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2章 闇語り
63「逆」
しおりを挟む・向きや手順について
――――――――――――――――――――――――
お寺で修行している知り合いの話。
彼が旅先で、とある古い神社を見たそうなのだが、
どこか違和感を覚えたという話をしていた。
一応手合わせはしてきたそうなのだが、
「うまくは言えないけど、何ていうか……
参拝の手順、これで合っていたのかなあって」
手水鉢で手を洗い、二礼二拍手一礼、その後
神社を出てきたそうなのだが、どことなく
妙な感覚だったという。
それを隣りの部屋で聞いていたのか、
彼らの師が入って来て、
「逆向き、かも知れんな。それ」
何ですかそれ? とみんなが問うと―――
闇語り3話「歴史」でもあった話だが……
『たいてい、そういう施設には二通りある。
“奉っている”か
“封じている”かだ』
それで“封じている”場合でも―――
たいていの神社なら普通に、怒りや恨みを
和らげるために奉じているが、
稀に『絶対に外へ出してはならない』場合もあり、
その時は神社の様相や配置が『逆向き』になって
いるのだという。
「ところでお前―――
そこで何か願ったか?」
師に問われた彼は記憶を探ってみたが、
「いえ、特に何かお願いした事は無かったかと……
忘れただけかも知れませんが」
「……まあ、その程度ならいいだろう」
彼は不安になって、何かマズい事でも?
と師に問い質すと、
「そこまで神社内に封じられている神様ってのは、
当然、すごく力が強い。
だがそういう場合はたいてい―――
お願いに対して『見返り』を要求するんだ。
力が強い分、シャレにならん」
さすがに彼は青ざめ、困惑していると、
「だから気にするな。
忘れたっていうくらいなら、たいしたお願いじゃ
ないだろう」
あまり慰めにもならない慰めを受けたが、
彼は一応強引に納得したという。
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