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33話
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タカラside
イオリのことでぎこちなくなっていた俺たち幼なじみ7人グループは、いつの間にかあの頃のように戻り仲が良くなっていた。
キイチは変わらず幼なじみの中でも俺にべったりで、少年から青年へと成長していくキイチを間近で見ている俺は、自分の恋心に蓋をしなければと思いながらも密かに胸をドキドキと弾ませていた。
俺は高校卒業後、ミズキと一緒の不動産会社に就職し一人暮らしを始めた。
俺が順調に社会人生活を送っていると、俺が社会人2年目のとある日、キイチは突然、俺の家に転がり込んできて俺たちは5年もの間、一緒に暮らしていたのだ。
この5年間でさらにキイチへの想いは強くなり、ダメだダメだと思うほどキイチへの想いは強くなった。
そんな俺の気も知らずにキイチは酔っ払った勢いでイオリの面影を俺に重ねたのか、俺に濃厚なキスをし何度も襲われそうになった。
その度に俺の胸は痛かった。
まだ中学2年生と幼かったはずのキイチは同性であるイオリに恋をし、こんなキスを2人はしていたのか…?
俺の知らない所で2人はこんな事をしていたんだと知りたくもない現実を叩きつけられているような気持ちになったから。
そんな俺を見て幼馴染のみんなはキイチは俺に惚れていると言って俺を揶揄っていたが、キイチが惚れているのは俺でなくイオリ。
なくしたはずの記憶のカケラが酒に酔うと彷徨うのか、泥酔したキイチにキスされるたび、俺は二卵性の双子だというのに自分と同じ顔で先に生まれなんでも俺よりする事の早いイオリが羨ましかった。
俺がもし、イオリよりも先に生まれて何をするにもイオリよりも早くて…
俺が先にキイチに告白していたら何か変わっていたかなって未だに考える。
酒に酔って間違えるくらいならイオリの代わりに俺と付き合えばいいのに…
なんて俺はいつも喉の奥まで出かかった言葉をグッと飲み込みながらも、あんな奴の代わりなんてゴメンだと矛盾する自分の気持ちを行ったり来たりしながら生きてきて、自分自身の心のバランスをなんとか保っていた。
なのに…今になってキイチに1番会わせたくないイオリがキイチの前に現れるなんて俺は信じられなかった。
あの頃の俺と同じようなアッシュの髪色で同じような髪型をしたイオリ。
まるで1番苦しかったあの頃の自分を見ているようで俺は吐き気がした。
俺の心の中にあるキイチへの密かな恋はもう終わらせないといけないってこと?
俺は何も望んでなんていないのに…
イオリはまた、俺からキイチを奪うのか?
あの頃の苦い思い出が頭の中をよぎり胸が苦しくなる。
しかし、キイチは再会してしまったイオリに惹かれるように…
まだイオリの事が忘れられず愛してるかのように…
必死でイオリを求め探す。
俺はそんなキイチの姿…見たくなかった。
ずっとそばにいたのは…今も昔も俺なのに…
なんでキイチはいつも俺じゃなくイオリを求めるんだよ。
俺はそんな想いがついに我慢出来ず爆発してしまった結果……
自らキイチをこの家から追い出してしまった。
もう、キイチのそばでまたイオリとキイチが親しくする所を指を咥えて見る自信がなかったから。
キイチとの思い出が多くなり過ぎたこの部屋で独りぼっちになると、寒くもないのに身体が震え出し、俺はまた1人涙を流した。
苦しい辛い…こんなにキイチのことが好きなのに…
俺へ向けられているキイチの愛はイオリのモノ。
そんなこと昔から分かっていたはずなのに、キイチが自分の元から離れてしまう事の方が恐怖で震えはじめる俺はとてつもない後悔に襲われ、キイチが部屋を出て行った後すぐ俺はキイチの後を追いかけて探した。
しかし、その時にはもう既にキイチはどこかに消えていて…
道路に立ち尽くす。
T「…だ…大丈夫…キイチの事だもん…すぐ帰ってくる。」
俺は自分を落ち着かせるようにそう言い聞かせると家に戻った。
しかし、キイチは数日経っても家に戻ることはなかった。
つづく
イオリのことでぎこちなくなっていた俺たち幼なじみ7人グループは、いつの間にかあの頃のように戻り仲が良くなっていた。
キイチは変わらず幼なじみの中でも俺にべったりで、少年から青年へと成長していくキイチを間近で見ている俺は、自分の恋心に蓋をしなければと思いながらも密かに胸をドキドキと弾ませていた。
俺は高校卒業後、ミズキと一緒の不動産会社に就職し一人暮らしを始めた。
俺が順調に社会人生活を送っていると、俺が社会人2年目のとある日、キイチは突然、俺の家に転がり込んできて俺たちは5年もの間、一緒に暮らしていたのだ。
この5年間でさらにキイチへの想いは強くなり、ダメだダメだと思うほどキイチへの想いは強くなった。
そんな俺の気も知らずにキイチは酔っ払った勢いでイオリの面影を俺に重ねたのか、俺に濃厚なキスをし何度も襲われそうになった。
その度に俺の胸は痛かった。
まだ中学2年生と幼かったはずのキイチは同性であるイオリに恋をし、こんなキスを2人はしていたのか…?
俺の知らない所で2人はこんな事をしていたんだと知りたくもない現実を叩きつけられているような気持ちになったから。
そんな俺を見て幼馴染のみんなはキイチは俺に惚れていると言って俺を揶揄っていたが、キイチが惚れているのは俺でなくイオリ。
なくしたはずの記憶のカケラが酒に酔うと彷徨うのか、泥酔したキイチにキスされるたび、俺は二卵性の双子だというのに自分と同じ顔で先に生まれなんでも俺よりする事の早いイオリが羨ましかった。
俺がもし、イオリよりも先に生まれて何をするにもイオリよりも早くて…
俺が先にキイチに告白していたら何か変わっていたかなって未だに考える。
酒に酔って間違えるくらいならイオリの代わりに俺と付き合えばいいのに…
なんて俺はいつも喉の奥まで出かかった言葉をグッと飲み込みながらも、あんな奴の代わりなんてゴメンだと矛盾する自分の気持ちを行ったり来たりしながら生きてきて、自分自身の心のバランスをなんとか保っていた。
なのに…今になってキイチに1番会わせたくないイオリがキイチの前に現れるなんて俺は信じられなかった。
あの頃の俺と同じようなアッシュの髪色で同じような髪型をしたイオリ。
まるで1番苦しかったあの頃の自分を見ているようで俺は吐き気がした。
俺の心の中にあるキイチへの密かな恋はもう終わらせないといけないってこと?
俺は何も望んでなんていないのに…
イオリはまた、俺からキイチを奪うのか?
あの頃の苦い思い出が頭の中をよぎり胸が苦しくなる。
しかし、キイチは再会してしまったイオリに惹かれるように…
まだイオリの事が忘れられず愛してるかのように…
必死でイオリを求め探す。
俺はそんなキイチの姿…見たくなかった。
ずっとそばにいたのは…今も昔も俺なのに…
なんでキイチはいつも俺じゃなくイオリを求めるんだよ。
俺はそんな想いがついに我慢出来ず爆発してしまった結果……
自らキイチをこの家から追い出してしまった。
もう、キイチのそばでまたイオリとキイチが親しくする所を指を咥えて見る自信がなかったから。
キイチとの思い出が多くなり過ぎたこの部屋で独りぼっちになると、寒くもないのに身体が震え出し、俺はまた1人涙を流した。
苦しい辛い…こんなにキイチのことが好きなのに…
俺へ向けられているキイチの愛はイオリのモノ。
そんなこと昔から分かっていたはずなのに、キイチが自分の元から離れてしまう事の方が恐怖で震えはじめる俺はとてつもない後悔に襲われ、キイチが部屋を出て行った後すぐ俺はキイチの後を追いかけて探した。
しかし、その時にはもう既にキイチはどこかに消えていて…
道路に立ち尽くす。
T「…だ…大丈夫…キイチの事だもん…すぐ帰ってくる。」
俺は自分を落ち着かせるようにそう言い聞かせると家に戻った。
しかし、キイチは数日経っても家に戻ることはなかった。
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