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20話
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ジョウキside
ダメだ…全然集中できない…。
あぁ~イライラする…なんだよこの浮かれた空気感は!!
普通なら今からライブが始まるという良い緊張感が楽屋の空気に漂ってるはずなのに、どこか今日の他のメンバーは浮かれていた。
J「なんかあるんですか?今日…」
俺がハヤセくんの横に座りコーヒーを飲みながらの問いかけると、ハヤセくんはスマホに向けていた視線を俺に向けて言った。
H「なんかあんのって!今日はライブがある!」
いや、それは知ってますからそんなドヤ顔で言われても…と思いながら俺はまたハヤセくんに問いかける。
J「そうじゃなくて!なんかみんなソワソワしてるじゃないですか?」
俺が楽屋にいるメンバーをそれぞれ指差しながらハヤセくんに言うと、ハヤセくんはあっ!とした顔をして座り直した。
H「あぁ~!アナとユナが楽屋に遊びに来るらしいよ?マハロが言ってた!」
それを聞いた俺は思わず叫んでしまった。
J「あぁ~ん!?マジであのアナって女が来るの!?本当迷惑な女じゃん!」
俺の叫び声が響き渡り楽屋の中がシーンと静まり返り、ハヤセくんが小さなため息を吐いて俺の後ろをじっと見つめる。
その視線が気になりゆっくりと振り返るとそこにはトウヤくんの横にアナが下を向いて立っていた。
A「ごめんなさい…やっぱり迷惑ですよね。こんな忙しい時にすいません!」
そして、アナは俺と目を合わす事なく走り去って行き、トウヤくんはすぐにその背中を追いかけて行った。
M「さすがにあれはないよ。」
マハロくんは呆れた顔をして俺にそう言い、入り口に立っていたユナが冷たい目で俺を見る。
H「あぁ~あ!アナちゃん傷ついた~!!」
ハヤセくんは子供のようにそう言ってさらに俺を追い詰め、なんとも言えない空気感が漂い居心地の悪さだけが募っていく。
するとアップルームで準備をしていた他のメンバー達が汗を拭きながら戻ってきた。
N「アナが来たってマネージャーが言ってたけど!!え?もしかしてキミが噂のアナ?」
ノイくんはユナを見つけてキラキラした目で問いかけるが、ユナは微笑みながら言った。
Y「初めましてユナです。残念ながら私は噂のアナではありません。アナはジョウキさんのせいで走って逃げちゃいました!」
ユナがそう言うとレンくんが眼鏡を光らせて俺を見た。
R「え!?ジョウキ一体なにしたの?」
J「なんもしてませんよ…本音を言っただけですよ!」
俺はますます居心地が悪くなり、ため息を残して楽屋から逃走し外の空気を吸いに出た。
空を見上げるとそこには雲ひとつない綺麗な青空が広がり、眩しくて少し目を細めた。
思いっきり空気を吸い込みゆっくり空気を吐き出す。
そして視線を空から現実に戻すとなんとそこには今は会いたくないはずのアイツがいた。
なのに何故か俺の意思とは反対に足は勝手にアイツの元へと動いていった。
つづく
ダメだ…全然集中できない…。
あぁ~イライラする…なんだよこの浮かれた空気感は!!
普通なら今からライブが始まるという良い緊張感が楽屋の空気に漂ってるはずなのに、どこか今日の他のメンバーは浮かれていた。
J「なんかあるんですか?今日…」
俺がハヤセくんの横に座りコーヒーを飲みながらの問いかけると、ハヤセくんはスマホに向けていた視線を俺に向けて言った。
H「なんかあんのって!今日はライブがある!」
いや、それは知ってますからそんなドヤ顔で言われても…と思いながら俺はまたハヤセくんに問いかける。
J「そうじゃなくて!なんかみんなソワソワしてるじゃないですか?」
俺が楽屋にいるメンバーをそれぞれ指差しながらハヤセくんに言うと、ハヤセくんはあっ!とした顔をして座り直した。
H「あぁ~!アナとユナが楽屋に遊びに来るらしいよ?マハロが言ってた!」
それを聞いた俺は思わず叫んでしまった。
J「あぁ~ん!?マジであのアナって女が来るの!?本当迷惑な女じゃん!」
俺の叫び声が響き渡り楽屋の中がシーンと静まり返り、ハヤセくんが小さなため息を吐いて俺の後ろをじっと見つめる。
その視線が気になりゆっくりと振り返るとそこにはトウヤくんの横にアナが下を向いて立っていた。
A「ごめんなさい…やっぱり迷惑ですよね。こんな忙しい時にすいません!」
そして、アナは俺と目を合わす事なく走り去って行き、トウヤくんはすぐにその背中を追いかけて行った。
M「さすがにあれはないよ。」
マハロくんは呆れた顔をして俺にそう言い、入り口に立っていたユナが冷たい目で俺を見る。
H「あぁ~あ!アナちゃん傷ついた~!!」
ハヤセくんは子供のようにそう言ってさらに俺を追い詰め、なんとも言えない空気感が漂い居心地の悪さだけが募っていく。
するとアップルームで準備をしていた他のメンバー達が汗を拭きながら戻ってきた。
N「アナが来たってマネージャーが言ってたけど!!え?もしかしてキミが噂のアナ?」
ノイくんはユナを見つけてキラキラした目で問いかけるが、ユナは微笑みながら言った。
Y「初めましてユナです。残念ながら私は噂のアナではありません。アナはジョウキさんのせいで走って逃げちゃいました!」
ユナがそう言うとレンくんが眼鏡を光らせて俺を見た。
R「え!?ジョウキ一体なにしたの?」
J「なんもしてませんよ…本音を言っただけですよ!」
俺はますます居心地が悪くなり、ため息を残して楽屋から逃走し外の空気を吸いに出た。
空を見上げるとそこには雲ひとつない綺麗な青空が広がり、眩しくて少し目を細めた。
思いっきり空気を吸い込みゆっくり空気を吐き出す。
そして視線を空から現実に戻すとなんとそこには今は会いたくないはずのアイツがいた。
なのに何故か俺の意思とは反対に足は勝手にアイツの元へと動いていった。
つづく
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