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第十四話
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お出かけ当日
私は少し早めに起きてユサの部屋をノックする。
コンコン
ノックをしても全く出てこないユサ。
月に一度の店定休日だもんね。
そりゃ家でゆっくりしたいよね。
でも、ユサもミネトの勢いに負けて行くって約束したんだから起きてもらわないとね。
そう思いながら私はユサの部屋に勝手に入る。
ここに住み始めて半年になるが、私は今までユサの部屋には1度も入ったことがない。
そっと扉を開けて中に入るとシンプルすぎる部屋が広がっていて私は少し緊張する。
ゆっくりと部屋の中へ入って行きベッドで眠るユサの元へ向かおうとすると…
テーブルに写真立てがあるのが見えた。
何気なくその写真を見て…私は固まった。
すると私の気配に気づいたユサが寝返りをうつ…
Y「勝手に入って来るなよ。」
眩しそうに目を細めながら背伸びをして私を見つめる。
A「ごめん…もうすぐ時間だから…起きて用意してもらおうと思って…」
Y「おぅ……もうそんな時間か……?アノン?」
A「うん…?」
Y「体調悪いのか?」
A「ううん…大丈夫…店にいるから用意出来たら降りてきてね。」
Y「あぁ…」
私はユサと目を合わせることなく部屋を出て階段を下り店へと向かった。
そして、しばらくしてミネトが店へとやって来た。
A「おはよう。まだ、時間になってないのに早いね………」
M「お…はよ…?どうした?なんかあった?」
ミネトは私の顔色を伺うようにして私の顔を覗き込むから私はミネトから顔を逸らした。
A「なにもないよ…」
M「何もないって顔じゃないけど……」
A「ユサの元カノってさ…?」
M「ん?うん……」
A「私に…似てる?」
私はミネトに背中を向けたままそう問いかけた。
M「え……なんで?」
A「ユサの部屋に入ったら写真が飾られてた…別れたのに…写真飾ってるとか…未練タラタラじゃん…。」
M「そんな言い方やめろよ。」
A「だって…」
あの写真に写る人がユサが寝言で名前を呼んでいたルルさんと言う人なのだろうか?
ユサが私を抱いたのはあの人と似ているからなのか?
もしかして私はユサにとってあの人の代わり?
私が振り返るとミネトは今まで見た事のないような顔をして叫んだ。
M「やめろって!!」
A「………。」
M「あ…ごめん…せっかく今日は遊びに行くんだからさ!楽しくしよ?ね?」
ミネトはそう言っていつも通りの顔になり、少し寂しそうに微笑んで私の頭を撫でた。
するとユサが少しダルそうに部屋から降りてきた。
Y「ん?どうした?」
M「おはよー。なんでもないよ?」
ミネトが私との事を誤魔化すかのように笑顔でユサに答えるとすぐにサラナもやってきた。
SR「おはようございます。遅くなってすいません!!」
Y「おはよ。大丈夫だよ。じゃ、行くか?裏に車停めてるから。」
そう言ってユサとミネトが店を出て行く。
私はうまく気持ちを整理できずに立ちすくんでいるとサラナがそんな私に気づいた。
SR「アノン…?アノンってば!どうしたの?行くよ?」
A「うん…」
サラナは私と腕を組んで引っ張るようにしてユサとミネトの後ろをついて歩いた。
つづく
私は少し早めに起きてユサの部屋をノックする。
コンコン
ノックをしても全く出てこないユサ。
月に一度の店定休日だもんね。
そりゃ家でゆっくりしたいよね。
でも、ユサもミネトの勢いに負けて行くって約束したんだから起きてもらわないとね。
そう思いながら私はユサの部屋に勝手に入る。
ここに住み始めて半年になるが、私は今までユサの部屋には1度も入ったことがない。
そっと扉を開けて中に入るとシンプルすぎる部屋が広がっていて私は少し緊張する。
ゆっくりと部屋の中へ入って行きベッドで眠るユサの元へ向かおうとすると…
テーブルに写真立てがあるのが見えた。
何気なくその写真を見て…私は固まった。
すると私の気配に気づいたユサが寝返りをうつ…
Y「勝手に入って来るなよ。」
眩しそうに目を細めながら背伸びをして私を見つめる。
A「ごめん…もうすぐ時間だから…起きて用意してもらおうと思って…」
Y「おぅ……もうそんな時間か……?アノン?」
A「うん…?」
Y「体調悪いのか?」
A「ううん…大丈夫…店にいるから用意出来たら降りてきてね。」
Y「あぁ…」
私はユサと目を合わせることなく部屋を出て階段を下り店へと向かった。
そして、しばらくしてミネトが店へとやって来た。
A「おはよう。まだ、時間になってないのに早いね………」
M「お…はよ…?どうした?なんかあった?」
ミネトは私の顔色を伺うようにして私の顔を覗き込むから私はミネトから顔を逸らした。
A「なにもないよ…」
M「何もないって顔じゃないけど……」
A「ユサの元カノってさ…?」
M「ん?うん……」
A「私に…似てる?」
私はミネトに背中を向けたままそう問いかけた。
M「え……なんで?」
A「ユサの部屋に入ったら写真が飾られてた…別れたのに…写真飾ってるとか…未練タラタラじゃん…。」
M「そんな言い方やめろよ。」
A「だって…」
あの写真に写る人がユサが寝言で名前を呼んでいたルルさんと言う人なのだろうか?
ユサが私を抱いたのはあの人と似ているからなのか?
もしかして私はユサにとってあの人の代わり?
私が振り返るとミネトは今まで見た事のないような顔をして叫んだ。
M「やめろって!!」
A「………。」
M「あ…ごめん…せっかく今日は遊びに行くんだからさ!楽しくしよ?ね?」
ミネトはそう言っていつも通りの顔になり、少し寂しそうに微笑んで私の頭を撫でた。
するとユサが少しダルそうに部屋から降りてきた。
Y「ん?どうした?」
M「おはよー。なんでもないよ?」
ミネトが私との事を誤魔化すかのように笑顔でユサに答えるとすぐにサラナもやってきた。
SR「おはようございます。遅くなってすいません!!」
Y「おはよ。大丈夫だよ。じゃ、行くか?裏に車停めてるから。」
そう言ってユサとミネトが店を出て行く。
私はうまく気持ちを整理できずに立ちすくんでいるとサラナがそんな私に気づいた。
SR「アノン…?アノンってば!どうしたの?行くよ?」
A「うん…」
サラナは私と腕を組んで引っ張るようにしてユサとミネトの後ろをついて歩いた。
つづく
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