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24話
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マハロside
アナちゃんが飛び出してすぐにトウヤが追いかけた。
なぜか朝から不機嫌なジョウキは居心地が悪くなったのかふら~っと楽屋から消えた。
俺は楽屋に残ったユナちゃんをメンバー達に改めて紹介していたら、以前一緒に番組をやっていたモデルのリリちゃんが結婚の挨拶にやって来た。
L「皆さんお疲れ様です♪こんな忙しい時にすいません~主人と一緒に結婚のご挨拶をと思いまして~♪」
そう言って入ってきたリリちゃんの横には背の高いスラっとした男性と小さな男の子がいた。
そして、その男の子はなぜかユナちゃんの姿に気づき走ってユナちゃんに飛びついた。
G「あ!ママだ~!ママがいいる!」
Y「ゴナ…?」
この時、俺は鈍器で頭を殴られたような衝撃だった…
ママ…ユナちゃんの事…今、ママって…呼んだよね?
楽屋中にいるみんなが目を点にして息を飲んだ。
N「え…ママって…」
全員が思った疑問をノイくんが口にだして問いかけた。
するとユナちゃんは綺麗な黒髪をかきあげながら言った。
Y「久しぶりねゴナ。ゴナは私が産んだ可愛い息子です。」
ユナちゃんが改めてその小さな男の子を俺たちに紹介した。
俺はどう返事するのが正解なのか分からずただ黙ってその子をみつめるしかなかった。
L「なんでユナさんがここにいるんですか?母親ヅラするのやめてもらえます?もう、ゴナの母親は私なんだから今後会うのもやめてくださいね?」
いつもの猫撫で声でリリちゃんは残酷な言葉をユナちゃんに突き刺した。
そんな言葉を聞いてもユナちゃんはリリちゃんと視線を合わせる事なく微笑みながら男の子の頭を撫でている。
ふと、その男の子に目をやるとアザが目についた。
あれ?ここにもある。
そう思っているとリリちゃんの大きな声で俺は我に返った。
L「ちょっと聞いてんの!?」
※「皆さんもいるんだし落ち着けよ…」
隣にいたリリちゃんの旦那でありユナの元旦那がそう言った。
なぜだろ…俺は今まで無言でいたこの無表情な男になんとも言えない感情が芽生えた。
R「子供の前でそんな話はしないほうがいい。コーヒー淹れたので飲んだら今日は帰って下さい。僕たちは今から大切なライブがあるんで。」
レンくんは淡々とそう話しコーヒーを出して消えて行った。
その背中を追いかけるように気まずくなった部屋を出て行くメンバー達。
ハヤセくんなんて挙動不審になりながらチラチラ俺を見て楽屋から出て行った。
気づけば俺たちの楽屋なのに残ったメンバーは俺ひとり。
ユナちゃんは表情を変えず優しく微笑み子供と話をしコーヒーを啜る。
でも、コーヒーをテーブルに置いた手が微かに震えていた。
「泣きそうなのに…強がらないで…」
この時、俺は言葉では言い表せない想いが胸の中に溢れ出していた。
つづく
アナちゃんが飛び出してすぐにトウヤが追いかけた。
なぜか朝から不機嫌なジョウキは居心地が悪くなったのかふら~っと楽屋から消えた。
俺は楽屋に残ったユナちゃんをメンバー達に改めて紹介していたら、以前一緒に番組をやっていたモデルのリリちゃんが結婚の挨拶にやって来た。
L「皆さんお疲れ様です♪こんな忙しい時にすいません~主人と一緒に結婚のご挨拶をと思いまして~♪」
そう言って入ってきたリリちゃんの横には背の高いスラっとした男性と小さな男の子がいた。
そして、その男の子はなぜかユナちゃんの姿に気づき走ってユナちゃんに飛びついた。
G「あ!ママだ~!ママがいいる!」
Y「ゴナ…?」
この時、俺は鈍器で頭を殴られたような衝撃だった…
ママ…ユナちゃんの事…今、ママって…呼んだよね?
楽屋中にいるみんなが目を点にして息を飲んだ。
N「え…ママって…」
全員が思った疑問をノイくんが口にだして問いかけた。
するとユナちゃんは綺麗な黒髪をかきあげながら言った。
Y「久しぶりねゴナ。ゴナは私が産んだ可愛い息子です。」
ユナちゃんが改めてその小さな男の子を俺たちに紹介した。
俺はどう返事するのが正解なのか分からずただ黙ってその子をみつめるしかなかった。
L「なんでユナさんがここにいるんですか?母親ヅラするのやめてもらえます?もう、ゴナの母親は私なんだから今後会うのもやめてくださいね?」
いつもの猫撫で声でリリちゃんは残酷な言葉をユナちゃんに突き刺した。
そんな言葉を聞いてもユナちゃんはリリちゃんと視線を合わせる事なく微笑みながら男の子の頭を撫でている。
ふと、その男の子に目をやるとアザが目についた。
あれ?ここにもある。
そう思っているとリリちゃんの大きな声で俺は我に返った。
L「ちょっと聞いてんの!?」
※「皆さんもいるんだし落ち着けよ…」
隣にいたリリちゃんの旦那でありユナの元旦那がそう言った。
なぜだろ…俺は今まで無言でいたこの無表情な男になんとも言えない感情が芽生えた。
R「子供の前でそんな話はしないほうがいい。コーヒー淹れたので飲んだら今日は帰って下さい。僕たちは今から大切なライブがあるんで。」
レンくんは淡々とそう話しコーヒーを出して消えて行った。
その背中を追いかけるように気まずくなった部屋を出て行くメンバー達。
ハヤセくんなんて挙動不審になりながらチラチラ俺を見て楽屋から出て行った。
気づけば俺たちの楽屋なのに残ったメンバーは俺ひとり。
ユナちゃんは表情を変えず優しく微笑み子供と話をしコーヒーを啜る。
でも、コーヒーをテーブルに置いた手が微かに震えていた。
「泣きそうなのに…強がらないで…」
この時、俺は言葉では言い表せない想いが胸の中に溢れ出していた。
つづく
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