【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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189・エバンス勢VSダンジョン06

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「勇者様たちが勝ったー!!」

「カミュ王女様に続いて2勝だ!!
 これで勝敗は並んだぞ!」

「希望が見えて来ました……!」

王都・ネーヴェの住人たちは、
モニター越しの結果を見て、
飛び上がらんばかりに喜ぶ。

「やっぱり勇者様だ!
 この国を救ってくださるのは―――」

「ああ、魔族の襲撃を防ぎ……
 地下に避難するまでの時間稼ぎを
 してくれたのも、勇者様たちだと聞く」

「それに引き換え……
 聖教会の連中は何してるんだ?」

そして民衆の評価は、王家や勇者たちへの
賞賛とは対照的に―――
非難の矛先が聖教会に向き始めた。



「レオ様、信じておりましたわ!!」

「あ、ああ、うん」

ダンジョン:【魔王城地下】で、カミュ王女が
勝者の一人である島村頼音レオに抱き着く。

一方で熊谷琉絆空ルキアには……
リオネル、リュレンが頭を下げ、勝者を
たたえる。

「まいりました」

「異界の勇者よ、確かに強かった」

そこでルキアは首を左右に振り、

「いえ、そちらも十分強かったです。
 ただ経験の差が出たかと。

 恐らく、あと2・3回俺たちと戦いを
 重ねれば―――
 勝敗はどうなるかわからなくなるでしょう」

「……痛み入ります」

試合後も礼儀を尽くす彼に、魔族の女性陣から
『ウチとは違うねー』『紳士じゃん』と、
小声でささやかれ、

「どうじゃ兄上?
 これで勝敗は並んだぞ?」

「フン。ただ元に戻っただけであろう。
 もう勝ったつもりでいるのか?」

兄妹、魔王同士が口で応酬し―――

『では第5試合―――

 魔族代表として4名、
 ガエラ・ジャックス・アンスリウム・
 リムセ選手と、

 メルダ・クレイオス王国連合代表として4名、
 グレッグ・プリム・リミット・マコ選手が
 戦います!!』

次の試合のアナウンスがなされ、
選手たちはそれぞれ、コクピット型の
筐体きょうたいへと乗り込んでいった。



『えー、5試合目―――

 メルダ・クレイオス王国連合代表、
 グレッグ・プリム・リミット・マコ選手の
 勝利です……』

三十分ほど後―――
ダンジョン:【魔境の森】のロビーで、
俺は第五試合目の決着をアナウンスする。

あの後、試合展開はほぼ一方的に人類側が
圧倒し……

というより魔族側の仲間割れ・自滅が酷く、
びっくりするほど盛り上がらなかった。

何せ魔族側の男、ガエラ・ジャックス選手が
勝手に単独で突っ込んだりするので、

アンスリウム・リムセ選手が『止まれー!!』
『何してるの!? バカなの!?』と、
味方であるはずの彼らに絶叫し、

『俺はちゃんと敵を倒しているだろ!!』
『その分味方の被害が大きくなってるのよ!!』
と、モニターを通しての口ゲンカが人類側と
魔族領に発信されて……
ある意味、そういう意味では盛り上がったと
いえる。

そして誰の目から見ても、敗因は明らかで
あった。



そしてダンジョン:【魔王城地下】では……

「…………」

「まあ何だ兄上。

 同じ魔族として同情する」

両腕を組んで苦々しく両目を閉じるエバンスに、
微妙な表情でメルダが慰めの言葉をかける。

「だがこれでわかったであろう?
 アタシも先代も、その前も―――
 どうして人間側へ攻め込まなかったのか」

「ああ。ここまでとは思わなかった。

 もし俺が勝ったとしても、いったん侵攻は
 諦めて改革を行おう」

「まだ勝つつもりでおるのか。
 では次の試合で終わらせてやろうぞ♪」

そしてメルダは自分陣営の方へ振り向くと、

「じゃあ行きますか、エレンさん」

「うっし!
 腕が鳴るねえ♪」

そこでヒロトの妻の一人と―――
ズコウファミリーの一員が立ち上がった。

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