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【第三章】亜人種
【第十九話】忍者 ③
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「カァーッカカカカッ!!奇襲が破られたのは残念だが、バレちまったもんは仕方ねぇッ!!なら改めて、ここからは全開でいかせてもらうぞ…………ッ!!精々…………ッ!!すぐに終わっちまわねぇことをッ!!祈るばかりだがなァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
シャーキッドはそう言って、持っていた小太刀を投げつけてきた。
ビュンと鳴る風切り音に、恐ろしく速い投擲────。
だが…………
知ってる、分かってる。
コレは囮────。
本命は…………
シャーキッド自らの、強襲だ。
「カァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」
突如にして突然にしていきなりにして────。
シャーキッドの姿が目の前にあった。
スキル『ソニックムーブ』だ。
恭司と違い、シャーキッドはスキルが使える。
そして、
『職業』もあるはずだ。
この特異体質に加えてスキルと職業補正なんてずいぶんと贅沢だと思うが、文句を言っていても仕方がない。
「クソが…………ッ!!」
恭司は首を動かして小太刀の投擲を避けながら、シャーキッドよりもいち早く刀を振った。
恭司の刀を使った斬撃もまた、ある意味ではチートみたいなものだ。
速度も力も鋭さも一級品の死神の鎌────。
剣を使っていた時と違って、技術が当時に近づいている。
ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!
しかし…………
恭司の斬撃は、またしてもシャーキッドの身体に阻まれてしまった。
金属を叩いたような音だけが残り、シャーキッドは微笑む。
今度は奇襲じゃない、真っ向からの攻撃だ。
気付けば、シャーキッドの両腕の先が"槍"のように変形しているのが見える。
あの身体は盾や鎧だけでなく、"武器"にもなるのだ。
ここから何をする気なのかは…………見たら分かる。
"あいつ"の…………必殺技だ。
「さァさァ、カッカッカッカァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!コレはどうかな、凌げるかなァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
突き────。
ただただ突くだけの技だった。
右を出せば、左を出して、また右を出せば左を出して────。
突いて突いて…………ただただただただ…………突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き────…………。
「畜生…………ッ!!」
「く、し、ざ、し、だァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
エゲツないほどの迫力だ。
まるで暴風のように繰り出される、槍状になった手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手────…………。
シャーキッドは両腕を何度も何十度も前へ前へと伸ばし、先端が槍になったそれを何百何千と突き出してくる。
まるで突きの嵐────いや壁のようだった。
連続して行われる突きの猛ラッシュ────。
これだけ手数が多いと、流石の恭司も防戦一方にならざるを得ない。
案の定、凄まじい攻撃性と威圧感だ。
近くにいたはずのトンカーなんかは、あまりの事態に気を失っている。
最早それはどうでもいいものの、今はこの事態を何とかするのが先だった。
突きの連撃はいつまでも終わらず、防ぐにも体力を奪われてジリ貧続きなのだ。
そこにあの鉄壁の身体があるせいで、反撃もロクに出来ないときている。
「ホンッッットに最悪だ…………ッ!!」
恭司は覚悟した。
やはり、使わざるを得ないようだ。
まだ身体が未発達な状態でやるにはずいぶんとリスクが大きすぎるが、背に腹はかえられない。
死んだら元も子もないからだ。
身体が悲鳴を上げるだろうが、それも仕方がない。
恭司は放つ────。
解き放たれしは、三谷の"中伝"が一つだ。
その名は、『一線』────。
「あ………………?」
途端────。
シャーキッドの身体に、いきなり線を一本引いたような────。
途轍もなく大きな傷が出来た。
攻撃の真っ只中に行われた反撃────。
完全なる『一撃』のみに特化した技だ。
まるで時が止まったかのように、シャーキッドは唖然とその傷口に目を向ける。
その瞬間…………
バシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
"一線"引かれたその傷口から、血が盛大に飛び出した。
「あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………ッ!?」
訳の分からない事態に、シャーキッドは苛立ちの混じった驚愕の声を上げる。
目にも止まらぬ攻撃を仕掛けていたのはシャーキッドのはずなのに、結果だけが入れ替わっているのだ。
恭司はニヤリと笑う。
無理した甲斐もあったというものだ。
コレは、今のカザルの身体では使えないはずの『中伝』の技────。
早く、速く、疾く─────。
どこまでもただただその一撃にのみ全力を尽くす抜刀術────。
目の前にいても、何が起きたのかすぐには分からない。
神速の一撃────。
だが、
その一撃を放った瞬間…………
「…………ッ!!!!」
恭司の身体中に、凄まじいほどの痛みが走り抜けた。
やはり、まだ"早すぎた"のだ。
身体中から血が吹き出し、途端に息が荒れる。
技の動きに身体の耐久力が追いつけていないのだ。
しかし、
「それでも…………ッ!!」
放つ。
また、再び、もう一度…………
放つ放つ放つ────ッ!!
放って放って放って…………
"20連撃"────。
『一線』を20度連撃使用するこの技は、"奥義"の一つだ。
その名は…………
『阿修羅』────。
シャーキッドはそう言って、持っていた小太刀を投げつけてきた。
ビュンと鳴る風切り音に、恐ろしく速い投擲────。
だが…………
知ってる、分かってる。
コレは囮────。
本命は…………
シャーキッド自らの、強襲だ。
「カァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」
突如にして突然にしていきなりにして────。
シャーキッドの姿が目の前にあった。
スキル『ソニックムーブ』だ。
恭司と違い、シャーキッドはスキルが使える。
そして、
『職業』もあるはずだ。
この特異体質に加えてスキルと職業補正なんてずいぶんと贅沢だと思うが、文句を言っていても仕方がない。
「クソが…………ッ!!」
恭司は首を動かして小太刀の投擲を避けながら、シャーキッドよりもいち早く刀を振った。
恭司の刀を使った斬撃もまた、ある意味ではチートみたいなものだ。
速度も力も鋭さも一級品の死神の鎌────。
剣を使っていた時と違って、技術が当時に近づいている。
ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!
しかし…………
恭司の斬撃は、またしてもシャーキッドの身体に阻まれてしまった。
金属を叩いたような音だけが残り、シャーキッドは微笑む。
今度は奇襲じゃない、真っ向からの攻撃だ。
気付けば、シャーキッドの両腕の先が"槍"のように変形しているのが見える。
あの身体は盾や鎧だけでなく、"武器"にもなるのだ。
ここから何をする気なのかは…………見たら分かる。
"あいつ"の…………必殺技だ。
「さァさァ、カッカッカッカァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!コレはどうかな、凌げるかなァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
突き────。
ただただ突くだけの技だった。
右を出せば、左を出して、また右を出せば左を出して────。
突いて突いて…………ただただただただ…………突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き────…………。
「畜生…………ッ!!」
「く、し、ざ、し、だァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
エゲツないほどの迫力だ。
まるで暴風のように繰り出される、槍状になった手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手と手────…………。
シャーキッドは両腕を何度も何十度も前へ前へと伸ばし、先端が槍になったそれを何百何千と突き出してくる。
まるで突きの嵐────いや壁のようだった。
連続して行われる突きの猛ラッシュ────。
これだけ手数が多いと、流石の恭司も防戦一方にならざるを得ない。
案の定、凄まじい攻撃性と威圧感だ。
近くにいたはずのトンカーなんかは、あまりの事態に気を失っている。
最早それはどうでもいいものの、今はこの事態を何とかするのが先だった。
突きの連撃はいつまでも終わらず、防ぐにも体力を奪われてジリ貧続きなのだ。
そこにあの鉄壁の身体があるせいで、反撃もロクに出来ないときている。
「ホンッッットに最悪だ…………ッ!!」
恭司は覚悟した。
やはり、使わざるを得ないようだ。
まだ身体が未発達な状態でやるにはずいぶんとリスクが大きすぎるが、背に腹はかえられない。
死んだら元も子もないからだ。
身体が悲鳴を上げるだろうが、それも仕方がない。
恭司は放つ────。
解き放たれしは、三谷の"中伝"が一つだ。
その名は、『一線』────。
「あ………………?」
途端────。
シャーキッドの身体に、いきなり線を一本引いたような────。
途轍もなく大きな傷が出来た。
攻撃の真っ只中に行われた反撃────。
完全なる『一撃』のみに特化した技だ。
まるで時が止まったかのように、シャーキッドは唖然とその傷口に目を向ける。
その瞬間…………
バシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
"一線"引かれたその傷口から、血が盛大に飛び出した。
「あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………ッ!?」
訳の分からない事態に、シャーキッドは苛立ちの混じった驚愕の声を上げる。
目にも止まらぬ攻撃を仕掛けていたのはシャーキッドのはずなのに、結果だけが入れ替わっているのだ。
恭司はニヤリと笑う。
無理した甲斐もあったというものだ。
コレは、今のカザルの身体では使えないはずの『中伝』の技────。
早く、速く、疾く─────。
どこまでもただただその一撃にのみ全力を尽くす抜刀術────。
目の前にいても、何が起きたのかすぐには分からない。
神速の一撃────。
だが、
その一撃を放った瞬間…………
「…………ッ!!!!」
恭司の身体中に、凄まじいほどの痛みが走り抜けた。
やはり、まだ"早すぎた"のだ。
身体中から血が吹き出し、途端に息が荒れる。
技の動きに身体の耐久力が追いつけていないのだ。
しかし、
「それでも…………ッ!!」
放つ。
また、再び、もう一度…………
放つ放つ放つ────ッ!!
放って放って放って…………
"20連撃"────。
『一線』を20度連撃使用するこの技は、"奥義"の一つだ。
その名は…………
『阿修羅』────。
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