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◆序章
001.はじまり
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昔々、――中原には四狂と呼ばれる四匹の異形の厄災の霊獣たちが住んでいました。
彼らは本能の赴くままに好き放題に暴れては人を喰らう、非常に恐ろしい存在として人々から忌み嫌われていました。
霊獣たちは皆が不気味な異形の姿をしており、四匹の中の一匹の窮奇という霊獣も、血のように赤い目と硬く黒い毛がびっしりと生えた四足歩行の巨大な虎に似た姿を持っていました。
「つまらぬ」
それが窮奇の口癖でした。
窮奇は、とても退屈な日々を過ごしていました。寿命という概念のない霊獣たちにとって、平穏な時間というのはまるで無限地獄のようでした。
人に化けて、暇つぶしにと人と関わってみたりもしました。
人の中には、窮奇を討伐しようとする者も、今までに何度か現れており、四狂の中でも、最も強い力を持つ窮奇に届く強い牙を持つ者はいませんでしたが、彼らとの命をかけた闘いは、そこそこ楽しめたからです。
しかし、文明が開花し出して人が知恵をつけるようになると、事態は一転します。
知恵がつくと、人は変わりました。暮らしも身なりも立派になり、確かに豊かにはなったのでしょう。
しかし、闘いよりも平穏な暮らしを好むようになったことで、大人しく、賢くなりすぎた彼らに窮奇は興味を失ってしまいました。
窮奇は、持たざる者であるがゆえの人の愚かさが好きだったのです。
退屈を紛らわす為の玩具にすらならない。矮小で脆弱な、取るに足らない存在。それが窮奇から見た「人」という存在となりました。
そんな折、四狂の中に気まぐれに善行のようなことを行う者が現れました。
心清らかなる者に施しを行い、彼らの前に立ち塞がる難敵を払い除ける。そうして人の中で、まるで物語の主人公を守護する存在として、彼らは気づけば一部の人間からまるで神様のように扱われるようになっていきました。
ですが、四狂は神ではありません。人が崇める神――天で、この世にあまねく存在の全てを管理し運行している三柱の最高神は、人の|運命にけっして自ら関わりませんが、四狂ですら彼らに太刀打ちすることはできないくらいの威光がありましたから、そんな神を名乗るなど烏滸がましいこと、ありえません。
寛大な最高神たちは四狂を咎めることはしませんでした。しかし、窮奇は己を諌めて、絶対に自らを神と偽ることだけはしませんでした。
(――気にはくわねぇが、あいつらは別だ)
大昔、まだこの世界に人が生まれて間もない頃に、最高神たちに喧嘩を売りに行った記憶を思い出して、四狂は自嘲しました。
しかしながら、彼らの動向にほんの僅かに興味が沸いたのも事実です。
真に清らかなる魂の持ち主などこの世に存在する筈もない。それが窮奇の持論でした。
実際、四狂たちが現在まで関わった人は皆、最後には身も心も魂さえも腐り果てていったのを窮奇は見届けています。
過ぎたる富や愛の前に、人の魂はいずれは濁る。穢れを知らない。無垢。そんな存在はどこにもいない。窮奇には、それが分かっていたのです。
(――人は、愚かでちっぽけな存在だ。幸福の中に小さくも決して埋められぬどす黒い穴を穿たれたことにも、全く気づかないのだから)
窮奇にとっての人は、道に転がる石ころに等しい、価値のない存在でしかありませんでした。
ですから、ただの暇つぶしの一環としてではあっても、四狂が多少なりとも人に愛着に似た感情を抱き交流を持つ中、窮奇だけは変わらず、あまり人と交わらずに生きました。洞窟の中に篭り、眠るだけの日々はとても退屈でしたが、実際のところそう悪くはないと気付いたのもあるかもしれません。
もう一人で、誰とも関わらなくても良いのかもしれない。生きているのに死んでいるというのは、まさにこのことでしょう。けれど、もとより生きているからと言って意味があるなんて誰が決めた訳でもありません。
しかし、ある時に窮奇は一人の幼い少年と出会い、考えを改めるに至りました。
その少年は、印象に残るのは燃える炎のような真紅の髪だけ――。目が見えず耳も聞こえぬ、みすぼらしい少年でした。
いつもの窮奇なら、迷い込んだ子供など無造作に容易く殺していたでしょう。ですが、その時の窮奇は、少年を殺すことをしませんでした。
その行為自体に、特別な意味があったかと言えば否です。
馴れ合うつもりがあった訳ではありません。ただ、あまりに長い退屈の末に気まぐれを起こしただけに過ぎない。あくまで、道端の石ころを蹴らずに、ふと何気なく手に取ってみた。そんな感覚に近い、窮奇にとっては、何千年にたった一度だけの、奇跡のような気まぐれでした。
窮奇は、声を使わずとも、直接魂に話しかけることで会話が可能な術――魂話を使用することができたので、意思の疎通は可能でした。
――尊い血筋の家柄の出身であること。病で目と耳が駄目になってしまったこと。少年は窮奇が尋ねると嬉しそうに答えてくれました。久しぶりに誰かと話すことができたことが、少年はきっと純粋に嬉しかったのでしょう。
理由は分かりませんが、人里離れた場所にぽつんといる理由など容易く想像がつきます。おそらくは捨てられたのでしょう。
目が見えず、耳も聞こえない少年には窮奇の禍々しい異形の姿は見えません。おどろおどろしい地鳴りのように響く声も聞こえないからなのでしょう。
少年は窮奇が「自分は人ではない」と伝えても、窮奇を畏れるようなことは一切ありませんでした。
少年の手が、窮奇の顔に触れました。
――初めて触れられた人の小さな手の感触は柔らかくて、とても暖かいものでした。
窮奇が何もしなければ、少年はこのまま朽ち果ててしまうに違いありません。
小さな、儚くか弱い生命です。
窮奇の棲家は人が暮らすには適していません。
(この子には酷だろう)
窮奇は悩んだ末に、人の世界に紛れて暮らすことを選びました。とはいえ、市政で暮らすことは現実的ではありません。窮奇は人が生きる為に必要なことなど、全く分からなかったからです。
擬態できるとも思えません。
けれど、窮奇はとあることを思い出します。
人の世では無理でも、三柱の最高神たちによって創られた「仙人界」なら、きっと――。
いつだったか「お前も退屈ならどうじゃ?」と、以前に最高神の一柱から、声をかけられたことがありました。
あの時は全く興味がわきませんでしたが、それもありかもしれない。
そう思い、窮奇は、気の遠くなるようなはるか昔の記憶を手繰り寄せながら、少年を背に乗せて「仙人界」に乗り込みました。
「――おい。じじい」
住まいである玉虚宮を蹴破りながら、不遜に言い放つ窮奇を見た時の、皺くちゃの顔をしたその男の驚いた顔は本当に愉快なものでした。
この日より、窮奇は人の世界に足を踏み入れることになりました。
それがすべてのはじまりでした。
彼らは本能の赴くままに好き放題に暴れては人を喰らう、非常に恐ろしい存在として人々から忌み嫌われていました。
霊獣たちは皆が不気味な異形の姿をしており、四匹の中の一匹の窮奇という霊獣も、血のように赤い目と硬く黒い毛がびっしりと生えた四足歩行の巨大な虎に似た姿を持っていました。
「つまらぬ」
それが窮奇の口癖でした。
窮奇は、とても退屈な日々を過ごしていました。寿命という概念のない霊獣たちにとって、平穏な時間というのはまるで無限地獄のようでした。
人に化けて、暇つぶしにと人と関わってみたりもしました。
人の中には、窮奇を討伐しようとする者も、今までに何度か現れており、四狂の中でも、最も強い力を持つ窮奇に届く強い牙を持つ者はいませんでしたが、彼らとの命をかけた闘いは、そこそこ楽しめたからです。
しかし、文明が開花し出して人が知恵をつけるようになると、事態は一転します。
知恵がつくと、人は変わりました。暮らしも身なりも立派になり、確かに豊かにはなったのでしょう。
しかし、闘いよりも平穏な暮らしを好むようになったことで、大人しく、賢くなりすぎた彼らに窮奇は興味を失ってしまいました。
窮奇は、持たざる者であるがゆえの人の愚かさが好きだったのです。
退屈を紛らわす為の玩具にすらならない。矮小で脆弱な、取るに足らない存在。それが窮奇から見た「人」という存在となりました。
そんな折、四狂の中に気まぐれに善行のようなことを行う者が現れました。
心清らかなる者に施しを行い、彼らの前に立ち塞がる難敵を払い除ける。そうして人の中で、まるで物語の主人公を守護する存在として、彼らは気づけば一部の人間からまるで神様のように扱われるようになっていきました。
ですが、四狂は神ではありません。人が崇める神――天で、この世にあまねく存在の全てを管理し運行している三柱の最高神は、人の|運命にけっして自ら関わりませんが、四狂ですら彼らに太刀打ちすることはできないくらいの威光がありましたから、そんな神を名乗るなど烏滸がましいこと、ありえません。
寛大な最高神たちは四狂を咎めることはしませんでした。しかし、窮奇は己を諌めて、絶対に自らを神と偽ることだけはしませんでした。
(――気にはくわねぇが、あいつらは別だ)
大昔、まだこの世界に人が生まれて間もない頃に、最高神たちに喧嘩を売りに行った記憶を思い出して、四狂は自嘲しました。
しかしながら、彼らの動向にほんの僅かに興味が沸いたのも事実です。
真に清らかなる魂の持ち主などこの世に存在する筈もない。それが窮奇の持論でした。
実際、四狂たちが現在まで関わった人は皆、最後には身も心も魂さえも腐り果てていったのを窮奇は見届けています。
過ぎたる富や愛の前に、人の魂はいずれは濁る。穢れを知らない。無垢。そんな存在はどこにもいない。窮奇には、それが分かっていたのです。
(――人は、愚かでちっぽけな存在だ。幸福の中に小さくも決して埋められぬどす黒い穴を穿たれたことにも、全く気づかないのだから)
窮奇にとっての人は、道に転がる石ころに等しい、価値のない存在でしかありませんでした。
ですから、ただの暇つぶしの一環としてではあっても、四狂が多少なりとも人に愛着に似た感情を抱き交流を持つ中、窮奇だけは変わらず、あまり人と交わらずに生きました。洞窟の中に篭り、眠るだけの日々はとても退屈でしたが、実際のところそう悪くはないと気付いたのもあるかもしれません。
もう一人で、誰とも関わらなくても良いのかもしれない。生きているのに死んでいるというのは、まさにこのことでしょう。けれど、もとより生きているからと言って意味があるなんて誰が決めた訳でもありません。
しかし、ある時に窮奇は一人の幼い少年と出会い、考えを改めるに至りました。
その少年は、印象に残るのは燃える炎のような真紅の髪だけ――。目が見えず耳も聞こえぬ、みすぼらしい少年でした。
いつもの窮奇なら、迷い込んだ子供など無造作に容易く殺していたでしょう。ですが、その時の窮奇は、少年を殺すことをしませんでした。
その行為自体に、特別な意味があったかと言えば否です。
馴れ合うつもりがあった訳ではありません。ただ、あまりに長い退屈の末に気まぐれを起こしただけに過ぎない。あくまで、道端の石ころを蹴らずに、ふと何気なく手に取ってみた。そんな感覚に近い、窮奇にとっては、何千年にたった一度だけの、奇跡のような気まぐれでした。
窮奇は、声を使わずとも、直接魂に話しかけることで会話が可能な術――魂話を使用することができたので、意思の疎通は可能でした。
――尊い血筋の家柄の出身であること。病で目と耳が駄目になってしまったこと。少年は窮奇が尋ねると嬉しそうに答えてくれました。久しぶりに誰かと話すことができたことが、少年はきっと純粋に嬉しかったのでしょう。
理由は分かりませんが、人里離れた場所にぽつんといる理由など容易く想像がつきます。おそらくは捨てられたのでしょう。
目が見えず、耳も聞こえない少年には窮奇の禍々しい異形の姿は見えません。おどろおどろしい地鳴りのように響く声も聞こえないからなのでしょう。
少年は窮奇が「自分は人ではない」と伝えても、窮奇を畏れるようなことは一切ありませんでした。
少年の手が、窮奇の顔に触れました。
――初めて触れられた人の小さな手の感触は柔らかくて、とても暖かいものでした。
窮奇が何もしなければ、少年はこのまま朽ち果ててしまうに違いありません。
小さな、儚くか弱い生命です。
窮奇の棲家は人が暮らすには適していません。
(この子には酷だろう)
窮奇は悩んだ末に、人の世界に紛れて暮らすことを選びました。とはいえ、市政で暮らすことは現実的ではありません。窮奇は人が生きる為に必要なことなど、全く分からなかったからです。
擬態できるとも思えません。
けれど、窮奇はとあることを思い出します。
人の世では無理でも、三柱の最高神たちによって創られた「仙人界」なら、きっと――。
いつだったか「お前も退屈ならどうじゃ?」と、以前に最高神の一柱から、声をかけられたことがありました。
あの時は全く興味がわきませんでしたが、それもありかもしれない。
そう思い、窮奇は、気の遠くなるようなはるか昔の記憶を手繰り寄せながら、少年を背に乗せて「仙人界」に乗り込みました。
「――おい。じじい」
住まいである玉虚宮を蹴破りながら、不遜に言い放つ窮奇を見た時の、皺くちゃの顔をしたその男の驚いた顔は本当に愉快なものでした。
この日より、窮奇は人の世界に足を踏み入れることになりました。
それがすべてのはじまりでした。
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