500年後転生、美少女としてやり直し王子に拾われる。

ポッポ

文字の大きさ
62 / 107

【第63話】父と子

しおりを挟む
まだ、避難民の攻撃が開始される前。

「アリス知世様は、与一将軍の屋敷に今日は泊まり警護をします!」
喜介がドレドラスにそう告げた。

「アリスは、支援部隊の兵舎で警護しながら預かるに決まっている!」
ドレドラスが反論するが、これには他の支援部隊員が驚いている。

「体調、兵舎と言っても宿を間借りしてるだけですので、こちらの屋敷の方がいいかと思いますよ。」

「お前ら裏切ったな!」

「ドレドラスも一緒に泊まろうよ。」
アリスが提案して何とか、与一将軍の屋敷に留まることに決まった。

明日は、式典も含めた話し合いが行われる。何かあるならこの日だと考えていた。

ドレドラス達はテントを作り始めた。

食事も終わり、警戒しながらも普段通りに過ごしていた。


与太郎は、その日いつも通りに夜、剣の修行をしていた。

ふっ! はっ!!
剣を振り回す。

「また一人で修行?」
アリスが声をかけてきた。その横には屋敷に戻ってきた与一将軍も一緒だった。

「あぁ アリス・・・様はどうしてここに?」
与一将軍の目が呼び捨てをするなと言っているようだった。

「アリスでいいよ!」
アリスが指摘する。

「いけません知世様。普段からしっかりしないと練習になりません!」

与一将軍がたしなめる。

「うぅ~ 少し体を動かしたくなってきた!!相手お願いしていい?」

落ちてた木剣を拾う。

「あぁ。いいぜ!」

対峙する2人。与一将軍もこれは止める気はないようだ。

はぁーー! 打ち合う2人。
お互い、魔力気の使い方には慣れてきていたが勝者は与太郎だった。

「少しは強くなったな。まだ経験の差でおれが勝てたな。」

「くぅー」
悔しがるアリス。その様子を見ていた与一将軍がアリスに近づき、木剣を奪う。アリスはその動きに気づかなかった。

「久しぶりに相手してやろう!」

「剣の腕でも党首と認めさせてやるぜ!」

アリスのように打ち合うが、力の威力が別物だった。

魔力気を扱えない与一将軍だったが、
与太郎を圧倒していた。

【疾風勁草流 神速二連】
見様見真似のクルミの技を繰り出す。
まだ二連撃しかできない。

それを耐える与一将軍。しかし木剣は耐えれなかった。

「中々強くなったな与太郎。」
「木剣のやつに言われてもな。」

与太郎は初めて父親に一撃を加えることが出来たのだった。

「少し冷やしてきます。与太郎、警護を頼む。」

与一将軍は、冷やしに行った。

「父親に勝った感想はどう?」
アリスが聞いてくる。

「あんなのは勝ったことにもならねぇ。真剣だったら耐えていただろうな。」

「そうだね。」
アリスは、どこか上の空だった。

「まだ、立場を受け止められないか
?」

「うん。」

「お前の母親に借りがある。一人前になるまで守ってやるよ。」
与太郎は、アリスに話しかけた。

「ありがとう。なんかドレドラスみたいだったよ。」

「褒めてるのかわからんな。」

また10代前半。いろいろと分からないことも多く、助けてあげないといけないなと与太郎は思った。



その頃、イサカリ商店の富士の国支店では非常事態になっていた。

クルミについて行った親衛隊の中に妖精交信ができるものを同行させていた。

「避難民の街が襲われた?どの国だ?」
ローマンがフリードに聞いてきた。

「トルゴラムだそうだ。クルミ様達が急ぎ向かっているとのことで連絡は終わっている。」

「あちらもそれどころではないだろうがな。」

妖精交信は、魔力は妖精が補助してくれるのだが維持には集中が必要となる。移動しながらだとローマンやフリードでも難しいときがある。

クルミはそれどころではなく焦って一人で先攻していったとのこと。

「これジャイブ大臣と繋がりがあるだろうな。」

「ないわけがないな」
ローマンも同意した。

「問題は式典をどうするかだな。アリスの体調不良で延期ってのが理想的だろうな。」
フリードは、ローマンの提案に思案する。その場合はどう攻めてくるかそれが心配だった。

とりあえず、2人は屋敷に向かうことにした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛する義兄に憎まれています

ミカン♬
恋愛
自分と婚約予定の義兄が子爵令嬢の恋人を両親に紹介すると聞いたフィーナは、悲しくて辛くて、やがて心は闇に染まっていった。 義兄はフィーナと結婚して侯爵家を継ぐはずだった、なのにフィーナも両親も裏切って真実の愛を貫くと言う。 許せない!そんなフィーナがとった行動は愛する義兄に憎まれるものだった。 2023/12/27 ミモザと義兄の閑話を投稿しました。 ふわっと設定でサクっと終わります。 他サイトにも投稿。

【短編】将来の王太子妃が婚約破棄をされました。宣言した相手は聖女と王太子。あれ何やら二人の様子がおかしい……

しろねこ。
恋愛
「婚約破棄させてもらうわね!」 そう言われたのは銀髪青眼のすらりとした美女だ。 魔法が使えないものの、王太子妃教育も受けている彼女だが、その言葉をうけて見に見えて顔色が悪くなった。 「アリス様、冗談は止してください」 震える声でそう言うも、アリスの呼びかけで場が一変する。 「冗談ではありません、エリック様ぁ」 甘えた声を出し呼んだのは、この国の王太子だ。 彼もまた同様に婚約破棄を謳い、皆の前で発表する。 「王太子と聖女が結婚するのは当然だろ?」 この国の伝承で、建国の際に王太子の手助けをした聖女は平民の出でありながら王太子と結婚をし、後の王妃となっている。 聖女は治癒と癒やしの魔法を持ち、他にも魔物を退けられる力があるという。 魔法を使えないレナンとは大違いだ。 それ故に聖女と認められたアリスは、王太子であるエリックの妻になる! というのだが…… 「これは何の余興でしょう? エリック様に似ている方まで用意して」 そう言うレナンの顔色はかなり悪い。 この状況をまともに受け止めたくないようだ。 そんな彼女を支えるようにして控えていた護衛騎士は寄り添った。 彼女の気持ちまでも守るかのように。 ハピエン、ご都合主義、両思いが大好きです。 同名キャラで様々な話を書いています。 話により立場や家名が変わりますが、基本の性格は変わりません。 お気に入りのキャラ達の、色々なシチュエーションの話がみたくてこのような形式で書いています。 中編くらいで前後の模様を書けたら書きたいです(^^) カクヨムさんでも掲載中。

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?

水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。 日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。 そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。 一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。 ◇小説家になろう、ベリーズカフェにも掲載中です! ◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています

私、お母様の言うとおりにお見合いをしただけですわ。

いさき遊雨
恋愛
お母様にお見合いの定石?を教わり、初めてのお見合いに臨んだ私にその方は言いました。 「僕には想い合う相手いる!」 初めてのお見合いのお相手には、真実に愛する人がいるそうです。 小説家になろうさまにも登録しています。

一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました

由香
恋愛
没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。 ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。 遠い存在になったはずの彼。 けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。 冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。

強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!

ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」 それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。 挙げ句の果てに、 「用が済んだなら早く帰れっ!」 と追い返されてしまいました。 そして夜、屋敷に戻って来た夫は─── ✻ゆるふわ設定です。 気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。

処理中です...