キミのとなり

樺純

文字の大きさ
90 / 92

第九十話

しおりを挟む
ユオサイド

私の妊娠が発覚後すぐに私はたちは入籍した。

そして、私は桜の咲く季節に無事…出産した。

なんと…我が家にやってきたのは…

可愛い可愛い…

男の子と女の子の双子ちゃんだった。

純太くんが嬉しそうに双子ちゃんを覗き込むと、あれ?三つ子だったけ?っと思うぐらい瓜二つ…いや!瓜三つだ。

本人は仕事で間に合わなくて立会いが出来なかったことを拗ねてたけど、純太くんの子供に対する愛情はそばで見ている私が1番よく分かっている。

Y「純太くん名前決めた?」

J「うん…」

Y「なに名前!?」

J「女の子はちえり…桜が咲く季節に産まれたし…将来、さくらんぼのチェリーみたいに可愛い女の子になってほしい…ってのと!ユオと一緒に桜を見に行ったじゃん?あの時、俺…桜の木にユオと家族になれますようにってお祈りしたら叶ったし…だから…どう?」

Y「いいんじゃない?可愛い名前だよ。で、男の子は?」

J「…う~ん実はまだ男の子は決めてない…」

Y「じゃ、流星はどう?」

J「流星…」

Y「流れ星をみて願い事を3回唱えると願いが叶うって言うじゃん?私ね?あれ無理だと思ってたんだよ!」

J「え…あ…うん。いきなりどうした?」

Y「覚えてる?一緒に流れ星を見たこと…」

J「あっ!覚えてるよ!」

Y「あの時ね?私、いつか純太くんの子どもを産みたいって願ったの…」

J「えっ!?そうだったの!?」

Y「うん。でも、そんな長い言葉は流れ星を見つけてから願っても間に合うワケないし…とりあえず願っとけ~!ってな感じだったの…」

J「ダメもとかよ!w」

Y「でも流れ星に願ってから3ヶ月後に妊娠が分かったの…ヤバくない?」

J「流れ星パワー…すげぇ…」

Y「でしょ?だから妊娠が分かった時、男の子だったら流星がいいな…って」

J「流星にしよ!いや、流星しかないっしょ?」

Y「うん!」

J「ユオがいて…ちえりがいて…流星がいる。俺…幸せだよ…ありがとう」

Y「純太くん…もっともっと幸せにしてあげるね?純太くん、愛させてくれてありがとう…」

温かく微笑んだ純太くんの甘い唇が私の唇に舞い降りた。

J「3人目は女の子がいいな~?ユオにそっくりな女の子!」

Y「出産したばっかりだよ!?こっちの身にもなってくだされぇ~!!!」

私は病院のベッドの上で枕を抱きしめながらそう叫んだ。
  

つづく
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

愛想笑いの課長は甘い俺様

吉生伊織
恋愛
社畜と罵られる 坂井 菜緒 × 愛想笑いが得意の俺様課長 堤 将暉 ********** 「社畜の坂井さんはこんな仕事もできないのかなぁ~?」 「へぇ、社畜でも反抗心あるんだ」 あることがきっかけで社畜と罵られる日々。 私以外には愛想笑いをするのに、私には厳しい。 そんな課長を避けたいのに甘やかしてくるのはどうして?

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

溺愛ダーリンと逆シークレットベビー

吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。 立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。 優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?

羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。

泉野あおい
恋愛
人の気持ちに重い軽いがあるなんて変だと思ってた。 でも今、確かに思ってる。 ―――この愛は、重い。 ------------------------------------------ 羽柴健人(30) 羽柴法律事務所所長 鳳凰グループ法律顧問 座右の銘『危ない橋ほど渡りたい。』 好き:柊みゆ 嫌い:褒められること × 柊 みゆ(28) 弱小飲料メーカー→鳳凰グループ・ホウオウ総務部 座右の銘『石橋は叩いて渡りたい。』 好き:走ること 苦手:羽柴健人 ------------------------------------------

溺婚

明日葉
恋愛
 香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。  以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。  イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。 「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。  何がどうしてこうなった?  平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?

友達婚~5年もあいつに片想い~

日下奈緒
恋愛
求人サイトの作成の仕事をしている梨衣は 同僚の大樹に5年も片想いしている 5年前にした 「お互い30歳になっても独身だったら結婚するか」 梨衣は今30歳 その約束を大樹は覚えているのか

課長と私のほのぼの婚

藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。 舘林陽一35歳。 仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。 ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。 ※他サイトにも投稿。 ※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。

子持ち愛妻家の極悪上司にアタックしてもいいですか?天国の奥様には申し訳ないですが

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
胸がきゅんと、甘い音を立てる。 相手は、妻子持ちだというのに。 入社して配属一日目。 直属の上司で教育係だって紹介された人は、酷く人相の悪い人でした。 中高大と女子校育ちで男性慣れしてない私にとって、それだけでも恐怖なのに。 彼はちかよんなオーラバリバリで、仕事の質問すらする隙がない。 それでもどうにか仕事をこなしていたがとうとう、大きなミスを犯してしまう。 「俺が、悪いのか」 人のせいにするのかと叱責されるのかと思った。 けれど。 「俺の顔と、理由があって避け気味なせいだよな、すまん」 あやまってくれた彼に、胸がきゅんと甘い音を立てる。 相手は、妻子持ちなのに。 星谷桐子 22歳 システム開発会社営業事務 中高大女子校育ちで、ちょっぴり男性が苦手 自分の非はちゃんと認める子 頑張り屋さん × 京塚大介 32歳 システム開発会社営業事務 主任 ツンツンあたまで目つき悪い 態度もでかくて人に恐怖を与えがち 5歳の娘にデレデレな愛妻家 いまでも亡くなった妻を愛している 私は京塚主任を、好きになってもいいのかな……?

処理中です...