92 / 175
光の湖畔編
第90話 あなたは私の朝
しおりを挟む
その後、中から外から何度も試した結果、魔素登録制のドアを登録なしで、開閉できることが発覚。
さらにはクレール限定携帯式の魔道具、箱棒もバリアも私は作動できた。
七色の魔素を持ってるからじゃない? のほほんとした私の意見に対し、
「複数の人間が同じような色の魔石を生もうが、魔素は指紋のように一人一人全て違なるから、そんなことはない」
とクレールは言い切った。
そのあと小難しい、私にはちんぷんかんぷんな仮説を矢継ぎ早にいくつも並べ語った挙句、
「コニー、君は全て魔道具を統べる力を持ったおヌル様なのかも知れない……」
私を魔道具界のごっつい魔王様みたいな扱いで、話を締めくくる。
向かいのソファーから立ち上がったクレールは、長ソファーにいる私の真横へ移動してきて、私の手に自分の手をそっと重ねて。
「コニーに流れる魔素の謎を、僕は僕の生涯をかけて、最期まで君に寄り添って共に研究して、いつかその成果を証として君に捧げたい」
いつもは涼やかな緑の瞳に、たっぷりの熱を浮かべて私を見つめながら。
クレールにそんなセリフ言われた日にゃあ……
怖っ!
ガチもんのマッドサイエンティストじゃん!!
生涯とか最後まで逃がさない的な言葉のチョイスから、壮大な実験モルモット計画が滲み出てるよ?!
なんの証? 友情の証? そんなん私に捧げんでも自分一人の研究功績にしたらいいよ?
「わ、私、痛いのとかは大嫌いだし、自由がなくなったりすんのも嫌だけど……な、なるべく協力するよう前向きに検討するよ……
まあ、おいおいね、ゆっくりね、お手柔らかにね」
クレールは仲間だし、随分助けられてるから、もちろん協力はしてあげたい。
でも新しい研究課題が見つかったら、ぶぃぶぃエンジン全開で突進しそうなタイプだから、クギは刺しておく。
「もちろんだよ! キミと2人、もしもそうなれたとしても暴走して痛くするなんて絶対しないし、いつだって僕はコニーを蕩けるように甘くしたいし、束縛しないように気をつけるから。
まだまだ道のりは遠そうだけど、でも、僕を拒否しないでくれて前向きな答えをありがとう……嬉しいよ。いつまでも君のそばに、コニー……」
頬を染め、嬉しそうなクレール。
うん、拒否はしないよ、研究の応援するよ!
他力本願だけど、これもおヌル様としてこの世界に貢献出来る一つかも知れない。
そんで……蕩ける甘さって。
お菓子じゃないんだから。
ふふ、でもいい表現だね。
甘いものと同じくらい甘やかされるのは大好物よ。
さてと。
「私は禁制のどっかをこじ開けて押し入ったり、なんかを手に入れてやろうなんて野望はないけどさ~。
疑われたり利用されたら嫌だから、この能力は3人だけの秘密だね。
さ、次は何からやろっか?」
もう片方の手で、クレールの重ねられた手をぽんぽんして私は立ち上がった。
カフェ・オ・レ・ボウルのコレクションを見るのめっちゃ楽しかった~!!
ペアのもあるけど、1点だけのがほとんど。
まさに趣味で集めたって感じで、無地、シンプル模様、凝った模様、果物や花や小動物、色も様々。
オレンジ色と緑色のモチーフのペアが何種類かあったのは、クレールのお祖父様の緑色の瞳と、お婆さまのオレンジ色の瞳に由来するんですって。
そういえば朝に見せてくれたピックもその配色で石が付いてたなあ。
二人の配色を持った孫、しかも末っ子のクレールは、格別に可愛がってもらったそうな。
「コニー僕たちはこれお揃いで使おうか?」
「いいけど、エタンが寂しがらないかな? じゃあ2人でそれ使って、私はこっちの似た色のお花のを……」
「いや、何が嬉しくってアイツとお揃いなんぞ。じゃあこれは? コニーの瞳っぽい色」
藍より明るい鮮やかな瑠璃色? 群青色みたいな絵付けは、日本や中華ものより、ヨーロッパとか、ああトルコで買った器に似てる色だ。
この国でもスタンダードな染色なのか、白地にその色で描かれたボルは一点ものが何種類もあって、違う柄で3個選んだ。
上部に幅違いの線デザインはエタンに。
花と草モチーフは私に。
クレールのは上部4分の1部分のみに塗られた、青が下へ薄くなるグラデーションで、カップの中に『あなたは私の朝』と書かれていた。
朝食を共にするというのは、恋人や家族など親密な間柄。
外食店では使われないが、そのセリフが中に描かれたものは、自宅用として人気のあるデザインだそうで。
確かに二人迎えた朝、カフェオレを飲み干してこのセリフが出てきたら、ロマンティックで甘いわぁ。
子供にシリアル入れて出してあげて、食べ終えたら出てくるのも、うん、愛だね。
元々出ていた白い無地のシンプルなやつは数も揃っていたので、磁気ぽいし匂い移りの心配が無さそうだから、ご飯とか、食事用に追加で何個か出した。
クレールの持ってきた倉庫目録の家具イラストと説明文を見て食卓を決めた。
それはフレンチカントリー風のアンティークで、エタンの伯母様、お母さんのお姉さんのものだった。
「コニーがこれ可愛いっていうやつはダリア姉様由来の品が多いから、趣味がきっと合うんだね。なんとなく方向性をつかんだ」
と言われた。
独身のダリア様は「おばさん」ではなく「姉様」。
本人から強制されたわけじゃないらしいけど、クレール兄姉も小さな頃からそう呼んでいたそうで。
クレールが倉庫に取りに行っている間、頭の中で夕飯の献立の組み立てをする。
新しい食材に頼らずあるもので……。
ポーチドエッグで卵3個でしょ、ラスト1個の卵は……マヨネーズにでも卵黄使って、卵白のみの泡立ち具合を確認したい気もするけど。
マヨネーズは習ったルセットで作ると美味しいんだけど、覚えてないや……
やあああああああ??!!!
第88話で間に合わなかったフローズン・バナナヨーグルトのイラストを、ここと88話に掲載します。
しばらくしたらこちらのほうのイラストは削除します。
さらにはクレール限定携帯式の魔道具、箱棒もバリアも私は作動できた。
七色の魔素を持ってるからじゃない? のほほんとした私の意見に対し、
「複数の人間が同じような色の魔石を生もうが、魔素は指紋のように一人一人全て違なるから、そんなことはない」
とクレールは言い切った。
そのあと小難しい、私にはちんぷんかんぷんな仮説を矢継ぎ早にいくつも並べ語った挙句、
「コニー、君は全て魔道具を統べる力を持ったおヌル様なのかも知れない……」
私を魔道具界のごっつい魔王様みたいな扱いで、話を締めくくる。
向かいのソファーから立ち上がったクレールは、長ソファーにいる私の真横へ移動してきて、私の手に自分の手をそっと重ねて。
「コニーに流れる魔素の謎を、僕は僕の生涯をかけて、最期まで君に寄り添って共に研究して、いつかその成果を証として君に捧げたい」
いつもは涼やかな緑の瞳に、たっぷりの熱を浮かべて私を見つめながら。
クレールにそんなセリフ言われた日にゃあ……
怖っ!
ガチもんのマッドサイエンティストじゃん!!
生涯とか最後まで逃がさない的な言葉のチョイスから、壮大な実験モルモット計画が滲み出てるよ?!
なんの証? 友情の証? そんなん私に捧げんでも自分一人の研究功績にしたらいいよ?
「わ、私、痛いのとかは大嫌いだし、自由がなくなったりすんのも嫌だけど……な、なるべく協力するよう前向きに検討するよ……
まあ、おいおいね、ゆっくりね、お手柔らかにね」
クレールは仲間だし、随分助けられてるから、もちろん協力はしてあげたい。
でも新しい研究課題が見つかったら、ぶぃぶぃエンジン全開で突進しそうなタイプだから、クギは刺しておく。
「もちろんだよ! キミと2人、もしもそうなれたとしても暴走して痛くするなんて絶対しないし、いつだって僕はコニーを蕩けるように甘くしたいし、束縛しないように気をつけるから。
まだまだ道のりは遠そうだけど、でも、僕を拒否しないでくれて前向きな答えをありがとう……嬉しいよ。いつまでも君のそばに、コニー……」
頬を染め、嬉しそうなクレール。
うん、拒否はしないよ、研究の応援するよ!
他力本願だけど、これもおヌル様としてこの世界に貢献出来る一つかも知れない。
そんで……蕩ける甘さって。
お菓子じゃないんだから。
ふふ、でもいい表現だね。
甘いものと同じくらい甘やかされるのは大好物よ。
さてと。
「私は禁制のどっかをこじ開けて押し入ったり、なんかを手に入れてやろうなんて野望はないけどさ~。
疑われたり利用されたら嫌だから、この能力は3人だけの秘密だね。
さ、次は何からやろっか?」
もう片方の手で、クレールの重ねられた手をぽんぽんして私は立ち上がった。
カフェ・オ・レ・ボウルのコレクションを見るのめっちゃ楽しかった~!!
ペアのもあるけど、1点だけのがほとんど。
まさに趣味で集めたって感じで、無地、シンプル模様、凝った模様、果物や花や小動物、色も様々。
オレンジ色と緑色のモチーフのペアが何種類かあったのは、クレールのお祖父様の緑色の瞳と、お婆さまのオレンジ色の瞳に由来するんですって。
そういえば朝に見せてくれたピックもその配色で石が付いてたなあ。
二人の配色を持った孫、しかも末っ子のクレールは、格別に可愛がってもらったそうな。
「コニー僕たちはこれお揃いで使おうか?」
「いいけど、エタンが寂しがらないかな? じゃあ2人でそれ使って、私はこっちの似た色のお花のを……」
「いや、何が嬉しくってアイツとお揃いなんぞ。じゃあこれは? コニーの瞳っぽい色」
藍より明るい鮮やかな瑠璃色? 群青色みたいな絵付けは、日本や中華ものより、ヨーロッパとか、ああトルコで買った器に似てる色だ。
この国でもスタンダードな染色なのか、白地にその色で描かれたボルは一点ものが何種類もあって、違う柄で3個選んだ。
上部に幅違いの線デザインはエタンに。
花と草モチーフは私に。
クレールのは上部4分の1部分のみに塗られた、青が下へ薄くなるグラデーションで、カップの中に『あなたは私の朝』と書かれていた。
朝食を共にするというのは、恋人や家族など親密な間柄。
外食店では使われないが、そのセリフが中に描かれたものは、自宅用として人気のあるデザインだそうで。
確かに二人迎えた朝、カフェオレを飲み干してこのセリフが出てきたら、ロマンティックで甘いわぁ。
子供にシリアル入れて出してあげて、食べ終えたら出てくるのも、うん、愛だね。
元々出ていた白い無地のシンプルなやつは数も揃っていたので、磁気ぽいし匂い移りの心配が無さそうだから、ご飯とか、食事用に追加で何個か出した。
クレールの持ってきた倉庫目録の家具イラストと説明文を見て食卓を決めた。
それはフレンチカントリー風のアンティークで、エタンの伯母様、お母さんのお姉さんのものだった。
「コニーがこれ可愛いっていうやつはダリア姉様由来の品が多いから、趣味がきっと合うんだね。なんとなく方向性をつかんだ」
と言われた。
独身のダリア様は「おばさん」ではなく「姉様」。
本人から強制されたわけじゃないらしいけど、クレール兄姉も小さな頃からそう呼んでいたそうで。
クレールが倉庫に取りに行っている間、頭の中で夕飯の献立の組み立てをする。
新しい食材に頼らずあるもので……。
ポーチドエッグで卵3個でしょ、ラスト1個の卵は……マヨネーズにでも卵黄使って、卵白のみの泡立ち具合を確認したい気もするけど。
マヨネーズは習ったルセットで作ると美味しいんだけど、覚えてないや……
やあああああああ??!!!
第88話で間に合わなかったフローズン・バナナヨーグルトのイラストを、ここと88話に掲載します。
しばらくしたらこちらのほうのイラストは削除します。
11
あなたにおすすめの小説
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
アルファポリス様より書籍化!
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
