キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

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81話

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食事が終わり片付けをしているとトモキが二階から降りてきた。

*「ごはん、そこに置いてるよ?」

T「うん…」

トモキはキッチンで洗い物を手伝ってくれているリンちゃんをみてまた、肩を落とす。

T「リンもう、遅いし送るわ…」

R「え…あ…でも…」

*「いいからそんなのジユにやらせればいいから!トモキに送ってもらいなさい!じゃ、また明日ね~私も空港までお見送り行くからね~!!」

そう言って私はリンちゃんの背中を押し2人を玄関から見送った。

トモキ…ちゃんと仲直りするんだよ?

そして、ジユは洗い物をしながら話しはじめた。

J「ところでさ?そちらの2人はどこまでいったの?一緒に旅行行ってひと晩を過ごしたかと思えば、あれだけしょっ中ウチに来ていたユウアさんはピタッと我が家に来なくなりましたよね?なんか、2人はぎこちなくてよそよそしいし…オサくんは何聞いても何も言わないし。結局、どうなってんの!?ヤったのかよ?」

それ私もめっちゃ気になってたやつ~!!

ユウアちゃんにメールで聞いてもはぐらかされるし、オサに聞いても楽しかったよ?だけ…

*「ど…どうなの!?」

私も身を乗り出しジユに乗っかって話を聞いてみた。

すると、オサは表情を変えずに言った。

O「俺たちはそんなんじゃないよ?ねぇ、ユウア?」

オサはユウアちゃんに微笑みながらそう言ったけど…

ユウアちゃんの顔はみるみるウチに苦痛に歪んで涙をポロポロと流しはじめた。

*「え…ユウアちゃん?大丈夫…?」 

私は思わずユウアちゃんの横にいき肩を支えた。

O「ユウア…?」

J「おぃ…急になに泣いてんだよ…?」

Y「私……」

*「大丈夫だよ…ゆっくりでいいから…」

Y「婚約辞めたの…」

皆「えぇ!?」

J「はあ!?いつだよ!?」

Y「この前の休みの日に向こうの家に言って正式にお断りして謝ってきた。」

*「ユウアちゃん…」

O「な…なんで…」

はぁ!?なんでってあんたが好きだからに決まってるじゃんか~このバカチンが~!!

と私がマヌケな顔をして驚いているオサに心の中で叫んでいると耳を疑う言葉が飛び込んできた? 

Y「………したの…」

*「え…………?」

 J「え?なんて…ごめん聞こえなかった。もう一回言って?」

ジユの言葉にユウアちゃんは下を向いた。

ユウアちゃんは軽く深呼吸をして意を決したように言った。

Y「私………妊娠したのっ!!!!!!」  

* 「妊!!娠!?」

J「って…ユウア…それ誰の子だよ…ってまさか………」

*「え…ウソ…もしかして…」

J「え…オサくん!?」

ユウアちゃんがゆっくりと首を縦に動かす。 

えぇ~ぇ!?ウソでしょ!?

 J「オサくん…やるじゃん!!」

オサはユウアちゃんをじっと真顔で見つめたまま微動だにしない。

*「オサ?ねぇ、聞いてる?ねぇってば!!ユウアがオサの赤ちゃん!!妊娠してるんだよ!?」

私の呼びかけに我に返ったオサは…微かに震えながらユウアちゃんを抱きしめた。

O「なんで言ってくれなかったんだよ…こんな事1人で全部抱え込んで…」

Y「私が勝手にオサくんのこと好きだから…オサくんに迷惑かけたくなくて…」

O「迷惑なわけないだろ?俺、今度の休みにユウアの実家に謝りに行くよ…親御さんもう、妊娠のこと知ってるんだろ?」

Y「うん…でも、大丈夫だよ、うちのことはなんとかな…」

O「俺が嫌なんだ…ちゃんと親御さんに認めてもらいたいんだ…中途半端な事にはしたくないから俺たちの関係。」 

Y「オサくん…」

J「オサくんも隅に置けないねぇ~でもさ?ユウアの実家の産婦人科医院はどうするの?」

Y「おじいちゃまに素直に私の気持ちを話したら私の味方してくれてね?好きでもない婿を取ってまで家業を継ぐ必要はないって…来年、ジユのおじい様の病院とウチの産婦人科医院を統合することになって…ウチにはお父さんの右腕として野村先生が付いてくれる事になった…」 

O「そんなの俺…聞いてないけど…」

Y「ちゃんと、自分の口で話せって…おじいちゃまに言われて…私…なかなかオサくんに言い出せなくて…」

J「しかし、相変わらずユウアのじいちゃんもやるな?まぁ、ウチのじいちゃんもだけど!」

Y「オサくん…あのね…もし…妊娠したから責任を感じて私のそばにいるなんて考えなくていいからね。正直なオサくんの気持ちを聞かせてほしいの……私…赤ちゃん…産んでもいいのかな…」

O「ユウア…そんなの当たり前だろ…?言ったろ…旅行に行った時に俺は…愛してるんだって。その言葉に嘘はないよ?俺の子…産んでほしい。」

Y「オサくん…ありがとう。」

ユウアちゃんの目にはまた、涙が溢れていた。

*「おめでとう、ユウアちゃん。」

J「よかったな?ユウアの初恋が実って。」

Y「うん。ありがとう…」

そうして、ユウアちゃんとオサはとても幸せそうに見つめ合っていた。
 

つづく
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