【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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96・休憩エリア・コンビニ

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「ふふ、ふひ、ぬふぅうう……」

ダンジョン:【エンテの街地下】、
地下一階休憩所エリア。
そのコンビニの一角。

『18禁』と書かれた壁で仕切られていた
そこで―――
ブロンドのセミロングに、前髪で目が隠れた
女性が笑みを浮かべながら……
独り言をつぶやいていた。

「……何をしているんですか、ララベルさん?」

「うっひょおっ!?」

あたしが声をかけると、飛び上がらんばかりに
驚いて振り向く。

夜、一度子供たちをトイレに起こした後、
ヒロトお兄ちゃんと手分けして休憩エリアを
見回っていたところ―――

コンビニの隅で不気味な笑い声を聞き、
そこに足を踏み入れると、元女性騎士団の
彼女がいた。

「あああ、リ、リナ殿か。
 びっくりさせないでよ。

 それよりココは子供は入っちゃ
 いけないんじゃ」

「あたしはヒロトお兄ちゃんともう結婚
 してますから。
 子供じゃありません。

 それより一体何を―――」

と、周囲を見て固まる。

そこにあったのは『見せられないよ』的な、
ヒロトお兄ちゃんの言っていた、実物の
ような絵。
それに『こみっく』『まんが』と呼ばれる
精密な描写の絵も多数あり……
しかもそれらがみんな、ほとんど裸の
女性のもので。

思わず視線を反らすと同時に、

「え?
 ラ、ララベルさん……こんな物を?

 じょ、女性だけの世界にいたら、
 そういう関係になる人もいるって話
 ですけど」

「ちーがーう!!
 じ、自分が見ていたのはコレで―――」

「はうわぁあっ!?
 み、見せつけないでくださ……い?」

と、彼女が見せて来た絵は精細な絵の方で、

「…………」

「…………」

と、しばらく二人でそれに見入り、

「ふぅ……」

「ふぅ……」

どちらからともなく、満足と達成感の
ため息が漏れる。

「これは子供には見せられない―――
 と言うより、男性陣には見せられませんね」

「自分も同感であります、リナ殿。
 して、今後われらはどのように動くべきで
 しょうか?」

あたしの言葉に、ララベルさんは最敬礼の
構えで返し、

「あたしは妻として、これは高く売れる……
 そのように考えます。

 しかしヒロトお兄ちゃんはこの手のものは
 抵抗があるでしょうし、ここは一つ―――
 夫の手をわずらわせず動く事にしましょう。

 出来れば、今ダンジョンにいる女性陣にも
 手伝って頂きたいのですが」

「自分のそのように考えるであります、リナ殿。

 まずはサリー様に話を通し、マリア様・
 アマンダ様―――
 そして女性経由で販路を作るのはいかがで
 ありましょうか」

「異議無し、ですわ」

と、そこまで話したところで、

「おーい、リナ。
 こっちの巡回は終わったけど」

ヒロトお兄ちゃんの声が聞こえて来たので、
慌てて店内の方向へ反転し、

「ではこれで。
 元女性騎士団の方々へはよろしく」

「了解であります、マム!」

そしてあたしはコンビニを出ると、そこで
夫であるお兄ちゃんと合流し、

「あ、リナ。
 コンビニにいたのか。

 そっちは何も無かったか?」

「ええ。
 『何も』ありませんでしたわ」

「??
 何か嬉しそうだけど……」

しまった、思わず顔に出ちゃっていたようですわ。
あたしは軽く頭を左右に振って、

「う、ううん。
 何か新しい商品が増えていたみたい
 だったから」

「あー、季節によってある程度入れ替わるんだよ。

 ただ無くなる商品もあるから……
 いっぺん全部の商品を複製出来るように、
 『所有』した方がいいかもな」

「そうね。
 店ごと複製する事って出来ます?」

「そうだな。
 万が一取り残す事を考えたら、全部いっぺんに
 やった方が良さそうだ」

お兄ちゃんの片腕に手を回して廊下を
歩きながら、あたしたちの寝室へと
戻っていった。

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