【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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145・処遇

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「……なるほど。

 身寄りの無い、家の無い子供たちを見て、
 助けたかったわけか」

「ご、ごめんなさい」

「ここならいいかと思って……
 普段は誰も使っていないし」

グレンとプリムが正座しながら俺に謝る。

確かに、一度【ハーレイドッグ子爵家地下】を
作った後は、俺は一度も行き来していないし、

【エンテの街地下】との距離は二キロあるか
無いか。
大人なら平気でトイレもガマン出来る距離。

それで誰も気付かなかったのだろう。

「あ、あなたがヒロトさんかい?

 アタイの名前はカトリーナだ。
 お願いだ、チビたちだけでもここに置かせて
 くれないか?

 アタイなら何でもするから……!」

ピンクに似た淡い白色のミドルショートの
髪の少女が、なぜか服を脱ぎ始め、

「ストップ止まれウェイト。

 まず落ち着きなさい。
 いきなり追い出すなんて事はしないから」

俺の言葉に彼女は手を止め、ようやく
ホッと一息つく。

「他に、この事を知っている人は?」

リナがやや厳しめな口調で問い質し、

「……ハーレイドッグ子爵家で、
 メイドや執事の勉強をしている子たちなら
 知っています」

「みんなで、交代で来ていたの。

 ボクたちも、ヒロトお兄ちゃんに助けて
 もらわなかったらと思うと、見ていられ
 なくて」

そう言われるとなー……
プリムはともかく、グレンを始め彼らに会った
時は、ほとんどサバイバル生活だった。

街の外か中かという差はあるが、食うや食わず、
誰にも助けてもらえない姿は―――
あの時の自分たちの境遇に重なって見えたに
違いない。

「どうしてヒロトに言わなかったのだ?
 旦那様の性格を考えれば、すぐ受け入れたで
 あろうに」

メルダがフォロー気味に聞くと、二人とも
微妙な表情になる。

「メルダ、それはこくというものだよ。

 ただでさえ助けてもらった自分たちが、
 他の人たちまで助けて、とは言えなかったん
 だろう」

図星だったように、プリムとグレンが
目を伏せる。

「その子たちを責めないでやって欲しい。
 アタイたちを助けるためにしてくれた
 事だから……」

「そうですね、ひいき目無しで優しい
 良い子たちだと思っています。

 野良犬や野良猫ではなく人間を入れた事は、
 ちょっと予想外でしたけど」

カトリーナさんとのやり取りに、二人は
顔を赤らめたり照れたりする仕草を見せる。

「それでヒロト殿」

「この子たちはこのまま―――
 ここにいても良いのだよな?」

少し離れた場所には、女性騎士団の二人が
子供たちに囲まれ、またあやしながら、
至福の表情でとろけており、

それを見て嫁二人は苦笑していたが、

「ダメに決まっているでしょう。
 ここは出て行ってもらいます」

サリーさん、シーマさんを始め、
俺以外の室内の人たちが目を丸くして驚くが、

「今はみんな大丈夫そうですけど、
 熱とか出したらどうするんですか?

 それにここはあくまでも地下通路。
 自販機や差し入れだけでは栄養も偏るし、
 ずっと引きこもっているわけにもいかないん
 ですよ?

 こちらで誰か保護者を用意しますから、
 君たちはその人の目の届くところに移動して
 もらいます!」

俺がそう説明すると、カトリーナさんが
ポロポロと涙を流し始め、

「えっ!? あ、あのー」

突然の事に俺がオロオロしていると、

「あー、ヒロトお兄ちゃん泣かしたー」

「すまんのう。
 アタシたちの旦那様は、ちょっと回りくどい
 ところがあるのだ」

妻たちが彼女をなだめに入り、
俺はカトリーナさんが泣き止むまで、
ただ困惑し続けた。

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