【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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111・再会

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「では、バームードさん、グレッグさん、
 それにエレンさん、ですね。

 こちらで一週間お預かりいたします」

ダンジョン:【エンテの街地下】―――
地下一階休憩所エリア。

そこの会議室で、この街の裏社会の組織の
一つであるズコウファミリー……
そこからの代表者三名を受け入れる手配を
していた。

「まあここは、酒もメシも美味いから
 ありがたいけどよ」

頬に傷のあるボサボサ髪の男がバームードさん。
一番最初に、こっちが捕まえた男だ。

「しかし賭けとは……
 それも3対3の勝ち抜き戦」

「いいじゃねーか。
 勝っても負けても、あと腐れなくて
 結構だぜ」

スーツが似合いそうな、固いイメージの
眼鏡の中年と、

リナより4、5才年上と思われる―――
赤茶のツインテールの少女が男言葉で
話し合う。

眼鏡の男性がグレッグさん。
女の子がエレンさん。

まさか代表の一人が女性、それも少女とは
思わなかったが、

「じゃあ、コイツらの事は任せた。

 一週間経ったら俺も来る。
 お前ら、飲み過ぎるんじゃねぇぞ」

彼らのボスである黒ヒゲ・スキンヘッドの男は、
それだけ言い残すと退室し……

残された三人を前に、俺は改めて説明する。

「では、基本的には地下六階にある
 『多目的フロア』で過ごして頂きます。

 そのあたりはバームードさんが詳しいと
 思いますので」

そこで同室にいた元女性騎士団のメンバー、
シーマさん・メグさん・ララベルさんの方を
向いて、

「ダンジョン内を歩く時は、彼女たちの
 誰か1人と同行してください。

 では、地下六階までご案内お願いします」

「「「ハッ!!」」」

俺の指示に最敬礼で答え―――
囚人を連れ出すような感じで、計六人は
会議室から消えた。

さて、これから一週間……
彼らはどんな体験をするのだろうかと、
思いを巡らせていた時、

「あの、お兄ちゃん」

増設させた俺たちの管理者部屋から、
困惑した顔で妻が出て来て、

「?? どうした、リナ?」

俺が聞き返すと、彼女は俺の腕を引っ張り、

「と、とにかく来て。
 あの『監視かめら』っていうのが―――」

そこで俺は、一緒に管理者部屋へと移動した。



「あれ?
 これは魔境の森の方の」

そこの監視モニターには、最初に作った
ダンジョンの映像が映っていた。

どうも切り替えで、各ダンジョンの様子も
確認出来るらしい。
こんな機能があるなんて知らなかったな。

「ん?」

よく見ると画面に『異常アリ』の文字表示が。
何かあったのかな?

マイクをONにすると、そこのダンジョン内で
発されている警報のような音が飛び込んでくる。

「この警報……
 確か、あの奴隷商の連中が岩穴まで
 やって来た時の」
(■17話 予期せぬ訪問者参照)

俺は画面を次々に切り替えていく。
すると、あの入口の岩穴に人影が見え、

「誰か来ているようだけど」

「冒険者の方々?
 でも、それにしては身分が高そうな」

俺はカメラを操作し、ズームアップして
連中の特徴を探る。
すると―――

「えっ?
 まさか、魔王メルダか?」

「ま、魔王!?」

俺の言葉に妻が驚くが、

「いや、彼女が俺を最初にこの世界へ
 呼んだんだよ。

 その途中、クレイオス王国に取られた
 わけだけど……
 まあ悪人じゃないと思う。

 ホーンドさんまでいるな。
 こんなところで何しているんだ?

 エンテの街まで来る途中で休んでいるのか?」

レベルアップしたおかげか、どうもいろいろと
機能が追加されており―――
俺は室内のスピーカーに繋ぐよう設定すると、
そのボリュームを上げる。

すると、彼女たちの会話が聞こえてきた。



「ぬうぅう~……
 どうしてこんな時に、人間どもが
 探索などしているのだ!?」

「かなり大がかりなようですね。

 まあ、食料も十分にありますし、
 根気よく待ちましょう」

メルダは、苛立ちながらも途中寄った
王都で購入したパンを頬張る。

「エンテの街、ヒロトに会うまで後少しだと
 言うのに……
 まったく、うまくいかないものだ」

「しかし、ヒロト殿に連絡は出来ないのですか?

 メルダ様が指名したダンジョンマスターで
 あれば、支配下であり―――
 直接交信が出来るはずなのですが」

ホーンドの言葉に、アタシは首を軽く
左右に振って、

「そんな事はとっくに何度も試したのだ!

 やはり、途中で人間側に呼ばれたからか、
 アタシの支配下でも無ければ、人間側にも
 捨てられているから……
 かなり微妙な立ち位置になっているようじゃ」

ふぅ、とため息をつき……
明かりの魔法で照らされた岩の天井を
見上げる。

「今となっては、ヒロトが奴隷にもならず、
 ちゃんとダンジョンを作る事が出来ているのが
 救いだけど。

 ―――?」

そこへ、何やら奇妙な雑音がしてきた。
人の声でも風の音でも無い。
一体何が? と身構えていると、

『あー……
 メルダ、聞こえるか?

 俺だ、ヒロトだ。
 今、入口を開けるから入ってくれ。

 俺もすぐそちらへ向かう』

「ヒ、ヒロトか!?」

アタシは思わず立ち上がる。
すると同時に、岩壁の一部が扉のように
左右へ開かれた―――

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