その少年貴族は冒険者につき~男爵家の少年のハーレム冒険譚~

イズミント(エセフォルネウス)

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「兄様!」

「お兄さん!!」

「モニカ、ココア、大丈夫だったか」

「はい。 アリス姉様が守ってくださったので」

 防具屋の奥で隠れて待っていたモニカとココアに声を掛ける。
 レクスの存在を確認した二人はすぐに駆け寄って抱き着いて来た。
 アリスが傍に居たことで何とかなったようだ。

「アリスもご苦労だったな」

「うん。 しかし、話が聞こえてたけど相当な酷さを持った人たちだったね」

「ああ、結局国王様まで駆り出すレベルに発展して冒険者資格の剥奪は決定したみたいだ」

「あー、そうなるよね。 国王様まで来るんだから……という事は他の処分もあるって事かな?」

「世界冒険者連盟のルールなど守る気のない発言をギルドスタッフの一人が録音して各国に拡散したからな。 相当な罰は受けるだろうな」

「他の国の冒険者達にも知れ渡っちゃったからね」

 国王まで来るレベルの発言をかつてのメンバーは発したので、最早王族で処罰するしかないのだろう。
 冒険者剥奪以外にも相当な罰が待っているのではとレクスは言う。

「さて、モニカとココアは落ち着いたか?」

「はい、落ち着きました」

「兄様の温もりのおかげで元気を取り戻せました」

「ははは、じゃあ気を取り直して次の場所に行こうか。 確か魔道具屋だったな」

「うん。 そこの品ぞろえも見てみようよ。 ついでに二人の為の守りの指輪もね」

「そうだな。 買っておこう。 カーク、済まないな」

「いえいえ、あんなのがいるなんて思わなかったですし、いい気味でしたよ。 町案内、頑張って下さい」

「ああ、そっちもな」

 ひとまずカークにお礼とお詫びを告げて、防具屋を出た。
 次に魔道具屋に向かい、そこでモニカとココア用の守りの腕輪を購入した。
 守りの指輪を貰った二人は嬉しそうに指輪を付ける様子を見たレクスは微笑ましい笑顔だった。
 その後は武器屋で二人の杖を調達し、公園にも案内してから、食堂へと向かった。

「どうだ、二人とも」

「はい、美味しいです♪」

「このトマトスープもなかなかですね」

「良かったよ。 この店は私達のおすすめの店だから」

 食堂にてモニカとココアが美味しそうにテーブルの上の料理を美味しそうに食べている。
 ここはレクスとアリスのおすすめの食堂なので、二人が気に入ってくれたことに安堵した。

「今回はよく行く場所を案内したけど、どうだった?」

「賑やかでしたし、店の人もいい人でしたね」

「向こうもいい人がいましたけど、ここよりはあまり……でしたから」

「ああ……」

「向こうの領主の妹が我がもので練り歩いていたのが原因だから、絶縁した状態なら良くなると思うよ」

 今回の町案内はよく行く場所をメインに公園を加えての案内、そしてついでに二人の装備の調達を行った。
 モニカとココアは、今いる町の雰囲気がよく、いい人ばかりだという感想を貰った。
 追放前に居た町は、今は絶縁されて王都の牢屋に連れて行かれたかつての領主の妹が我が物顔で練り歩いていた事でピリピリした雰囲気だったという。
 だが、アリスはその妹がいなくなった事で雰囲気は良くなるとも言っていた。

「二人が落ち着いたら弱めの魔物の討伐依頼もやっていく。 焦らずゆっくり経験を積んでいこうか」

「失敗しても構わないからね。 頑張ろう!」

「「はい!」」

 昨日の今日で精神状態が良くなることはないと判断し、ココア達の精神状態が良くなったら討伐依頼を少しずつやると告げた。
 アリスも失敗してもいいからと言って安心させた。
 二人も少なからずいい返事が聞けたので、討伐依頼も近いうちにできると期待を寄せたのだった。

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