16 / 203
16・眷属が出来ました
しおりを挟む「……なるほど。
ヒロトお兄ちゃんは、別の世界の人間
だったと―――
この建物も魔導具も、そっちの世界から
持ってきたのですね」
翌日、朝食後……
『みんなに話がある』と俺は切り出し、
わかるように話を噛み砕いて説明した。
別の世界の人間である事、
クレイオス王城に召喚された事。
俺を召喚するのは予定外だったようで、
別の場所に移されそうになった時、そこから
逃げ出した事など。
中身がアラフォーのオッサンだという事や、
最初に異世界へ来る事を持ちかけてきたのは
魔王だという事―――
城に召喚された後、殺されそうになった事は
隠した。
実際の年齢を隠したのは、年が近い方がまだ
警戒や恐れを持たれないだろうというのと、
魔王に関しては今後どう転ぶかわからず……
普通の人間である子供たちは、知らない方が
いいだろう。
また処分されそうになったという事は、
生きている事を知られたりすると、万が一
城の追手が来た場合―――
彼らまで巻き込んでしまう可能性がある。
という事で情報公開の幅を狭めた。
ただ眷属の条件については正直に全て説明した。
眷属にするには合意が必要だという事、
眷属は管理者の命令に逆らえない事。
管理者―――つまり俺次第で、いつでも
解除出来る事。
また眷属は、一体につき毎日管理ptが
プラスされる事。
そして……
俺次第で処分され、管理ptに変換が可能だと
いう事も。
「つまりこれは……
俺がみんなの生き死にを決められるって事だ。
すぐ決めてくれとは言わないから、
よく考えて―――」
「みんなー、ヒロトお兄ちゃんの『けんぞく』に
なっていーい?」
「「「はーい」」」
俺の話の途中でリナが片手を挙げ、先生のように
みんなに向かって問うと、全員が元気よく答え、
――――――――――――――――――――――
『施設内にいる人間が眷属になる事に
合意しました。
認めますか?』
→はい
いいえ
――――――――――――――――――――――
「いやちょっと待って!
みんなよく考えてって言ったよね!?
俺、確かに言ったよね? ねぇ?
自分の命を俺に預けるって話なんだし、
そんな『今日の晩ご飯はカレーでいい?』
みたいなノリで言われても!」
「え!? 今日はカレーなの?」
「やったー!!」
「アレ大好きー!!」
カレーという単語に飛びついて喜ぶ子供たちに、
違うそうじゃなくて、と頭を抱えていると、
「みんな、ヒロトお兄ちゃんが優しい人だって、
わかっているんですよ。
初めて出会った時の事、覚えています?」
「えっと……」
リナの質問に、思わず言いよどむ。
グレンが熱を出していて―――
何とかしようとしていた事くらいしか
思い出せない。
「あの時、ヒロトお兄ちゃんは必死でした。
グレンを助けたい―――
あたしたちを助けたい、と思って動いているのが
わかりました。
何をしても怒らなかったし、わからない事は
何度も教えてくれた。
そんなお兄ちゃんがする事が、悪い事で
あるはずがありません」
単に甥っ子・姪っ子の面倒を見ていて、
子供の扱いに慣れていただけなのだが……
そうまで言われると逆に照れるな。
「……わかった。眷属になる事を認めるよ」
俺はメッセージウィンドウの選択肢―――
『はい』を押し、彼らを承認した。
0
あなたにおすすめの小説
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる