42 / 45
42話
しおりを挟む
キイチside
愛おしい温もり手放したくない温もり…
大切すぎて強く抱きしめすぎたのだろうか?
腕の中にいるタカラくんがゴソゴソと動き、ようやく俺はタカラくんを抱きしめる腕を緩めた。
K「泣き止んだ?」
俺がそう問いかけると泣き腫らした顔をして俺の顔をチラチラと見るタカラくん。
T「本当に…10年前…イオリとキスしてないの?」
まだ、その事が引っかかり信じられないのか、俺に疑いの目を向けて口を尖らせるタカラくん。
K「してないよ。」
俺は涙で濡れてしまったタカラくんの髪を耳にかけてあげながらそう答える。
T「キイチがイオリのこと好きで付き合ったんじゃないの?」
K「子供だった俺はあれがタカラくんを守る唯一の方法だと勝手に思い込んでただけ。」
俺は涙で濡れたタカラくんの頬を撫でた。
T「じゃ、なんで…公園でイオリのことが好きってわざわざ俺に言ったの?」
そう言われて俺は失った記憶の一部を思い返す。
公園で?俺がイオリくんの事を好きなんて言った?
俺の記憶にはそんな記憶はない。
いや…それはまさか…
K「それって…タカラくんが転びそうになって俺がはじめてのキスした時?」
俺がそう問いかけるとタカラくんは微かに頬を赤めながら初めてかどうかは知らないけど…と言いながら頷いた。
俺はそんなタカラくんを見て、俺たちは互いを大切に思うあまり自らボタンを掛け違えていたのかもしれないと気づいた。
K「あの時の好きは…タカラくんのことが好きって意味だよ…なのに誰かさんはサラッと知ってるなんて言ってさ…俺の気持ち知っててタカラくんは俺とイオリくんといる所みても何も言わないんだなって思ったら…俺のことなんて眼中にないって言われたみたいでマジで耐えられなかった…。」
T「そ、そんなの分かんないよ…!!だってキイチはイオリと付き合ってるんだから、まさか好きだなんて俺に言うはずないと思うじゃんか!!」
K「…確かにそうだね…ごめんね…辛い思いばかりさせて…。」
俺がそう言うとタカラくんは驚いた顔をして、謝んないでと呟きながら俺の胸にしがみ付き問いかけた。
T「本当に…本当に俺のことが好き?」
K「うん…タカラくんのこと好きすぎてどうにかなりそうだよ…」
俺はそう言ってギュッと抱きしめるとタカラくんも俺を抱きしめ返した。
T「俺もずっと前から……キイチが好き……」
欲しくて仕方なかったその言葉を噛み締めゆっくりとタカラくんの顔を覗き込む…
K「キスしていい?」
T「そんな事聞くなよ…」
K「だって勝手にキスしたら怒るから…」
T「それは……」
俺はタカラくんの言葉を遮るように唇を塞いだ。
そのキスは離れる事を知らず、10年分の想いを埋めていくかのように唇を重ね互いの心を満たしていく。
甘い音が響くなか口付けた俺たちはおでこを合わせて思わず微笑み合う。
K「んふふ…なんで笑ってんのw」
T「えへへ…さっきのキスでちょうど100回目だったから。」
K「ちょ…まじ!?」
T「大マジ。」
タカラくんはそう言うと笑顔から真顔になり、俺の目を見つめ優しく頬を撫でる。
俺はそんなタカラくんの行動に身を任せ、ただ自分の腕の中にいるタカラくんだけを見つめた。
T「キイチが俺のこと好きなんて…夢みたい…」
K「…夢じゃないよ……」
すると、タカラくんは俺の頬を両手で包み込み、自ら口付けをした。
唇を啄みさっきまでのキスより少し…いや、だいぶ大人なキスをする俺たち。
きっと、さっきまでのキスは子供の頃…両想いだったのに想いが伝わることなく大人になってしまった俺たちが子供の頃にするはずだったキス。
そして今、俺たちがしているキスは大人になりようやく想いが伝わり重なりあうキス。
熱を持つ唇と漏れる吐息に頭がクラクラとしながら夢中で俺たちは舌を絡め合う。
目を潤ませながら息を乱し、俺の唇から糸を引かせながら離れるタカラくんの顔はたまらなく俺の心臓をはやめた。
俺は自分を落ち着かせるように下を向くと、タカラくんは不安そうに俺の顔を覗き込む。
T「もう…終わり…?」
K「うん…もう終わりだよ。」
チラッと視線を上げて俺がぎこちなく微笑みながらそう言うとタカラくんは口を尖らせて不満そうだ。
T「酔ってる時は俺がやめてって言ってもやめなかったくせに。」
そう言われてしまえば、俺は反論が出来ない訳で…
ただ、これ以上こんなキスをしてしまえばきっともう…俺は我慢が出来なくなってしまう。
K「可愛いチュウにしよ。大人のキスは終わり。」
T「なんで?酔ってる時は可愛いチュウすらする事なくベロベロ~って俺の口の中に舌突っ込んでビンビンに大きくしてたくせに。」
マジか俺…
酔った勢いでマジ何やってんだ…
恥ずかしすぎる…
今すぐ穴掘って入りてぇ…
俺はタカラくんの言葉を聞いて呆然と頭の中でそう考えていると、タカラくんは俺の気持ちを察したのかクスクスっと笑った。
T「キイチはシラフだとほんとマジメだね。でも、そこが好きだよ…じゃ、今日は寝るまで可愛いキスいっぱいしようね。大人のキスのつづきはまた今度……」
タカラくんはそう言って俺の首に手を回すと微笑みながらチュウ…チュっと可愛いキスを落とす。
そうして俺たちは夜が明けるまでチュウと唇を重ねてはお互い微笑み合い、見つめたあってはまたキスをした。
つづく
愛おしい温もり手放したくない温もり…
大切すぎて強く抱きしめすぎたのだろうか?
腕の中にいるタカラくんがゴソゴソと動き、ようやく俺はタカラくんを抱きしめる腕を緩めた。
K「泣き止んだ?」
俺がそう問いかけると泣き腫らした顔をして俺の顔をチラチラと見るタカラくん。
T「本当に…10年前…イオリとキスしてないの?」
まだ、その事が引っかかり信じられないのか、俺に疑いの目を向けて口を尖らせるタカラくん。
K「してないよ。」
俺は涙で濡れてしまったタカラくんの髪を耳にかけてあげながらそう答える。
T「キイチがイオリのこと好きで付き合ったんじゃないの?」
K「子供だった俺はあれがタカラくんを守る唯一の方法だと勝手に思い込んでただけ。」
俺は涙で濡れたタカラくんの頬を撫でた。
T「じゃ、なんで…公園でイオリのことが好きってわざわざ俺に言ったの?」
そう言われて俺は失った記憶の一部を思い返す。
公園で?俺がイオリくんの事を好きなんて言った?
俺の記憶にはそんな記憶はない。
いや…それはまさか…
K「それって…タカラくんが転びそうになって俺がはじめてのキスした時?」
俺がそう問いかけるとタカラくんは微かに頬を赤めながら初めてかどうかは知らないけど…と言いながら頷いた。
俺はそんなタカラくんを見て、俺たちは互いを大切に思うあまり自らボタンを掛け違えていたのかもしれないと気づいた。
K「あの時の好きは…タカラくんのことが好きって意味だよ…なのに誰かさんはサラッと知ってるなんて言ってさ…俺の気持ち知っててタカラくんは俺とイオリくんといる所みても何も言わないんだなって思ったら…俺のことなんて眼中にないって言われたみたいでマジで耐えられなかった…。」
T「そ、そんなの分かんないよ…!!だってキイチはイオリと付き合ってるんだから、まさか好きだなんて俺に言うはずないと思うじゃんか!!」
K「…確かにそうだね…ごめんね…辛い思いばかりさせて…。」
俺がそう言うとタカラくんは驚いた顔をして、謝んないでと呟きながら俺の胸にしがみ付き問いかけた。
T「本当に…本当に俺のことが好き?」
K「うん…タカラくんのこと好きすぎてどうにかなりそうだよ…」
俺はそう言ってギュッと抱きしめるとタカラくんも俺を抱きしめ返した。
T「俺もずっと前から……キイチが好き……」
欲しくて仕方なかったその言葉を噛み締めゆっくりとタカラくんの顔を覗き込む…
K「キスしていい?」
T「そんな事聞くなよ…」
K「だって勝手にキスしたら怒るから…」
T「それは……」
俺はタカラくんの言葉を遮るように唇を塞いだ。
そのキスは離れる事を知らず、10年分の想いを埋めていくかのように唇を重ね互いの心を満たしていく。
甘い音が響くなか口付けた俺たちはおでこを合わせて思わず微笑み合う。
K「んふふ…なんで笑ってんのw」
T「えへへ…さっきのキスでちょうど100回目だったから。」
K「ちょ…まじ!?」
T「大マジ。」
タカラくんはそう言うと笑顔から真顔になり、俺の目を見つめ優しく頬を撫でる。
俺はそんなタカラくんの行動に身を任せ、ただ自分の腕の中にいるタカラくんだけを見つめた。
T「キイチが俺のこと好きなんて…夢みたい…」
K「…夢じゃないよ……」
すると、タカラくんは俺の頬を両手で包み込み、自ら口付けをした。
唇を啄みさっきまでのキスより少し…いや、だいぶ大人なキスをする俺たち。
きっと、さっきまでのキスは子供の頃…両想いだったのに想いが伝わることなく大人になってしまった俺たちが子供の頃にするはずだったキス。
そして今、俺たちがしているキスは大人になりようやく想いが伝わり重なりあうキス。
熱を持つ唇と漏れる吐息に頭がクラクラとしながら夢中で俺たちは舌を絡め合う。
目を潤ませながら息を乱し、俺の唇から糸を引かせながら離れるタカラくんの顔はたまらなく俺の心臓をはやめた。
俺は自分を落ち着かせるように下を向くと、タカラくんは不安そうに俺の顔を覗き込む。
T「もう…終わり…?」
K「うん…もう終わりだよ。」
チラッと視線を上げて俺がぎこちなく微笑みながらそう言うとタカラくんは口を尖らせて不満そうだ。
T「酔ってる時は俺がやめてって言ってもやめなかったくせに。」
そう言われてしまえば、俺は反論が出来ない訳で…
ただ、これ以上こんなキスをしてしまえばきっともう…俺は我慢が出来なくなってしまう。
K「可愛いチュウにしよ。大人のキスは終わり。」
T「なんで?酔ってる時は可愛いチュウすらする事なくベロベロ~って俺の口の中に舌突っ込んでビンビンに大きくしてたくせに。」
マジか俺…
酔った勢いでマジ何やってんだ…
恥ずかしすぎる…
今すぐ穴掘って入りてぇ…
俺はタカラくんの言葉を聞いて呆然と頭の中でそう考えていると、タカラくんは俺の気持ちを察したのかクスクスっと笑った。
T「キイチはシラフだとほんとマジメだね。でも、そこが好きだよ…じゃ、今日は寝るまで可愛いキスいっぱいしようね。大人のキスのつづきはまた今度……」
タカラくんはそう言って俺の首に手を回すと微笑みながらチュウ…チュっと可愛いキスを落とす。
そうして俺たちは夜が明けるまでチュウと唇を重ねてはお互い微笑み合い、見つめたあってはまたキスをした。
つづく
1
あなたにおすすめの小説
キミと2回目の恋をしよう
なの
BL
ある日、誤解から恋人とすれ違ってしまった。
彼は俺がいない間に荷物をまとめて出てってしまっていたが、俺はそれに気づかずにいつも通り家に帰ると彼はもうすでにいなかった。どこに行ったのか連絡をしたが連絡が取れなかった。
彼のお母さんから彼が病院に運ばれたと連絡があった。
「どこかに旅行だったの?」
傷だらけのスーツケースが彼の寝ている病室の隅に置いてあって俺はお母さんにその場しのぎの嘘をついた。
彼との誤解を解こうと思っていたのに目が覚めたら彼は今までの全ての記憶を失っていた。これは神さまがくれたチャンスだと思った。
彼の荷物を元通りにして共同生活を再開させたが…
彼の記憶は戻るのか?2人の共同生活の行方は?
僕のために、忘れていて
ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────
記憶喪失のふりをしたら後輩が恋人を名乗り出た
キトー
BL
【BLです】
「俺と秋さんは恋人同士です!」「そうなの!?」
無気力でめんどくさがり屋な大学生、露田秋は交通事故に遭い一時的に記憶喪失になったがすぐに記憶を取り戻す。
そんな最中、大学の後輩である天杉夏から見舞いに来ると連絡があり、秋はほんの悪戯心で夏に記憶喪失のふりを続けたら、突然夏が手を握り「俺と秋さんは恋人同士です」と言ってきた。
もちろんそんな事実は無く、何の冗談だと啞然としている間にあれよあれよと話が進められてしまう。
記憶喪失が嘘だと明かすタイミングを逃してしまった秋は、流れ流され夏と同棲まで始めてしまうが案外夏との恋人生活は居心地が良い。
一方では、夏も秋を騙している罪悪感を抱えて悩むものの、一度手に入れた大切な人を手放す気はなくてあの手この手で秋を甘やかす。
あまり深く考えずにまぁ良いかと騙され続ける受けと、騙している事に罪悪感を持ちながらも必死に受けを繋ぎ止めようとする攻めのコメディ寄りの話です。
【主人公にだけ甘い後輩✕無気力な流され大学生】
反応いただけるととても喜びます!誤字報告もありがたいです。
ノベルアップ+、小説家になろうにも掲載中。
【完結】言えない言葉
未希かずは(Miki)
BL
双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。
同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。
ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。
兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。
すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。
第1回青春BLカップ参加作品です。
1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。
2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)
楽な片恋
藍川 東
BL
蓮見早良(はすみ さわら)は恋をしていた。
ひとつ下の幼馴染、片桐優一朗(かたぎり ゆういちろう)に。
それは一方的で、実ることを望んでいないがゆえに、『楽な片恋』のはずだった……
早良と優一朗は、母親同士が親友ということもあり、幼馴染として育った。
ひとつ年上ということは、高校生までならばアドバンテージになる。
平々凡々な自分でも、年上の幼馴染、ということですべてに優秀な優一朗に対して兄貴ぶった優しさで接することができる。
高校三年生になった早良は、今年が最後になる『年上の幼馴染』としての立ち位置をかみしめて、その後は手の届かない存在になるであろう優一朗を、遠くから片恋していくつもりだった。
優一朗のひとことさえなければ…………
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる