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83話
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ジユがマルタに行って早いもので2カ月半が過ぎた。
ジユは毎日ちゃんと何かしらの連絡をくれていた。
電波状況のいい時はテレビ電話もしてくれて、ジユの体温を感じれないのは寂しいけれどそこまで悲しくて耐えられない~!!となることは意外にもなかった。
逆にそれがジユにとってみれば気に入らないようで、毎回のように俺を愛してるか?っと聞かれて正直ちょっと面倒くさい。
オサもトモキも気にかけてくれて、本当に私は幸せ者だなと思いながらユウアちゃんとマタニティ話をして私は心穏やかに過ごしていた。
そして、あっという間と言ったら嘘になるけど…
ついに、やっと今日…待ちに待ったジユが我が家に帰ってくる。
私はずっと朝からそわそわしてたまらない…
私が空港までお迎えに行くと言ったのに、ジユは心配だから家で待っててとうるさかった。
相変わらず心配性で過保護な所は離れていてもなにも今も変わらないまま。
もうすぐ、パパが帰ってくるよ?
大きくなったお腹を手で撫でながらジユの帰りを待つ。
すると、オサのスマホが慌ただしく鳴った。
その電話にこたえているオサの顔色がみるみるウチに変わっていき…青白くなり、私は嫌な予感がよぎった。
そして、オサは慌ててリビングにあるテレビを付けた。
すると、そこに映し出されたのは飛行機が不時着して燃えている映像だった。
搭乗者の多くに負傷者が出たとニュースで淡々と話している…
そして、アナウンサーが飛行機の搭乗便を言って私は耳を疑った。
え…?
うそでしょ…?
*「え…これってジユが乗るって言ってた飛行機だよね?」
私の言葉にその場にいるはずのオサもトモキも反応してくれない…
*「え…オサ?そうだよね?これ…何かの間違いでしょ?」
O「ルリさん…ごめん…とりあえず今から空港に行ってくる…」
*「そんな…」
O「絶対に連絡するからルリさんは家で大人しく待ってるんだよ?トモキあとは任せたよ?」
オサは慌てて車のキーとスマホを持って走って出て行った。
T「うん…姉ちゃん…落ち着こう…まだ、分からないだろ?」
すると、トモキのスマホが鳴り響いた。
トモキサイド
T「もしもし、リン?無事だったの?」
R「うん…私はなんとか大丈夫…でもジユが……」
T「ジユがどうしたんだよ!?」
俺の大きな声に姉ちゃんが震えるのに気づき、そっと横に座って姉ちゃんの肩を抱いた。
R「座席近くの天井が落ちて…閉じ込められて…助けてあげれなかったの…私が飛行機をでてすぐ…飛行機が爆破して…今も救助中……」
T「分かった…とりあえずお前は安全なとこにいろよ?」
R「うん……」
そうして俺はリンとの電話を切った。
*「トモキ…ジユは?リンちゃんはなんだって…?」
T「姉ちゃん……落ち着いて聞いて…ジユは今、飛行機の中にまだいるみたい…救助中だって……」
そう伝えた俺の言葉を聞いて…姉ちゃんの顔は悲痛に歪んだ。
つづく
ジユは毎日ちゃんと何かしらの連絡をくれていた。
電波状況のいい時はテレビ電話もしてくれて、ジユの体温を感じれないのは寂しいけれどそこまで悲しくて耐えられない~!!となることは意外にもなかった。
逆にそれがジユにとってみれば気に入らないようで、毎回のように俺を愛してるか?っと聞かれて正直ちょっと面倒くさい。
オサもトモキも気にかけてくれて、本当に私は幸せ者だなと思いながらユウアちゃんとマタニティ話をして私は心穏やかに過ごしていた。
そして、あっという間と言ったら嘘になるけど…
ついに、やっと今日…待ちに待ったジユが我が家に帰ってくる。
私はずっと朝からそわそわしてたまらない…
私が空港までお迎えに行くと言ったのに、ジユは心配だから家で待っててとうるさかった。
相変わらず心配性で過保護な所は離れていてもなにも今も変わらないまま。
もうすぐ、パパが帰ってくるよ?
大きくなったお腹を手で撫でながらジユの帰りを待つ。
すると、オサのスマホが慌ただしく鳴った。
その電話にこたえているオサの顔色がみるみるウチに変わっていき…青白くなり、私は嫌な予感がよぎった。
そして、オサは慌ててリビングにあるテレビを付けた。
すると、そこに映し出されたのは飛行機が不時着して燃えている映像だった。
搭乗者の多くに負傷者が出たとニュースで淡々と話している…
そして、アナウンサーが飛行機の搭乗便を言って私は耳を疑った。
え…?
うそでしょ…?
*「え…これってジユが乗るって言ってた飛行機だよね?」
私の言葉にその場にいるはずのオサもトモキも反応してくれない…
*「え…オサ?そうだよね?これ…何かの間違いでしょ?」
O「ルリさん…ごめん…とりあえず今から空港に行ってくる…」
*「そんな…」
O「絶対に連絡するからルリさんは家で大人しく待ってるんだよ?トモキあとは任せたよ?」
オサは慌てて車のキーとスマホを持って走って出て行った。
T「うん…姉ちゃん…落ち着こう…まだ、分からないだろ?」
すると、トモキのスマホが鳴り響いた。
トモキサイド
T「もしもし、リン?無事だったの?」
R「うん…私はなんとか大丈夫…でもジユが……」
T「ジユがどうしたんだよ!?」
俺の大きな声に姉ちゃんが震えるのに気づき、そっと横に座って姉ちゃんの肩を抱いた。
R「座席近くの天井が落ちて…閉じ込められて…助けてあげれなかったの…私が飛行機をでてすぐ…飛行機が爆破して…今も救助中……」
T「分かった…とりあえずお前は安全なとこにいろよ?」
R「うん……」
そうして俺はリンとの電話を切った。
*「トモキ…ジユは?リンちゃんはなんだって…?」
T「姉ちゃん……落ち着いて聞いて…ジユは今、飛行機の中にまだいるみたい…救助中だって……」
そう伝えた俺の言葉を聞いて…姉ちゃんの顔は悲痛に歪んだ。
つづく
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