キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

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79話

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ちゃんと紹介するってなに?

ただの友達なんでしょ…ただのカメラ仲間なんでしょ?
なのに一体、何をちゃんと紹介するつもりなの?

*「ちゃんとって…なに…?」

J「ルリ、リンはね…実は…」

T「やめろよ。俺たちもう、終わったから。」

トモキの言葉の意味が私にはよく分からない。

*「ちょっと待って…どういう事?」

R「ごめんなさい…私、ジユさんの婚約者でトモキさんのお姉さんだと知らなくて、ジユさんのお姉さんだなんて失礼な事言って本当にごめんなさい…」 

*「あぁ…それはいいんですけど…?」

R「私も一緒にマルタには行きますが安心してください…私とジユさんはそんな関係では無いので…もし、誤解されてたら申し訳ないと思って。」

*「ぁ…はぁい…。」

なに?なんで、何ヶ月も前のことを掘り起こしてわざわざ、明日旅立つという時にそんな話をする必要があるの…?

逆に疑うわ…しかもウチの可愛い可愛い弟のことまで知ってるって…もう…なにこの子…

T「もう、いいから帰れよ。何しにきたんだよ。」

トモキはイライラしながらリンさんに言った。

ん?ところでなんで、トモキはリンさんのこと知ってるの?

R「やだよ…トモキに会いに来たんだもん…私の中ではまだ終わってないから…ジユに会わせてもらうようにお願いした。」

んんん?え?ちょっと待てーい!!

トモキに会いに来た? 

ウチのトモキ?

私の可愛い弟のトモキ?

えぇ~どういうことそれ!?

*「ちょちょちょっと待って!!トモキもリンさんと知り合いなの?終わったって…どういうこと!?」

T「ほら、こうなるから嫌だったんだよ…リンは俺の元カノだからジユと何でもないよ?だから姉ちゃんは心配しないで?これでこの話は終わり。」 

も…も…も…元カノ!!!!!?

R「まだ、元じゃないでしょ…私は別れたつもりなんてないよ。」

T「はぁ?マルタに行くこと勝手に決めてずっとそれをギリギリまで俺に隠しておいて別れたつもりはない?自由人もいい加減にしろよ。ちょっとぐらい相談するだろ普通…」

まさか、可愛い弟まで私たちの同じ壁にぶつかっていたとは…あまりの出来事に私は言葉が見つからなかった。

リンちゃんは目に涙をためてトモキに訴えかけている。

R「だって…トモキが退院して復学したばっかりだったから言えなかったの…ごめん。」

T「はぁ?3ヶ月も海外に行くんだぞ?言えなかったで済ませれるかよ…男ばっかりの中に女が1人混ざって行くのに…バカじゃないの?俺が好きならマルタに行くなよ…」 

あぁ…私たちはやっぱり姉弟なんだな…

私がジユに言った同じような事を目の前で可愛い弟が言っている。

あぁ…デジャヴだわ…。

耳が痛い…あぁ…耳が痛いよ…

我が弟よ…好きならマルタに行くなよって…女々しすぎるぞ。

R「でも、もう決まった事だし私が断ればジユが半年は帰れなくなっちゃう…。」

は!?ちょっと待てーい!!

それは困る。絶対にダメ。

半年なんて赤ちゃんも生まれてるしそんなの絶対にダメー!!

*「トモキ!たった3ヶ月じゃないの!?そんな3ヶ月、彼女が仕事で海外行くだけでブチブチと別れるとか言って、いい男が情け無いよ!?私はね?そんな情け無い男にあなたを育てたつもりはない!!気持ちよく送り出してあげなさいよ~愛する人の夢なんでしょ?応援してあげなさいよ~!!」

私がトモキに肩を組みながら言った。

いや、だってこのリンさんがマルタに行かなかったらジユが半年も帰って来ないんだよ!? 

そんなの地獄すぎるじゃん!?そりゃ、必死になるに決まってるじゃん?

T「はぁ?姉ちゃんにだけは絶対にそれ言われたくないからな!!」 

トモキは私に人差し指を思いっきり指差して二階へと上がっていった。

*「ですよね…。」

J「ほんと、姉弟揃ってそっくりすぎてビックリするわ…リンもせっかくだから一緒にご飯食べて行きな?そのうちトモキくんも降りてくるだろうし…ルリいいよね?」

R「いや…でも…」

*「いいよいいよ!食べて行きなよ。ごめんね…トモキがあんなんで…すぐ機嫌直るといいんだけど…」

J「まぁ、明日出発だから帰ってくる3ヶ月後までに機嫌が直ればちょうどいいんじゃない?誰かさんも数ヶ月前まではあんな感じだったしね?」

ジユは他人事のような顔をして私にそう言って笑っている。

*「うるさい。」

そして、私たちはトモキを放って置いたままリビングで和気あいあいと食事をした。


つづく
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