【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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50・勇者Side05

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「どけどけオラあぁああ!!

 軽減レデュース強化上昇ブーストを持つ―――
 この俺に敵うものかよ!」

並みいる魔族とやらを蹴散らしながら、
俺は敵戦力の深くへと切り込んでいく。

見た目は人間に似たヤツもいるが……
角や翼、そして体格も比較にならないほど大きな
相手もいて―――
やはりコイツらは人外なんだな、と嫌でも
思い知らされる。

「うおっとお!?」

「バカ!! 止まれ頼音レオ!!
 お前1人だけ深追いしてんじゃねえ!」

横から来たこん棒? か何かの攻撃を
弾き返しつつ―――
ダチの琉絆空ルキアが駆け付けてくれ、

「今日はあくまでも様子見……
 偵察がてら、という話だったでしょう。

 後は自分が反射リフレクトで引き受けます。
 2人とも後方へ」

続いて、勇者俺たちの中では一番の年長者のアラサーの
オッサンがやって来た。

「すいません、武藤さん」

「悪ぃ悪ぃ、頼むわ」

ここはあのオッサンの厚意に感謝し、
ひとまず退く事にすっか。

こうして初戦でひと暴れした俺は―――
自軍まで戻った。



「は~……」

「ふへぇえ……」

ここは女性勇者に個別に与えられた、野戦用の
特別テント。

その『家主』である私の前で―――
大企業の秘書のようなオーラを放つ女性と、
ツインテールの女子高生の少女が、同時に
疲れた声を上げていた。

「だ、大丈夫ですか?
 白波瀬さん、弥月みつきちゃん」

私が心配して声をかけると、

「いやもう、あまりにも露骨過ぎて」

「武田ッチのところは?
 どんな生き物が来た?」

という事は……
この二人にも『アレ』が来たんだろうな、
と察し、苦笑してしまう。

「何かこれくらいの小っちゃい子が来ました。
 年齢を聞いたら、9才とか……」

私は腰より少し上の辺りで手を水平にし、
やって来た『彼』について話す。

「あ~……
 でもこの中じゃ『当たり』よ、ソレ。

 アタシんとこへは、脂ぎったブタが来たわ」

「私のところは―――
 ヒョロガリのヒゲオヤジ?

 ウチのお父さんより年上ってあり得ねー」

二人はぐったりしながら、それぞれ自分の
ところへ来た相手について語る。

要するに私たちの『お相手』が、この機会に
顔合わせに来たのだ。

「仮にも戦場で、何を考えているんでしょうか」

私がフー、と大きく息を吐くと、

「まあ島村君たちとは離れているし、
 あくまでも後方支援って言ってたから……
 それなりの安全は確保出来ているんでしょ」

「小さい子もいたみたいだし、それに多分その子も
 王族なんだよね?」

確かに、あの少年からはそう自己紹介された。
彼女たちの話しっぷりからすると―――
二人に来た人たちもまた王族なのだろう。

「でも私たちは元の世界に帰る予定なんでしょう?
 それなのに結婚相手って」

私の疑問に、白波瀬さんも弥月ちゃんも眉間に
シワを作って、

「ま、そういう事……でしょ。
 覚悟というか予想はしていたけど」

「元の世界に帰らせる気は無い―――
 もしくは戻す手段は無いって事かぁ」

ショックな事には違いないけど、ある程度は
想定していたので、そこまで絶望感は無い。
私は眼鏡をくい、とかけ直すと、

「それに―――
 そうだとしたら、ヒロト君は……
 まだこっちの世界にいるはず。

 必ず助け出しましょう」

そこで私たち三人は、力強くお互いに
うなずいた。

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