キミのとなり

樺純

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第九十一話

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ユオサイド

2年後

ちえりと流星はスクスクと育ち2歳の誕生日を迎える。

今日は誕生日パーティーらしい。

らしいというのも誠司さんと美沙さんが双子ちゃん達の誕生日パーティーの幹事となり、私には何もしなくていいからと言われた。

ってか誕生日パーティーって普通、家でケーキを囲んでふ~ってやるんじゃないの?

ってか?一歳の時はそうだったよね?

純太くんは早朝に誠司さんに呼び出されて先に会場に行ってるし、どんなけ盛大な誕生日パーティーなんだろ?と不思議に思いながら本日の主役である双子ちゃんを見つめている。

美「ユオおはよう。行くよ。双子ちゃんの誕生日パーティー会場。」

そんな美沙さんのお腹もだいぶポッコリとしてきた。

あっ!美意識高い美沙様の代わりに私が言っておきますが…幸せ太りではないですよ?

まぁ~ある意味幸せ太りかな?

美沙様のお腹にはもうすぐ6ヶ月になる赤ちゃんがいる。

Y「美沙さ?!そんなバタバタしたらダメだよ?お腹に赤ちゃんいるんだから~」

美「いや…ユオもね。」

へっ?あぁ~そうでした~!

そういう私は両脇に我が子を抱えているが、私のお腹にも小さな命が宿りもうすぐ5ヶ月になる。

私と美沙さんは双子を連れて大人しくタクシーで会場に向った。

S「お~い!こっちこっち!」

相変わらずハンサムな誠司さんがこちらに手を振ってる。

Y「おはようございます…ここ…なんかすごいですね?」

着いた会場は大きいお城のような一軒家を改装してありアンティークな家具やシャンデリアが飾ってあり、圧倒されそうな雰囲気だ。

Y「ホーンテッドマンションみたい…w」

美「こら!wユオはちょっとこっちの部屋に来て。双子ちゃん達は誠司さんよろしく。」

美沙さんはもうすぐパパになる誠司さんに私の宝物をポイっと預けた。

美「ほらほらユオ?入って?」

Y「うん?」

私は不思議思いながらも扉を開けるとそこにはキラキラと輝く純白のドレスが輝いていた。

Y「ウエディングドレス…?」

美「そう。今日は~双子ちゃんの誕生日パーティー&純太とユオの結婚式パーティーだよ。」

私は感動のあまり言葉が出てこない。

美「え?ユオ?嬉しくない?このドレス嫌だった?」

Y「めちゃくちゃ…嬉しい…」

私は妊娠と同時に純太くんと入籍しタイミング的にもう、結婚式をすることはないと思ってたから少しの間涙が止まらなかった。

すると、妊娠して涙もろくなったのかあの冷静沈着な美沙さんの目にも涙が微かに浮かんでいた。

ガチャ

J「何事!?」

大泣きしてる私と涙ぐんでいる美沙さんをみつけて私のダーリンは焦り汗が噴き出した。

Y「純太くん…」

J「なに!?二人とも体調悪い!?お腹いたい!?」

美Y「嬉しいんだよ~」

J「……汗。あんま驚かすなよ…体調悪くなったかと思って焦るわ!」

Y「ごめん…ってか純太くんは知ってたの?この事!」

J「当たり前じゃん!だからちょっと前にもし着るならどんなドレスがいいか聞いたのに…そんな着もしないドレスなんて選ぶ気にもならん!って言ってたじゃん?」

Y「だって知らないんだもん~!泣。でも、このドレス…すごい…好き!」

J「だろ?俺が選んだんだ♪」

美「ユオなら絶対似合う!早く着替えよう?おチビちゃん達がぐずる前にさ!」

Y「うん!ありがとう!」

私の髪は純太くんがセットしてくれて、メイクもしてくれた。

大好きな人に綺麗にしてもらえるってホント…幸せだ。

こうやって純太くんに髪を触られるとあの時を思い出す…

あの時のモヤモヤがまさか恋の始まりだったとはね。

賞味期限切れのチョコにやられたんだと思ってたのにさ。

J「なにニヤニヤしてんの?気持ち悪w」

Y「うるさい。」

J「そんなユオも好きだよ?」

純太くんはそう言ってリップを塗る前の私の唇にチュウとキスをした。

つづく
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