【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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199・エピローグ04

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「え? そんなに?」

「国境を隣接している二ヶ国からは元より、
 国交のある周辺国からも、条約締結の要請が
 相次いでおる。

 もちろん、水面下で極秘裏に、だかのう」

ダンジョン:【魔境の森】のロビーで、
俺はメルダから報告を受けていた。

内容は、クレイオス王国を通じ―――
複数の国から、王国と結んだものと同じ密約を
我が国でも、というもので、

「実質、こちらの支配下に入るって
 事なんだけどなあ。

 そんなにあっさりと自治独立を捨てられる
 ものなのかな?」

俺が首を傾げていると、

「でもヒロトお兄ちゃん、これと言って
 クレイオス王国に命令とか出して
 いませんよね?」

リナが俺の片腕に手を回しながら聞いてきて、

「まあそうだね。

 実際、こちらのやり方に口を出さなければ、
 そちらもご自由にって感じだし。

 目に余る事をしなければ、介入はしないさ」

「どちらかというとそれは支配者というより、
 神様目線だのう。

 聖教会が信仰する神より……
 よっぽどヒロトの方が神様らしいわい」

メルダが呆れるように、リナの反対側へと
回り込む。

「でも本当のところ―――
 王家にも無いでしょ、このダンジョン以上の
 物って。

 魔導具にしろ、食べ物にしろお酒にしろ」

「正直そこなんだよなあ。

 食料はいくらでも自給自足出来る、
 地上の土地もらってもエアコンや水洗トイレの
 無いところに住みたくないし。

 かと言って住人もなー。
 あまり多いと管理が大変だから、
 今のところ緊急事態の時しか
 受け入れたくない」

こちらから提供出来るメリットは多いが、
向こうから受けるメリットは少ないのだ。

『いっそ国民全員を眷属に』……
と、メルダから提案された事もあったけど、
あれは俺からの申し出に対して答える事が
必須であり、一人一人対応するのは現実的
ではない。

また魔力や地位、能力に比例するのか―――
王族や勇者を眷属にするだけでも、
使いきれない管理ptポイントがダンジョンへと
還元されていた。

「国が役立ってくれた事と言えば、
 経済的理由で子供を奴隷商に売る場合の、
 相談窓口を作ってくれた事くらいか」

「あー、アレですね」

「ズコウ殿も協力しているのであろう?」

俺や妻たちが話しているのは、いわゆる
貧困に関するホットライン。

どうしても子供を手放すくらいに窮地きゅうち
おちいった時、まずはそれを相談する機関を設置。

預かった子供たちをダンジョンに直結した
各施設に保護し、

パトラ・コマチの二人を頂点として―――
ズコウさんに、水商売に向かなかったり、
引退した女性を手配してもらって……
子供たちの世話をしてもらっている。

奴隷制を止めさせるより、まず現実的な
ところから考えると、そこに落ち着いた
形だ。

「おおぬし、ここにいたか」

「お邪魔しまーす」

ちょうどそこへ、魔狐マジカルフォックス銀猫シルバーキャット
二人の配下が姿を現す。

「パトラ、コマチ。
 何かあったのか?」

「お客様が来ております」

「カミュ王女様にアンクさん、
 武田さんと白波瀬さんと弥月みつきさん、
 それに女性騎士団の人が何名かお待ちして
 おりますにゃ~ん」

見事に女性だけだなあ、と俺が思っていると、

「あ、来たんですね!」

「ではアタシたちはちょっとコレで―――
 ちと管理者部屋を貸してもらうぞ?」

リナとメルダがいそいそとソファーから立ち、
パトラとコマチも一緒に離れて行く。

あそこはプライベートな空間だが……
二人が同意しているのなら、まあ問題ないかな。

俺はソファーに横になると、そのまま
夢の世界に入っていった。



「やっぱりこの体勢は燃えますね」

「ほとんど身動き出来ないので、その、
 襲われている感じで」

「あーわかりますわかります」

一方、管理者部屋に入った女性陣は―――
パソコンの動画に釘付けとなっていた。

「てゆーか武田っち、結局来てるじゃん」

「こここれはその、やっぱり私が年上という
 事で、リードしなければと」

「ん? 誰もクラリス様が相手なんて言って
 ないんだけどー?」

女性勇者陣も動画を見ながら語り合い、

「これが異世界のてくにっく……!」

「必ずや、活用してみます!」

「なるほど、なるほど……
 相手が小さくてもこれなら何とか」

女性騎士団もまた、真剣に動画を食い入るように
見つめ―――

「奥方様たちはこれを見て?」

「うん。だいたい試しましたよ」

「おー、マスターたちはやっぱり夜も
 エグいにゃ~ん」

ヒロトの配下の魔物とリナの会話に、
他の全員が聞き耳を立て、

「密かにヒロトの『こすぷれ』姿と、
 アタシたちのてくにっくに負けた時の
 録画集もあるけど、見てみる?」

「「「ぜひ!!!」」」

女性陣たちは声を一つにして答え―――
もちろんヒロトはその事を知る由も無かった。


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