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133・王都へ行こう02
しおりを挟む「止まれ!」
「ここはクレイオス王国の王都・ネーヴェだ。
訪問目的、それに身分を証明する物を」
王都をぐるりと取り囲む城壁、その門の前で、
俺たち一行はチェックを受けていた。
メンバーは俺とリナ、治癒師のミュランさん、
護衛として―――
元女性騎士団のメグさんとリミットさん、
ララベルさんが同行していて、
「我々は元王室女性騎士団ゆかりの者だ。
もう引退済みだが、後輩たちの顔を見に来た」
ブロンドのセミロングの女性……
ララベルさんが身分証を見せると、門番たちの
態度が一変し、
「失礼いたしました!
どうぞお通りください!」
と、ミュランさんは元より俺やリナの身元を
問われる事なく、すんなり入る事が出来た。
「ずいぶんとあっさり通してくれましたね?」
俺が門を振り返りながら話すと、
「んっふっふ。
騎士団は女性も男性も軍のエリートだからね」
「そして軍は究極の上下関係。
一線を退いた後も、頭が上がらないのは道理」
丸眼鏡のメグさんと、リナとほとんど
身長が変わらないリミットさんが答える。
なるほど。
門番兵も軍属と考えると、元とはいえさらに
上層部、エリートだった人たちに対し、無下な
態度は取れないか。
「でもこうなると確かに、メルダやコマチが
同行しなかったのは正解かもな」
「そうですねえ。
思ったより確認が厳しそうでしたし」
実は王都へは、ダンジョン:【魔境の森】を
経由して来ており―――
そこでメルダにも王都行きの事を話したのだが、
彼女はここの門番を騙すような形で切り抜けた
らしく、
(■98話 その頃メルダは04参照)
顔を覚えられているかも知れないので、と
同行を断念した。
そして本来護衛として同行するはずだった
パトラとコマチも、エンテの街で例の俺の捜索に
引っかかっていたらしい。
これは冒険者ギルドから戻って来たガド子爵様に
聞いたのだが、
コマチは黒髪黒目であり、俺の特徴と合致し……
それで『念のため』呼び出しがあるかも知れない
と、冒険者ギルドからリークがあったらしい。
明らかにコマチは性別が異なり、しかも
外見的にも俺より年上のはずなのだが、
少しでも成果が上がっていると見せるため、
なりふり構っていないのではないか―――
というのが子爵様の見解だった。
なので、このタイミングでコマチの姿が
見えなくなるのはマズいと判断し、
パトラも残して万が一に備え、その代わりに
本来一人だけ案内役として元女性騎士団の人に
来てもらうところを、三人に増やしたのである。
そして俺たちは、ララベルさんの案内の下、
王宮へと向かった。
「これは先輩方!
連絡を頂ければお迎えに上がりましたものを」
「久しぶりだな、ルラン。
元気にしていたか?」
王宮もほとんど顔パスで通され、俺に取っては
久しぶり、かつ良い思い出の無い場所へと
戻って来た。
出迎えたのはブラウンの短髪に切れ長の目をした
女性で―――
ルランさんと呼ばれた彼女は、なんと現役の
女性騎士団長らしい。
こちらの元女性騎士団の人たちにペコペコと
頭を下げ、思わず恐縮してしまう。
「まあ取り敢えず中に入れてくれ。
詳しい話はそこで話そう」
「ハッ!
ではこちらへ……」
そのまま俺たちは、王宮内部―――
女性騎士団専用の施設へと行く事になった。
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