのプリンでそこまでなる?
俺は慌てて美沙さんに電話した。
J「もしもし?美沙さん?すいませんいきなり…あの…賞味期限切れのプリン食べたら気持ち悪くなって微熱が出て真っ青な顔になるもんなの?」
美「はぁ?なにそれ!ユオが賞味期限切れのプリン食べたの?」
J「そうそう!それで今寝込んでるんですよ…」
美「えっ?マジで?何日切れてたの?」
J「たぶん…2日って言ってたかな?」
美「じゃ~大丈夫だよ。いつも1週間以上切れてるのを食べててもピンピンしてたから。」
J「いや、でも寝込んでるんですよ…」
美「本人に聞いたら分かるよ。寝込んでる理由が!」
美沙さんは何か知ってるのかそう言って一方的に電話を切った。
J「なんだよ…もう…」
スマホを見つめてつぶやくとユオがゾンビのようにトイレから戻って来た。
ダンゴムシのように布団に丸まるユオを突っつきながら聞く。
J「ユオ?本当にプリンが原因なの?他に変なの食ったんじゃないの?」
Y「食べてないもん…」
J「そっか…でも病気なら早く治さなきゃ…ね?」
Y「病気じゃないもん…」
J「はっ?いや、病気じゃん?」
Y「病気じゃない!」
J「あぁ~はいはい!病気じゃないもんね~」
Y「妊娠だよ?」
J「分かったって!妊娠だろ?……はっ!?妊娠って…だ…誰が?」
Y「ME!」
J「YOU?」
Y「YES!」
J「YESって言ってる場合かよ!マジなの?」
Y「うん…嬉しくないの?」
J「嬉しくない…ワケがない!嬉しすぎるだろ!なんですぐ言わないんだよ!」
Y「……もう少しだけ私の純太くんでいてほしかったから…」
J「えっ?」
Y「…赤ちゃんに夢中になって私の事は構ってくれなくなるのかな…っと思って…」
J「そんなワケないだろ?」
Y「分かってるよ…?分かってるんだけどね…マタニティブルーってやつ?」
J「マタニティーブルー…か…」
Y「だって、好きだったプリンも食べたくなくなるし…他の人は大丈夫なのに…純太くんの顔見たら吐きそうだし…嫌になっちゃうよ…」
J「俺だけ…?俺の顔だけなの?吐きそうになるの!」
Y「うん…w」
具合の悪そうだったはずのユオの顔は若干笑っている。
J「……泣」
Y「まぁ~仕方ないじゃん?父親ってそんなもんよ!」
J 「父親…か…俺…もっとしっかりするよ…」
Y「頼むよ!父ちゃん!お腹…触る?」
ユオは俺の手をお腹に優しくあてる。
J「ここにいるんだね…赤ちゃん…ユオ…今まで俺を信じてとなりにいてくれてありがとう…これからもずっと…となりで笑っててね…」
Y「はい…」
俺の大好きな恋人は少しだけ母の顔になっていた。
愛してるよ…ユオ
つづく
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