【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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100・勇者Side10

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「……ってわけでさ。

 俺たちを召喚した聖教会ってのが絡んでいて、
 無視も出来ない状況なんだと」

クレイオス王国王宮、女性専用エリア……
そのギリギリの通路―――
そこで島村さんがすっかり髪染めの色が取れて、
黒くなった短髪をかきながら話していた。

「何か王族? ってゆーかー。
 その王女サマも苦労してるんだねー」

「まあ、話が思ってもいない方向に転がって
 いるのは確かでしょうね」

弥月みつきちゃん、白波瀬さんが彼の話を
聞いてうなずく。

「その話は、私に協力してくれている神官の
 方も言ってました。

 もしまた前回のように聖教会が強行しそうに
 なったら、前もって知らせてくれると」

私が語ると、熊谷さんが島村さんの方を向いて、

「武田さんがそう言うなら本当なんだろうな」

「ンだよ琉絆空るきあ
 カミュ王女様の言う事が信用出来ねーのか?」

「いや俺が信用してないのは頼音レオ
 お前の記憶力と理解力」

「酷くね!?」

すると男性陣では一番年上の武藤さんが
なだめるように、

「どちらにしろ情報源が少な過ぎるからなあ。

 カミュ王女様、そして神官―――
 双方が同じ事を言っているのなら、
 その情報の信頼性は高くなる。

 ただ最悪の場合……
 逃げる事も覚悟しなければならないかもな」

それについては同意というように、
男性陣・女性陣ともに沈黙する。

「……そうだな。
 カミュ王女様も、全面戦争になる事は望んで
 いないっぽいし。
 そんな身勝手な事に付き合わされる義理は無ぇ。

 ただ彼女やその家族だけは守るぜ」

「俺も……
 今まで世話になった侍女の人たちは
 見捨てられない。

 逃げるとしたら、その人たちも連れて―――」

島村さんと熊谷さんは、戦争には参加しない、
そう決めているようだ。

「自分もそうですね。
 アンクちゃんに情が移ってしまいましたし、
 お世話をしてくれた方々を置いて逃げるのは
 後味が悪い。

 いざという時は自分の反射リフレクトがあれば、
 何とかなるでしょう」

武藤さんも、同調して語る。

「まあ確かにねー。
 短いけどこっちの世界にも顔見知り
 増えちゃったし」

ツインテールの少女がその髪を揺らしながら
話し、

「武藤さんの反射があれば、少なくとも
 逃げる分には問題無さそう。

 私は守護ガーディアンが、弥月ちゃんは
 探索サーチが……
 武田さんは聖女スキルでたいていの
 病気やケガを治せるし。

 そうなると考えなきゃいけないのは……
 どこに逃げるかよね」

キャリアウーマンといった体の女性が、
ストレートロングの髪をつまむ。

多分、白波瀬さんは私たちが考えてた―――
脱出計画に誘導しているのだろう。

「そうですね……

 逃げるだけじゃなく、身を隠さなければ
 ならないし。

 他国に逃げても戦力として期待される
 でしょうから、いっそ山とか森とか」

私が方向性を示すと、みんなは
『そうだな』『野外はキツいなー』と
口々に感想を言い合い、

「まあ出来りゃ、そんな事になって欲しくは
 ないけどなぁ」

最後に島村さんが楽観的な事を言って、
その場はお開きとなった。

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