【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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119・カミュ王女Side12

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「カミュ王女様。
 例の調査の進捗しんちょくですが……」

「……うむ」

ヒロト・ジンムの行方―――
その捜索隊を極秘に送り出し、十日ほど
経過したが、未だにこれといった成果は
上がらないでいた。

どうせ今日もまた同じ……
そうわらわが思っていたところ、
報告する兵士の口から新たな情報が飛び出す。

「発見が2つありました。

 1つは、装備や衣装の切れ端が見つかった
 との事です」

「ふむ?」

過度な期待をせず、先を促す。
装備というのであれば、どうせ冒険者か
大人であろうし……

「これらは、成人男性のものと思われる
 遺留品いりゅうひんでした。

 何でも、魔境の森で行方不明になった、
 奴隷商の一行がいたとの事で―――
 これらは、その護衛をしていた者の物と
 思われます」

そしてわらわの予想とたいして違わない説明が
返ってくる。

あの森、危険な事は危険なのだが……
魔除けの匂い袋を持つなどして、強行突破は
可能だからのう。

「その奴隷商は?」

「その後、冒険者ギルドに調査が依頼され、
 遺品を持ち帰ったとの事」

あの森で行方不明は死と同義であろう。
生死の確認が出来ただけでも御の字―――

だが何としてでも、ヒロト・ジンムの結果だけは
ハッキリさせねば。

「……2つ目は何だ?」

「ハッ!
 森へ半日ほど入った地点で岩山を発見。

 そこの岩穴で、何者かが滞在したであろう、
 痕跡こんせきを見つけたとの事」

その報告に、思わずわらわは立ち上がる。

「そこは安全なのか?」

「ほ、報告では―――
 入口は人一人入れるほどの穴で、大型の魔物は
 通れないだろうとの事。

 そこで迷い込んだ者が、一時避難先として
 使っていたのでは、という話です」

そこへ迷い込んで、最悪餓死したとしても
遺体は残っているはず。

しかし、もしそうなら報告しているはず。
気持ちを落ち着かせ、先を問う。

「そこに遺骨や遺体は……?」

「発見報告は入っておりません。

 ただ、足跡からして―――
 大小様々な足跡があった事から、先ほど
 申し上げました奴隷商の一行と……
 商品である子供たちも、そこに滞在して
 いたのではないかと推測されます」

小さな足跡もあったという事は、子供でも
そこに入れば生き延びる目はあったはず。

遺体や遺骨がそこに無かったのなら、
少なくとも生きてそこから出たに違いない。

わずかな可能性にすがりつくように、
わらわは頭を回転させる。

「王都・ネーヴェを除き、そこから一番近くに
 位置している村や町はどこだ?」

「それは恐らく、エンテの街になるかと」

生きているか、もしくは何者かに保護されたと
したら―――
人が住んでいる場所まで移動した可能性も
無くは無い。

「報告、ご苦労だった。

 あと3日捜索して何も無ければ全員
 引き上げさせろ。
 秘密順守も徹底させてな」

「ハハッ!!」

兵士が退室し、一人残ったわらわは次の手を
模索する。

エンテの街……
あそこの領主は確か、ハーレイドッグ子爵家で
あったか。

わらわは机に向かうと―――
次の一手に取り掛かった。

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