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魔術師
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「『生』は流れる運命の果てに、『死』は綴る因果の果てに」
これは世界で最も長寿の王【アンテルキナ】が記した言葉で、生と死は意思や行動など何かしらの因果関係がもとで訪れる必然的なものであるからこそ、仕方がないと納得する受容も、その因果を断ち切ろうとする抵抗も、自ずと心に表れるという思想であった。
それは王についての文献や伝記、はてはおとぎ話にも必ず登場しており、思想観念に基づいた信仰や創作物は王の死後も拡大を続けた。
今からユウハは身ぐるみを剥がされ、その華奢な身体を少数とはいえ人前にさらけ出した後に、あの男の持つナイフで無惨に体を切り裂かれることだろう。
彼が子供の頃にも体験した、時間に追われ不安と切迫に満ちた感覚がユウハの全身を包む。恐怖によって、彼の鼓動の高鳴りと足の震えは止まらなくなっていた。
しかし、ユウハは直面する死に対して反抗的な目をしていた。仕方のないことだとか、神の決めた運命だとか、くだらない理由付けに納得して死を受け入れるつもりはその心に微塵もない、己の裸体を人前に晒すことも無論であった。
「オイオイ、‥‥気持ちの悪いやつだな。今から殺されるというのに、何が可笑しくて笑ってやがる。普通の人間は恐怖で憔悴した酷い顔になるもんだ。あ?・・・・恐怖のあまりイカれちまったか?」
どうやらユウハの表情の変化に気付いたようで、男は彼の身ぐるみを剥がそうと伸ばした手を止め、気味悪そうに後ろへ退いた。
死を身近に感じると顔が勝手に笑おうとするのは、子供の頃から直ることのなかったユウハのクセである。全身にまとわりつく恐怖と不安を拭うためか、周りの人間を安心させるためなのか、今はもう自身にすら分からなくなっていた。
子供であれば健気だと愛でられたかもしれないが、今のユウハでは不気味なだけで、きっと悪魔だとか人喰い魔術師だと揶揄されることだろう。
「・・・・魔術師か、そういえば、この皮布も友人の魔術師から譲り受けたものだったな。」
「何か言ったか?・・・・チッ、バッグの中には金目の物がねぇな。・・・・オイ、お前、その左手に付けてる皮布もこっちに渡せ。意外と高く売れるかもしれねぇ。」
懐かしい友人を思い出す間もなくユウハは何も言わず、男に言われたとおり左手にかぶせていた皮布を外して見せた。
* * *
『マレギール』、それが友人の名であった。マレギールとの出会いはユウハが幼い頃のことで、彼がユウハの村に移り住んで来たのだ。
当時のマレギールは若く中性的な容姿をしていたが、その時すでに彼の年齢は100を越えていたらしい。この世のありとあらゆることを知っているようで、村のどんな問題も解決した。
どうやら魔術師は己の体を全盛期の状態にとどめておけるそうなのだ。今はこの国で最も有名になり、その見識を伝える者として王宮に仕えていると噂を聞いている。
幼いユウハは全知全能のように振舞うマレギールに憧れ、尊敬し、彼のような立派な魔術師を目指すことを誓ったのだった。
その日からユウハは彼の家に入り浸って、知識を集めるために書物を読んだ。魔力を操るために無茶な訓練も試みた。行き詰り、嫌がるマレギールに魔術の基本を教えて欲しいと頼み込んだこともあった。
極めつけは魔術師として認められるための試練だ。普通の人間にはとても辛く苦しいもので、ユウハは何度も死に目に会った。
最後の方は意識も朦朧もうろうとしていたためか、試練のことをよく覚えていなかった。気が付くと自宅の寝床に横たわっており、ユウハの身体は以前と異なる感覚を身にまとっていたのだった。それは魔力に触れるという感覚で、試練を乗り越え魔術師として認められた証拠であった。
* * * *
あれから8年後、ユウハは再び命の危機に直面することとなってしまったのだった。今度の敵は、慈悲のかけらも持たない凶暴な悪賊である。
衣服はすでに賊の手中に渡り、残るは上下の肌着一枚となった。そのまま、外れの街道で真冬の冷たい朝に馬車から放り出され、さらには命まで奪うと宣告されてしまっている。
「‥‥僕は何でこんな目に合ってるんだ?脅され、身ぐるみを剥がされて辱めをうけて、挙句の果てに殺されるなんて酷い仕打ちじゃないか。いったい誰のせいだ。‥‥僕を先に殺すよう賊に売ったあの家族か?」
ユウハは馬車の方を向く、荷台の中から幼児の泣き声が聞こえた。幼児だけではない。あの気さくで明るい母親も、家族のために身を切る父親もきっと悲しんでいる。彼らには待望している未来があった。それを失う恐怖と奪われる悲劇に涙を流しているのだ。
「‥‥いや、彼らも被害者だ。恐怖から目を背けるな。唾棄だきすべき相手を見ろ、立ち向かうんだ。」
ユウハにもまだ未練がある。自分を変えるために村を出たのだから死ぬことはできないと、彼の体は奮起していた。
「なんだ、何か言ったか?‥‥しかし、これはなかなか質のいい皮布じゃないか、高値で売れるぞ。」
ユウハの痩せた体を見て、反撃されることなど考えてもいなかったのだろう。賊の男は盗品を漁ることに夢中になっていた。だから、ユウハが渾身の力で振り抜いた拳は男の顔に直撃し、男は勢いのまま地面に倒れた。
しかし、多少身体能力が高いと言えどユウハは見た目どおりの非力である。きっと男に大した痛手を負わせてはいない、すぐに起き上がってくるだろう。何が起きたかわからないまま男が倒れている隙に、ユウハは急いで衣服を取り返し適当に身に纏まとった。
男の方を向いたまま、ユウハは距離をとるように後退する。だが、先程予見していた通り悪賊の男には徒党ととうを組んだ仲間が潜んでいた。馬車が止まっている街道沿いの茂や木の上、岩の後ろから大勢飛び出し、アッという間にユウハの周りを囲んでしまった。
「オイオイ、だらしねぇな。こんな瘦せっぽちに殴り倒されるなんてよ。‥‥、さっさと立ち上がれ!」
現れた賊の中で頭領と思しき長髪の男が前に出る。他の賊よりも見た目を整えており、全身に鮮やかな宝石と金銀の装飾を付けていた。
男が倒れている仲間を蹴ると、その仲間は顔面を殴打されたとは思えないくらい容易たやすく起き上がった。
「‥‥兄貴すまねぇ、すっかり油断しちまってた。でも大丈夫、アイツごときにいくら殴られても平気だ。もう二度と油断しねえよ。」
「ああ、それでいいのさ、ワルド。お前はまた一つ学習できたってことだ。そして、‥‥そこの青年、最期の希望を失ったな。弟を殴った瞬間にナイフを奪って全力で逃げれば、もしかしたら俺達から逃げることもできたかもしれないのに。」
盗賊兄弟の兄は軽い口調で話を続けているが、その目には一切の慢心もなくユウハを一人の敵と認識していることが分かる。その間に弟も手放したナイフを拾い上げ、先程とは違う、脅すのではなく相手を襲う構えに持ち変えた。
「さぁ、武器も持ってないご様子だが、どう戦うのか見せてもらおうかな。言っとくが命乞いは無駄だぞ。もうお前の選択肢は死しかないんだ。」
盗賊の言ったとおりに絶体絶命ともいえる状況のなか、ユウハの表情は恐怖の一辺倒から徐々に理不尽に対する憤怒へと変わっていた。そして、ユウハの感情に呼応するかのようにそれは起きた。
皮布を外して構えていたユウハの左腕から光とともに謎の紋章が浮き出したのだ。紋章は巻き付くように腕中に広がり、最後は手の甲に花の象形をつくった。
「‥‥お前の言うとおり武器は持ってない、襲われるつもりはなかったからな。自分の弟分が殴られたんだ、怒ってるだろ?、だから命乞いが無駄なことも分かってる。‥‥だが、死ぬのはゴメンだ。本気で抵抗させてもらう。」
「‥‥なんだ、その紋々は?、お前は芸術家だったのか、身体に絵なんか描いてよ。でも‥‥、なんで光ってんだ?」
盗賊の弟がユウハの腕が光っている現象を理解できないという様子で首をかしげた。兄の方はユウハが何者であるか気付いたようで、ユウハの腕を見た瞬間から苦笑いを浮かべていた。
「‥‥ワルド、アタリだ。いいか、警戒しろよ。あれは魔術の類たぐいだから何が起きても平静を忘れずに行動するんだ。あの野郎、ちゃんと打開策があったってわけか、面白くなってきた。」
警戒心を最大に引き上げ、ユウハの動きを一寸も逃さないといった様子の盗賊たちだったが、次の瞬間、彼らは驚くことになった。獲物を狙う狼のように張った包囲網からユウハが煙のように風になびき、忽然とその姿を消してしまったのだから。
これは世界で最も長寿の王【アンテルキナ】が記した言葉で、生と死は意思や行動など何かしらの因果関係がもとで訪れる必然的なものであるからこそ、仕方がないと納得する受容も、その因果を断ち切ろうとする抵抗も、自ずと心に表れるという思想であった。
それは王についての文献や伝記、はてはおとぎ話にも必ず登場しており、思想観念に基づいた信仰や創作物は王の死後も拡大を続けた。
今からユウハは身ぐるみを剥がされ、その華奢な身体を少数とはいえ人前にさらけ出した後に、あの男の持つナイフで無惨に体を切り裂かれることだろう。
彼が子供の頃にも体験した、時間に追われ不安と切迫に満ちた感覚がユウハの全身を包む。恐怖によって、彼の鼓動の高鳴りと足の震えは止まらなくなっていた。
しかし、ユウハは直面する死に対して反抗的な目をしていた。仕方のないことだとか、神の決めた運命だとか、くだらない理由付けに納得して死を受け入れるつもりはその心に微塵もない、己の裸体を人前に晒すことも無論であった。
「オイオイ、‥‥気持ちの悪いやつだな。今から殺されるというのに、何が可笑しくて笑ってやがる。普通の人間は恐怖で憔悴した酷い顔になるもんだ。あ?・・・・恐怖のあまりイカれちまったか?」
どうやらユウハの表情の変化に気付いたようで、男は彼の身ぐるみを剥がそうと伸ばした手を止め、気味悪そうに後ろへ退いた。
死を身近に感じると顔が勝手に笑おうとするのは、子供の頃から直ることのなかったユウハのクセである。全身にまとわりつく恐怖と不安を拭うためか、周りの人間を安心させるためなのか、今はもう自身にすら分からなくなっていた。
子供であれば健気だと愛でられたかもしれないが、今のユウハでは不気味なだけで、きっと悪魔だとか人喰い魔術師だと揶揄されることだろう。
「・・・・魔術師か、そういえば、この皮布も友人の魔術師から譲り受けたものだったな。」
「何か言ったか?・・・・チッ、バッグの中には金目の物がねぇな。・・・・オイ、お前、その左手に付けてる皮布もこっちに渡せ。意外と高く売れるかもしれねぇ。」
懐かしい友人を思い出す間もなくユウハは何も言わず、男に言われたとおり左手にかぶせていた皮布を外して見せた。
* * *
『マレギール』、それが友人の名であった。マレギールとの出会いはユウハが幼い頃のことで、彼がユウハの村に移り住んで来たのだ。
当時のマレギールは若く中性的な容姿をしていたが、その時すでに彼の年齢は100を越えていたらしい。この世のありとあらゆることを知っているようで、村のどんな問題も解決した。
どうやら魔術師は己の体を全盛期の状態にとどめておけるそうなのだ。今はこの国で最も有名になり、その見識を伝える者として王宮に仕えていると噂を聞いている。
幼いユウハは全知全能のように振舞うマレギールに憧れ、尊敬し、彼のような立派な魔術師を目指すことを誓ったのだった。
その日からユウハは彼の家に入り浸って、知識を集めるために書物を読んだ。魔力を操るために無茶な訓練も試みた。行き詰り、嫌がるマレギールに魔術の基本を教えて欲しいと頼み込んだこともあった。
極めつけは魔術師として認められるための試練だ。普通の人間にはとても辛く苦しいもので、ユウハは何度も死に目に会った。
最後の方は意識も朦朧もうろうとしていたためか、試練のことをよく覚えていなかった。気が付くと自宅の寝床に横たわっており、ユウハの身体は以前と異なる感覚を身にまとっていたのだった。それは魔力に触れるという感覚で、試練を乗り越え魔術師として認められた証拠であった。
* * * *
あれから8年後、ユウハは再び命の危機に直面することとなってしまったのだった。今度の敵は、慈悲のかけらも持たない凶暴な悪賊である。
衣服はすでに賊の手中に渡り、残るは上下の肌着一枚となった。そのまま、外れの街道で真冬の冷たい朝に馬車から放り出され、さらには命まで奪うと宣告されてしまっている。
「‥‥僕は何でこんな目に合ってるんだ?脅され、身ぐるみを剥がされて辱めをうけて、挙句の果てに殺されるなんて酷い仕打ちじゃないか。いったい誰のせいだ。‥‥僕を先に殺すよう賊に売ったあの家族か?」
ユウハは馬車の方を向く、荷台の中から幼児の泣き声が聞こえた。幼児だけではない。あの気さくで明るい母親も、家族のために身を切る父親もきっと悲しんでいる。彼らには待望している未来があった。それを失う恐怖と奪われる悲劇に涙を流しているのだ。
「‥‥いや、彼らも被害者だ。恐怖から目を背けるな。唾棄だきすべき相手を見ろ、立ち向かうんだ。」
ユウハにもまだ未練がある。自分を変えるために村を出たのだから死ぬことはできないと、彼の体は奮起していた。
「なんだ、何か言ったか?‥‥しかし、これはなかなか質のいい皮布じゃないか、高値で売れるぞ。」
ユウハの痩せた体を見て、反撃されることなど考えてもいなかったのだろう。賊の男は盗品を漁ることに夢中になっていた。だから、ユウハが渾身の力で振り抜いた拳は男の顔に直撃し、男は勢いのまま地面に倒れた。
しかし、多少身体能力が高いと言えどユウハは見た目どおりの非力である。きっと男に大した痛手を負わせてはいない、すぐに起き上がってくるだろう。何が起きたかわからないまま男が倒れている隙に、ユウハは急いで衣服を取り返し適当に身に纏まとった。
男の方を向いたまま、ユウハは距離をとるように後退する。だが、先程予見していた通り悪賊の男には徒党ととうを組んだ仲間が潜んでいた。馬車が止まっている街道沿いの茂や木の上、岩の後ろから大勢飛び出し、アッという間にユウハの周りを囲んでしまった。
「オイオイ、だらしねぇな。こんな瘦せっぽちに殴り倒されるなんてよ。‥‥、さっさと立ち上がれ!」
現れた賊の中で頭領と思しき長髪の男が前に出る。他の賊よりも見た目を整えており、全身に鮮やかな宝石と金銀の装飾を付けていた。
男が倒れている仲間を蹴ると、その仲間は顔面を殴打されたとは思えないくらい容易たやすく起き上がった。
「‥‥兄貴すまねぇ、すっかり油断しちまってた。でも大丈夫、アイツごときにいくら殴られても平気だ。もう二度と油断しねえよ。」
「ああ、それでいいのさ、ワルド。お前はまた一つ学習できたってことだ。そして、‥‥そこの青年、最期の希望を失ったな。弟を殴った瞬間にナイフを奪って全力で逃げれば、もしかしたら俺達から逃げることもできたかもしれないのに。」
盗賊兄弟の兄は軽い口調で話を続けているが、その目には一切の慢心もなくユウハを一人の敵と認識していることが分かる。その間に弟も手放したナイフを拾い上げ、先程とは違う、脅すのではなく相手を襲う構えに持ち変えた。
「さぁ、武器も持ってないご様子だが、どう戦うのか見せてもらおうかな。言っとくが命乞いは無駄だぞ。もうお前の選択肢は死しかないんだ。」
盗賊の言ったとおりに絶体絶命ともいえる状況のなか、ユウハの表情は恐怖の一辺倒から徐々に理不尽に対する憤怒へと変わっていた。そして、ユウハの感情に呼応するかのようにそれは起きた。
皮布を外して構えていたユウハの左腕から光とともに謎の紋章が浮き出したのだ。紋章は巻き付くように腕中に広がり、最後は手の甲に花の象形をつくった。
「‥‥お前の言うとおり武器は持ってない、襲われるつもりはなかったからな。自分の弟分が殴られたんだ、怒ってるだろ?、だから命乞いが無駄なことも分かってる。‥‥だが、死ぬのはゴメンだ。本気で抵抗させてもらう。」
「‥‥なんだ、その紋々は?、お前は芸術家だったのか、身体に絵なんか描いてよ。でも‥‥、なんで光ってんだ?」
盗賊の弟がユウハの腕が光っている現象を理解できないという様子で首をかしげた。兄の方はユウハが何者であるか気付いたようで、ユウハの腕を見た瞬間から苦笑いを浮かべていた。
「‥‥ワルド、アタリだ。いいか、警戒しろよ。あれは魔術の類たぐいだから何が起きても平静を忘れずに行動するんだ。あの野郎、ちゃんと打開策があったってわけか、面白くなってきた。」
警戒心を最大に引き上げ、ユウハの動きを一寸も逃さないといった様子の盗賊たちだったが、次の瞬間、彼らは驚くことになった。獲物を狙う狼のように張った包囲網からユウハが煙のように風になびき、忽然とその姿を消してしまったのだから。
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