魔力極振りの迷宮探索

大山 たろう

文字の大きさ
7 / 68
一章 入学と探索者

仲間との出会い

しおりを挟む
 学校に登校する。迷宮に行くことに対して遠足に行く小学生並みに興奮したせいで寝る時間が遅くなってしまった......ねっむ、朝飯食えなかったなぁ......

 俺はボケた脳を起こすように自動販売機で炭酸ジュースを買い、すぐに開封して口の中に突っ込んだ。

 この時の俺はボケていた。

 「ぬうぅぅぅぅぅぅっぁぁぁぁああ!」

 マジナニコレ、めっちゃぎゅるぎゅるするぅぅぅ!

 腹に何も入れていないのに炭酸ジュースを胃袋に 直接攻撃ダイレクトアタックしてはそうなるのも当然だ。

 この時俺は誓った。もう朝に炭酸ジュースは買わない。と......
 しかし反省も時すでに遅し、その後数分間、自動販売機に手をついて「ぐああぁぁぁ・・・」と呻いていた。

 


 二日目朝からいろいろあったが、教室に入る。

 すると昨日の勇者......天ノ川が前に出て大声で話していた。

 俺は寝るふりをして聞き耳を立てる。

 「誰か、昨日考えたうえで、探索者になるという人はいないか!」

 と呼びかけていた。朝っぱらから元気なことだ。
 ちなみに俺が一緒に探索者にしようと思わない理由は単純。陽キャが苦手だからだ。

 小さくため息をつきながら聞き耳を立てていると、ある女子が彼のもとへ向かう。

 「私、探索者になるわ。」

 そう言ったのは昨日覚えた美女の飯倉さん。 

 そこで俺の背筋には強烈な電撃が走った。


 まじかぁぁぁぁぁ、興味あるなら俺が誘えば俺と来てくれたかもしれねぇってことなのかぁぁぁぁ!


 と、昨日の行動を恨む俺。

 そんな頭を抱えとはうずくまる俺とは裏腹に、天ノ川はとてもうれしそうに、

 「おお、ありがとう!これで目標人数そろったよ!」

 とイケメンスマイルをこれでもかと浴びせる。

 その笑顔に見ほれるように食いつく彼のパーティーメンバーの女性陣。

 そして飯倉は髪をかき上げ

 「ふん、感謝なさい。」

 と顔を赤らめながら答えるのだった。

 その反応を見た俺は



    やはり迷宮に青春ラブコメを求めるのはまちがっている。――完――



 と、席で撃沈した。

 イケメンいいよなぁ!陽キャいいなぁ!俺もモテたいなぁ!

 天ノ川に対して呪詛を吐き始めようと思ったところで、担任の先生が入ってきた。

 「席につけ、ホームルームを始める」

 相変わらず怠そうな先生は、これまた癒そうな顔をして一枚目のプリントを配る。

 「今日は部活動紹介の後に、クラスでホームルームだ。」

 一枚目のプリントの部活動一覧を配り終えた先生は、手に持った二枚目のプリント......をいやそうな顔をした後、どこか悪い笑顔を浮かべながら自己紹介カードを自身のかごに戻すと、

 「高校生にもなって自己紹介カードとか使わねぇだろ、各自で喋っておけ。仲良くなんて言わないから問題は起こすなよ」

 と言った後、先生は「体育館で部活動紹介あるから移動」と言いながら教室を出た。

 あの先生、怠惰デスねぇ......と馬鹿な事を考えていると、いつの間にかほとんどの人が移動していて、俺含めた三人の男子だけが教室にいる状況となっていた。。

 一人は前髪を目元まで伸ばした男子......昨日ずっと本読んでたやつか。

 もう一人は窓際でスマホを触っているぽっちゃり男子。

 二人は俺に近づくと、本を持っているほうが開口一番にこう言った。










 「お前もこっち陰キャ側だろう。あんな勇者には内緒で探索者やらねぇか」

  その誘いに対する答えは俺の中で決まっていた。

 「もちろん、よろしく頼むよ。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

二十年仕えた王女が私を敵に売った。それでも守ることにした

セッシー
ファンタジー
二十年間、王女殿下の護衛騎士として仕えた。その殿下が、私を敵に売った。 牢の中で事実を知り、一分考えて——逃げることにした。殿下の目的を、まだ果たしていないから。 裏切りの真相を確かめるため、一人王都へ戻る護衛騎士の話。

処理中です...